週刊少年松山洋_タイトル_修正

ゲームソフト1本の仕入価格

私はよく全国のいろんな学生さんと話をします。

それは講演のあとの質疑応答だったりインタビューだったり。

みなさん真剣にゲームクリエイターを目指している人ばかりで非常に頼もしい限りなのですが、やはり話をしていて“んん?”って感じる瞬間がチラホラとあります。

それはだいたい【お金】の話。

今の世の中これだけ“情報”に溢れているのに意外とみんな“お金の情報”には無頓着なんです。

そんな時に私はその違和感を確かめるためにこんな質問をします。

*****

コンビニのおにぎりの仕入れ価格

「コンビニで売られている100円の『おにぎり』。これってセブンイレブンはいくらで仕入れていると思いますか?」

みなさん首をひねりながら“ううーん”って考えます。

「うん、ちゃんと考えて想像してみてください」って伝えると、みなさんブツブツと相談を始めます。

「だってほら、セブンだってバイトを雇ってるからその人たちにバイト代を払わないといけないからさ、それを計算に入れなきゃ!」

とか

「それを言い出したら光熱費だってかかるよね?めっちゃエアコンきいてるし!あと商品を入れる袋も必要だよね?」

とか、ずいぶんと細かい予想を立てて発表してくれます。

そして出てくる答えが

「20円!!」

とか言われると“ガクーーーーーッ!!!”となります。

“なんでだよ!?おにぎり工場の方が潰れるわ!!”

ってツッコんでから説明をします。

*ちなみに学生さんの答えは様々。“1円!!”って答える人もいれば“90円!!”って答える人もいます。

たぶん、きっと考えたことも無かったのでしょう。

自分たちの身近にあるコンビニの商品ですらどのような仕組みで商売が回っているのかを。

まあ、答えは明白ですが。

だいたいコンビニの仕入れ価格は70円くらいですね。

多少の差はあれ、どんな商品だってだいたいこの比率です。

150円のペットボトルのジュースだと仕入れ価格は100円くらい。

商品の上代の70%前後がその商品の仕入価格です。

また原価はだいたい30%前後。

100円の『おにぎり』の価格
原価=30円

問屋・流通=60円

店舗仕入=70円

消費者=100円

一般的な商品原価から売値の変動値

あくまでざっくりですがこんな感じです。

コンビニは利益30円の中から店舗の運営・バイト代・光熱費・在庫処分損金などをひっくるめてやりくりしているわけです。

基本的には“薄利多売”です。

ではこれをゲームソフトに当てはめるとどうなるか?

(当たり前ですが)だいたい一緒です。

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ゲームソフト1本の仕入価格

例えば7,800円(税別)のゲームソフトを家電量販店はいくらで仕入れているのでしょう?

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