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物語【絶望からの脱出】最終話
父さん!それに伊賀咲のおじさん!無事だったんだね!
「おう!ピンピンしとるわ!ガハハハハ。」
相変わらず声の大きな父さん、でもその声に安心する。
「怪我はないかい?」相変わらず優しい夏陽の父親。
僕は涙が出そうになった。
「太洋!泣いてる場合じゃないぞ!笑。」
おじさん!夏陽は!?
「さっき会ったよ。皆んなこの先にある廃屋に避難している。一緒にそこまで逃げるんだ。」
優里!
「あ
物語【絶望からの脱出】第十話
僕たちは薄暗い森の中をひたすら歩いていた。季節は夏、施設の中は快適な温度だったので気づかなかったが、35度を超える外気が皆んなを苦しめていた。
「あちー!」
「暑い。。。」
皆んな口にせずには要られない。
「黙って歩け!どこに奴らがいるか分からないんだ!捕まって死にたいのか!」優里の怒号は後方まで聞こえたようだ。
なぁ、優里。。少し休まないか?
「いや!行くぞ!NOAの話だと奴らは夜行
物語【絶望からの脱出】第八話
薄暗い通路をスマホの灯りを頼りに歩く。周囲には足音が響く。
どれくらい歩いただろう。。
「コノ先ハ逃走用通路、迷路ノ様ニナッテイマス。罠モアルノデ、ハグレナイ様ニ。」
分かった。
僕たちは注意深く進む。
パールは夏陽に抱かれている。
夏陽。重くないか?
「大丈夫。でも、ちょっと疲れてきたね。」
そう言いながら夏陽は笑顔を見せた。
「NOA、出口はまだか。」優里が尋ねる。
「。。