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人生学習帳

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BD(双極性障害)、BPD(境界性パーソナリティ障害)、愛着関連、自己愛関連の記事をまとめています。
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#最近の学び

岡田尊司著『境界性パーソナリティ障害』を読んで

岡田尊司著『境界性パーソナリティ障害』を読んで

改めて自分を見つめ直すために本を2冊買った。
そして一気に読み終えた。

ひとつは『境界性パーソナリティ障害』。
もうひとつは『絆の病―境界性パーソナリティ障害の克服』というタイトル。

どちらの本もパーソナリティ障害や発達障害治療で有名な岡田尊司先生が筆を執っている。
厳密に言えば、後者は岡田先生とBPD当事者の対話形式で進行されていく共著だが。

前者に関しては、もっとはやく読んでおけばよかっ

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相談の結果、知ったこと:消去バーストと自殺潜在能力

相談の結果、知ったこと:消去バーストと自殺潜在能力

昨日は通院日だった。

今回は以下の2点を相談したい、と考えていた。

いずれに対しても私にとっては新たな情報が得られたので、忘れないうちに記録しておきたい。

①について:なぜ動けなくなるのか

負の条件づけにより反応が悪い方に固定されてしまっている。いわゆる「凍りつき反応」が生じているのでは?という見立て。

おそらくは幼少期に行われた喜ばしくない学習が脳に染みついている。
恐怖を感じるような

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(メモ)未解決の復讐衝動

(メモ)未解決の復讐衝動

マスターソン著『自己愛と境界例』のまとめがようやく終わろうとしている。

いつかの記事で境界障害トライアドの話をしたがここにきて、その重要性がぼんやり分かったような。

おそらく説明は不十分すぎると思うが、いま閃いたことをメモ程度にまとめておきたい。

マスターソンの説によれば「分離-個体化の失敗が見捨てられ抑うつを誘発し、さらにそれが防衛を誘発する」。

・分離-個体化の失敗

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恥と傷―小此木氏の見解を参考に―

恥と傷―小此木氏の見解を参考に―

ちょっと久しぶり?のnote。

精神科医・小此木啓吾氏の『人間の読み方・つかみ方』という本を読んだ。いろいろ思うところがあったのだけど、ありすぎたがゆえにnoteにはなかなか感想を書けずにいた。

時代の変化とともに日本人の心理はどう変わったのか、というのがメインテーマ。初版は1986年。奇しくも私の生まれ年である。

以前からの関心事である「自己愛的な傷つき」について少し情報が得られた気がする

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「依存」は私を揺らす

「依存」は私を揺らす

BPD(境界性パーソナリティ障害)の感情の不安定性は、対人関係のストレスに起因すると言われている。

さらに最近読んだ本では「苦手なパターンの対人関係の状況になると感情が調節できず、一気に不安や怒りが爆発し、問題行動に直結する」と指摘されていた。

私にとっての「苦手なパターンの対人関係」とはどんなものだろうか?
それを知ることで不要な不安や怒りの爆発を回避できるなら……とこれまでの対人関係を振り

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「嫌なことは嫌」と意思表示する

「嫌なことは嫌」と意思表示する

いろいろ考えた結果、過剰な共感も、意に沿わない同調も放棄することにした。そして「本当は嫌なこと」も我慢せずに「嫌だ」と意思表示していこうと思う。

距離を詰められるのが苦手。
直接的/間接的に何かを強要されるのが嫌。
自分のペースを乱されるのが嫌。
意図が明確でない継続的なやりとりが苦手。
操作される気配がすると拒否反応が出る。
束縛をされればされるほど逃げ出したくなる。

本当の私はそんなやつだ

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理想化と失望―コフートを読んで気づいたこと―

理想化と失望―コフートを読んで気づいたこと―

直近2回の診察における主治医とのうまくいかない感じは、コフートが言うところの「理想化転移の徹底操作の一部」だったのかも?と思った。

いつもならもっと響くように「私に」共感してくれるはずなのに。

いつもならもっと話を引き出そうと「私のために」奮闘してくれるはずなのに。

いつもならもっと「私に」時間をかけてくれるはずなのに。

……と主治医を過大評価し、自己愛を満たすための対象とみなしていた。つ

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