外伝カット

『チェイサーゲーム 外伝 -破邪の封印編③-』

これは漫画『チェイサーゲーム』の外伝シナリオになります。

単行本出版時に描きおろし漫画として掲載予定の原作を先行公開するという暴挙企画の第3話です。

今回の『外伝』は漫画『チェイサーゲーム』に登場するウオカワ(魚川貴央)を主人公とした物語です。

4年制の専門学校に入学後彼自身がどうやって能力を身につけ、そしてゲーム開発会社に入社するのか?

ひとりのゲームクリエイター誕生の物語です。

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チェイサーゲーム 外伝 -破邪の封印編③-

4年制の専門学校の環境を最大限に利用した。

学校で定期購読されている『CG WORLD』という雑誌が愛読書になった。

学校の授業が終わった後はハイスペックPCを使って(アルバイトが無い日は)遅くまで残って作品を作った。

最初は「模倣(コピー)」することから始めた。

『ナルティメットストーム』の中で繰り広げられる「奥義」と呼ばれるシネマティックシーンをキャプチャーして、それを自らトレースするように何度も制作を繰り返した。

そうすることで人が“気持ちいい”とか“カッコいい”と感じる間やタイミングを自分の中に刷り込むように繰り返し鍛錬を続けた。

3年生の時には既に学年でトップのクリエイターとなっていた。

学校の講師側も“彼だけは別格”と認めるようになっていた。

“自分は人とは違う”

魚川貴央はますます“そう”自覚するようになっていった。

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