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英語が早く上達する生徒とそうじゃない生徒、何が違うの?

オンライン英会話を始めて2年以上。最近少しずつ上達スピードが上がってきたような気がしますが、習得までにはいばらの道。その一方で、どんどん上達している生徒も。いったいなにが違うの? オンライン英会話で日本人をはじめ、各国のたくさん生徒に日々英語を教えている先生に、英語が早く上達する生徒とそうじゃない生徒の差について聞いてみました。

――英語が伸びる生徒と伸びない生徒、何が違う?

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What is the difference between students who improve their English and those who do not?

大抵の生徒は英語の学習を続けたら伸びるよ。たとえば日本人の場合、中学、高校と英語を続けてきた学生なら、うまく話せなかったとしても基本的な単語や文法を知っているから、簡単な会話程度はできる。みんな会話に自信がないから話せないと思っているけどね。

それを踏まえて言うと、英語の学習は継続したら誰でも話せるようになるよ。でも、そのスピードには違いがある。もし、あなたが「自分はなかなか英語のレベルがあがらない」と思っても、それは普通のことなんだよ。人それぞれ才能があり、語学習得が得意で人よりも早く習得できる人もいれば、ゆっくり成長する人もいる。

ただ、多くの生徒は英語が話せるようになる前に学習を辞めてしまう。オンライン英会話を1カ月、3カ月やったらある程度話せるようになると思っているかもしれないけど、自分が理想としている姿とは違うから「成長していない。自分には話す才能がない」と思ってしまう。でも、初めてレッスンを受けた日をゼロだと考えれば伸びているよ。理想と現実のギャップがあるから、伸びていないと思うかもしれないけどね。

留学だったら3カ月現地にいたらある程度話せるようになると思うよ。毎日朝から夜まで英語漬けだし、日本語を話すことなんてほぼないからね。でも、日本にいてオンライン英会話だけやっていたら、起きている時間の9割は日本語を話し、日本語で考えるから難しい。英語を話せるようになるには、ある程度の時間が必要。だから1カ月単位、3カ月単位で結果を求めるのではなく、1年、2年単位で続けることを意識したほうがいいよ。

もう1つは、英語の学習を楽しめるかどうか。英語の学習がつらいと思っていたら、学習すること自体がつらくなるから続かなくなる。それにたいして英語を学ぶのが楽しいと思っている生徒は、自分から積極的に学習時間を作って学んでいく。たとえば、英語で本を読む。海外のインフルエンサーのSNSにコメントする、SNSを通して海外の人の投稿にコメントをつけたりするのもいい。YouTube、ネットフリックスで英語の動画を見る、洋楽を聞く。英語を楽しめる人は、これをやっている。この差は大きいよ。だから、いつもいっているでしょ。「英語の勉強を一生懸命やるのはいいけど、無理しないで。楽しむことが一番だよ」って。

――先生から見て成長が速い生徒の特徴は?

What are the characteristics of students who grow fast from your point of view?

いろんな生徒がいて、成長が速い生徒もいれば遅い生徒もいる。それは生徒自身の理解力だったり、どれだけ英語の勉強をがんばれるかにもよる。1つ言えることは、もし生徒が英語をより早く習得したいと思うのなら、より難しいことに挑戦すること。

ある程度英語が話せるようになると、コンフォートゾーンにとどまってしまうことがある。正確な会話はできなくても単語を知っていたら話は通じるからね。それでいいと思えば成長はそこで止まるし、もっと正確に話せるようになりたいと思ったら、より難しいことに挑戦しなければいけない。

たとえば、ある程度は理解できるけど正確ではない場合、リスニングに特化したレッスンを受けてみる、先生の話を正確に理解できているか、自分が正しく話せているかをレッスン動画を見て確認する。間違っていた場合、正しい言い方を覚える。小さなことだけど、1つずつ自分で課題を設定し、丁寧にやっていくと伸びてくるよ。

――もし生徒の学習意欲がおちたとき、先生はどうサポートする?

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What do you do if your students are discouraged from learning?

モチベーションはとても大事だよ。僕はいつも生徒がモチベーションを下げた時は励ましているよ。どうするかな。そとのときは「英語を学ぶことは大変じゃないよ」といい、彼らに英語を学ぶことのベネフィットを伝えるよ。

というのも、彼らのモチベーションが下がることの理由の1つに、「英語を習得するのは大変すぎる」という気持ちがあるからね。たしかに、計画的な学習計画を立てて、何度もそれに挑戦しなければいけないことは大変かもしれない。でも、それを大変なことだと思ったら、途中で嫌になってやめてしまう。「大変なこともあるけど、英語を話せることで自信がついた。海外の人と仲良くなれた。英語が字幕なしでも楽しめる」など、楽しいと思うことを見つけて、それを続けるといいよ。

――仕事との両立が難しい、疲れていて英語の勉強ができないなどの理由で辞めたくなる時も。そんな時はどうしたらいい?

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Many English learners quit, saying, "It's difficult to balance with work. I'm too tired to study English." What do you think about it?

まず、タイムマネジメントについてまなばなければいけない。というのも、多くの英語学習者が同じように時間がないなか勉強を続けている。もし本当にその人が「英語を学ぶ必要がある」と思うのなら、タイムマネジメントからはじめること。逆にいえば、タイムマネジメントさえ身につければ、この先英語以外のこともできるようになる。それが自分の今後の人生を大きく変えていくことにつながる。時間がないからと諦めるか、未来を変えるために今がんばるか。未来を変えたいのなら、今大変でも辞めずに続けることが大事。休んでもいいからやめないこと!ゆっくりでもいいから続けること。

――学習能力以外で差が付きやすいところは?

What is a good student from the teacher's point of view?

先生との関係は大事だと思うよ。まずは先生の話をよく聞くこと。そして常に感謝すること。お互い人間だから、気持ちよく学習するためにも敬意をもって接することは大事だと思う。「金を払っているんだから自分のほうが立場が上。お前がしっかり教えろ」みたいな態度だと、先生だっていやになるよ。たとえ先生が自分より年下であっても、自分が生徒であるならば、教えてくれる人には敬意をもって接するべきだと思う。あとは、毎回ベストを尽くすこと。頑張っている生徒には、先生もより丁寧に、一生懸命教えようと思うし、「この生徒が英語を上達するために自分にはなにができるだろう」「彼の弱点はどこで、どうしたら伸びるだろう」と考えるから、生徒と先生、二人三脚でやっていけると思うよ。そうすることでお互いの存在が刺激になり、結果的に生徒の英語を話す力も、先生の教えるスキルも伸びると思うよ。

――英語の習得が早い人というのは、レッスン後も復習をしている。でもそうじゃない生徒はレッスンだけで満足して終わる、私も含めて。どう思う?

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I think that people who are quick to learn English are reviewing after the lesson. But for students who aren't, the lessons are enough to finish, including me. What do you think?

その通りだと思うよ。英語の学習はレッスンだけで終わるわけじゃない。たとえば、あなたが僕のレッスンを25分か50分勉強したとするよね。あなたはその間英語を学ぶことができる。でも、終わったら日本語を話すよね。日本語で話し、日本語を読み、日本語で考える。

もし本気で英語を習得したいと思ったら、レッスン以外でも英語を学ぶ必要がある。どうするか。英語を聞き、英語の本を読み、英語の音楽を聴いたり映画を見ることだよ。

僕は英語講師として週6日、1日8時間英語を教えてる。休み時間は友達とフィリピンの言葉を話すけど、ドラマや映画を見たり、ニュースや音楽を聴くときは全部英語だよ。毎日母国語を話すよりも長く英語に触れているんだよ。SNSに投稿するときもほとんど英語で書く。もちろん僕は英語講師だし、大学の時も英語を専攻していた。逆にいったら、それだけやっていても、まだ英語を学び続ける必要があるんだよ。

だから、もし本気で英語を習得したいのであれば、日本語で考えるのをやめて、できるだけ英語で理解し、考える環境を作ることが大切だよ。次男に英語で話しかけることも大事。次男が英語を覚えるのと同時に、あなた自身が英語を習得することにもつながる。


――英語講師をやっていて一番嬉しかったことは?

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What made you happy when your students told you?

生徒の英語のスキルが上達したことだね。彼らは、仕事のためだったり、自分の目標に向かって英語のスキルをあげなければいけない。僕は英語講師として彼らに英語を教えている。だから、生徒の英語レベルの向上が一番嬉しいよ。

たとえば、あなたが最初に英語をはじめたとき、レベルゼロか1(!)だったよね。そのときはお互い意思疎通が難しかった。でも、今2年続けてたおかげで僕らは普通に話せるようになったよね。あなたの英語はとても進歩したよ。それは僕にとっても嬉しいことだよ。あなたは、今QQのレベルチェックテストで4だよね。そしてあなたは自分で会話の主導権を握れるよね。それはすごく大きな進歩だよ。


――あなたは仕事でモチベーションが落ちた時、どのように回復している?

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(ここからは、先生自身についてインタビューをしていきます)

How are you recovering when you are motivated?

僕のモチベーションが下がるのにはいくつかの理由がある。1つは生徒からの悪いコメントと評価。何人かの生徒は、僕に正当な理由なく悪い評価をすることがある。そのときはモチベーションが落ちるよ。正当な理由があればそれは改善しなければいけないと思う。

たとえば、3年前、仕事を始めたばかりの頃、僕は疲れて生徒の前であくびをしてしまうことがあった。それは生徒にとってやる気を下げるからだめだと思う。1日何時間も教えるから、疲れていて集中できないこともあった。イライラしてそれを顔に出してしまうこともあったけど、それもだめだと反省し、今は常に笑顔でいることを心がけている。

でも、生徒によってはそのような正当な理由なく評価を下げることもある。そういうときは、僕が悪い先生だったかどうか自分で確認してみる。ちゃんとベストを尽くしたと思えるなら、それ以上は落ち込む必要はない。

――ほかにはどんな理由でモチベーションが下がる?

How do you recover when you lose motivation?

ほかには、自分自身の問題で気持ちがふさいでいることもあるよ。ときには家族の問題を抱えていることもあるからね。100%元気なわけではないけど、それでもレッスンはいつもと同じテンションでやるよ。ただ、あなたが知っているように、親しい生徒とのレッスンの時はその話をすることもある。あなたもそうでしょ? お互いに話をして、気分をリフレッシュして、そしてレッスンに臨む。それでモチベーションは回復する。

――あなたが英語講師をやっていて印象に残っていることはなに?

What impressed you as a teacher?

生徒からたくさん質問されることかな。生徒は英語をより学びたいと思っていて、興味を持っているから、僕にたくさん質問をしてくるんだ。その質問に答えるのが興味深い。だから僕は生徒から質問されるのが好きなんだ。

――あなたが好きな教え方は?

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What is your favorite teaching method?

練習することだよ。たとえば、僕があなたに文法を教えた時、最初に使い方を教えるでしょ? そのあと習った単語や文法を使って、あなたに文章を作る練習をさせる。そして会話の練習。それを一通りやったあと、ほかの練習をして、また2、3日後に復習として問題を出す。あなたはできなかったでしょ? だからそこで何度も練習をした。その場で覚えても、数日たつと忘れるから、そのたびに何度も練習する必要があるんだよ。その練習を通して、生徒自身が文法の用法について気づくんだ。ここが大事だよ。

僕の教え方の主義としては、何度も繰り返し練習し学ぶこと。何度も繰り返してやらないと、記憶に定着しないからね。

「目標」はできるだけ多くの人に伝えること

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私はこれまで2年以上、オンライン英会話のレッスンを受けてきましたが、まだまだ自分の思うレベルまで到達できていません。反面、YouTubeなどをみると、留学なしで1年で英語を習得し、講師になった人の話などものっています。いったいなにが違うんだろうと思い、オンライン英会話の先生に聞いてみました。

私は、つい「英語を覚えなきゃ」「話せるようにしないと」と思って力が入ってしまうのですが、先生からしたら「英語を楽しむことが一番だよ」とのこと。「楽しいことは自然にやりたくなるし、長時間やっても苦痛に思わない。間違えても、それも含めてたのしんじゃえばいいんだよ」とよくいっています。ここら辺は意識を変えたほうがいいところだと、改めて思いました。

今日のインタビューは25分フルに使って、英語の学習について聞きました。最後に先生がこんなことを伝えてくれました。

「あなたは、今スピーキングについて改善したいと思っているよね。正しい文章構造、適切な単語、発音、チャンク。英語の中でもスピーキングに特化して改善したいと思っているでしょ? だからあなたの目標に合わせて、ほかの先生にも申し送り書を書いたよ。これで僕以外の先生が担当になったときも、ちゃんとあなたの目的に合わせて指導してくれるから。がんばって」

そういって先生が見せてくれたのは、こちらの文章。

Her goal at the end of this year is to achibe Level 5.
Please establish more conversational English is to achive Level 5.
she's always having a hard time expressing herself.
Please also incorporate turn taking teachniques during the discussion.
(She needs guidance in constructing questions and sentences accurately by herself.)
(For callan classes; Please be strict and always point out mispronaunciations.)

今年の終わりの彼女の目標は、レベル5を達成することです。
レベル5を達成するために、より会話的な英語を確立してください。
彼女はいつも自分を表現するのに苦労しています。
話し合いの際には、話者交替の指導も取り入れてください。
(質問や文章を自分で正確に作成するためのガイダンスが必要です。)
(カランクラスの場合。厳密に、常に誤発音を指摘してください。)

丁寧に書いてくれてありがたい限りです。今日話を聞いたのは、2年間お世話になっているメインの先生。発音がきれいなことと、フレンドリーで話が面白いので人気ですが、英語に対して妥協しないため、時には(常に)厳しいスタイルです。反面、質問力が高く、テキストにない質問もバンバンしてくるので、レッスンは常に刺激的。最初の頃は怖くて心震えたけれど、今は的確かつ奥深い指導法に心震えるほど。

先生には明確な目標と期限を伝えていましたが、ほかの先生にもつたえてくれたようです。これによって私は頑張らざるを得ないところにきた!という感じです。目標はより多くの人の前まで宣言した方が、自分を追い込めるからいいかもしれませんね。

今日は、私がインタビュアーとして、英語での質問力を高められるように「Art the questioning」タイムをとろうとのことで、先生に質問をすることになりました。

今日のまとめ

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・他人と成長速度を比べて落ち込む必要はない

・時間がないなら作るべき。ここで時間を取れるかどうかでその後の時間の使い方が変わる

・レッスン以外の時間も常に英語に触れ英語で考える

・英語を学ぶのは簡単だと思うこと。楽しむことが大事

オンライン英会話を始めて約2年と10カ月。始めた時は、「セブ島に短期留学したいから、基礎的なことを学びたい」という感じだったけれど、今は生活の一部として定着。よく「英語を習得すると人生変わる」と聞くけれど、私の場合は英語を習い始めた時からすでに変わり始めていたんだなと、今改めて思います。もし、ほんのすこしでも「今の生活」に変化や刺激が欲しいと思ったら、一緒にオンライン英会話を始めませんか?






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