働きやすさと働きがいを両立する仕事はこの世にある。転職エージェントの立場から見た、おすすめの業界は人材業。
今週の担当をさせていただきます、代表の佐野です。
先日から、転職エージェントにフォーカスした成田凌さん、小芝風花さんが主演をつとめる「転職の魔王様」というドラマがはじまりました。
一話区切りで、転職に悩む人たちが次のキャリアでどのようなチャレンジをしていくのかを描いている作品です。
そこで、主役の転職エージェントである来栖嵐が、転職を相談する方にむけて、たびたび使う言葉があります。
「あなたの人生、そのままでいいんですか?」
これは相談者が、前職でかかえていたジレンマに真っ向から向き合うことをせず(根本解決をしようとせず)、次の職場探しをエージェントに委ねきってしまう、あるいは目の前のことから目をそむけてしまう際に使われる言葉です。
これが放送回ごと、といっていいほど、でてきます。
かなり直接的な表現ではありますが、人生を左右する決断だからこそ、真剣に向き合ってほしという主人公の想いもよくわかります。
転職の軸の考え方
転職エージェントを営んでる私たちからすると、こうまではいかないまでも、実際に次の転職をする(あるいは応募する)にあたっては、何をこだわって(軸)として意思決定をしたらよいのか、について相談をうけることが多々あります。
転職を経験された方にとっては、一度は必ず考えることだと思います。
転職の軸、あるいは働くことを考えるうえで、わたしはよく「働きやすさ」と「働きがい」について、話をすることがあります。
ざっと例をあげてみます。
働きやすさの例
給与
労働時間
移動時間
出社 or フルリモートを選べるか
上司や同僚などとの相性、相談のしやすさ
環境や年齢に依存することなく、長く続けられる仕事かどうか
働きがいの例
自分の興味のある領域である
社会的意義が高い
直接的、間接的にでも「ありがとう」と言われたり、喜んでる姿が見える
自分の経験が活かせて、キャリアパスが見える
裁量が大きい
専門知識やスキルが伸ばせる
会社自体に社会的権威性(ブランド)があり、市場価値が上がる可能性がある
こんなところかなと思っています。
年齢とともに職場に求めるものはかわる
この「働きやすさ」と、「働きがい」という言葉。
それぞれが持つ価値観ごとに優先順位の前後、項目の過不足はありますが、おおよそのものがこの内容にカバーされるかと思います。
これらは非常に便利な言葉である一方、抽象度が高いので、一つ一つ丁寧に整理をしていく必要がありますし、そこをあいまいにすることによって、次の環境でも、やっぱり合わなかったというリスクがあるかもしれません。
わたし自身がいま33歳をむかえました。
転職エージェント業に身を置いてることもあり、友人からの転職相談も増えています。
その友人が勤めている会社の上司に該当する職位の方々等、日常的に転職の相談を受けるため、友人の今後のキャリアについてはおおよそ想像がつきます。
そういったことから、さまざまな可能性を模索しつつ、一概に転職だけをすすめることはせずに、何が本人にとっての不安やジレンマなのか、叶えたいものが何なのかを冷静に整理をしていきます。
客観的に見えてきたことは、年齢があがると、働きがいよりも、働きやすさを優先したいということでした。
新卒一律採用のわが国では、年次が若い時には、やはり対外的にも通用できるスキルや知見を身に着ける必要があり、また体力があります。
そういった意味では、働きがい重視でがむしゃらに働けることもあるかもしれません。
その後、年齢が上がり経験をたくわえ、また特にライフイベントなどを迎える人にとっては、優先順位は大きくかわります。
時代は令和、モーレツ社員の時代は終焉をむかえつつつあるということも背景かと思います。
中長期キャリア計画
経営において、中長期経営計画という言葉があります。
一般的には、中期は5年、長期は10年と言われています。
耳の痛くなるような話かもしれませんが、キャリアにおいても、この中長期の計画は必要かと考えております。
止まらぬインフレ、早期退職を勧告する企業の増加、老後2000万円問題、生成AIの台頭。
働くこと自体を脅かすようなニュースが目に飛び込んできますが、そのような中、働きやすさに加え、働きがいを追求するとなると、どのような職場があるのだろうかと考えを巡らせます。
特に30代以降のキャリアを考えるうえで重要なことは、「無理なく、長く
働き続けられる環境はどこか」ということなのかなと思います。
転職活動自体が、心身共に負荷がかかりますし、新しい職場になれるまでも、時間が必要です。
本来、就業環境を変えていくことは目的ではなく、手段であると思いますので、ご自身の要望が叶えば、転職をする必要はなくなるのかなと思っています。
転職をする必要がある場合は、飽きることを除いては、何かしら上述の働きやすさ、働きがいの面で理想と現実のギャップがあり、それを解消する必要性があるということです。
わたし自身が客観的にさまざまな業界を見れる立場にいますが、
結論として、30代以降は転職エージェントの業界で働くことも選択肢のひとつにいれていいのでは、と考えています。
贔屓でもなんでもなく、合理的、あるいは心から思っています。
何故、転職エージェント業界は働きやすさと働きがいを両立できるのか
転職エージェントのCMを見ない日はなくなりました。
それほど転職はあたりまえのものとなりましたし、需要があります。
いまは転職をしていない人を見つける方が、難しい時代かもしれません。
ですので、今後も転職がなくなる、という時代はこないものだと思っています。
しかしながら、産業自体が新しいこともあり、そもそも転職エージェントで働くことのイメージを持たれている人は少ないと思います。
日ごろの生活で、家族や友人との間で、転職エージェント自体が話題になることが少ないのも事実です。
イメージがわかないから、選択肢のひとつに入らない、ということは業界の課題かなと思っています。
ですが、もし今後転職を検討されているようであれば、転職エージェントという業界もカードのひとつとして、考えてほしいのです。
改めてですが、転職エージェントとは、転職をしたい人と中途採用をしたい企業の仲介人です。
次のキャリアの挑戦を見届ける立会人であり、企業の競争力を上げる名脇役であることが、転職エージェントの醍醐味と言ってもいいと思います。
基本的に企業からお金をいただくこととなるので、企業から案件をいただき、適材を探すというのが順番となります。
今後は転職をする人もますます増えますし、労働人口を担保するためにもシニア・女性・外国人の活用が、大きなトレンドです。
それに比例をするかのように、市場規模は伸びると見ています。
加えて転職エージェントがなぜいいのか、ということをもう少し見てみると、先に挙げた「働きやすさ」と「働きがい」に、ほとんどの項目で「〇」をつけられるからです。
転職エージェントにおける働きやすさ
コロナがありフルリモートで働けるということの証明をできたひとつの業界が転職エージェントでした。
学習塾や英会話、問診などの医療行為がスムーズにネットに移行したように、キャリア相談もオンライン上で可能となりました。
その結果、わたしたちペルソナでもフルリモートで就業するということがベースとなっています。
※出社を必須としたほうが、従業員の確実な労働時間を担保しやすいです。生産というより収益があがるということで、一部の転職エージェントでは、出社に戻してしまうところもあるようです。ですが、実態は出社をして、会社でオンライン面談を行うケースがほとんどのようです。
出社をしなくていいとなると、移動時間などはなくなりますし、フレックス制度を取り入れているところが多いので、勤務時間なども気にせず行うことができます。
基本的に、転職エージェントとは自分自身が商品、付加価値の提供者となるため、会社の看板というよりは、転職エージェント自身に顧客がつきます。
ですので、一度、仕事の作法を身に着ければ、環境に依存せずとも長く仕事ができるのも、あらゆるサービス業や営業職のなかでも、特徴かと思います。
また製造業などでもなく、サービス業である故、利益率は高く、給与水準はほかの企業と高い傾向にあります。
転職エージェントにおける働きがい
働きがいという面では、有料職業紹介の免許をもっている転職エージェントの会社であれば、全業種、全職種、全年齢に対応が可能です。
会社の戦略上、IT業界などに専門特化しているエージェントもありますが、法制度上は何ら問題ありません。
よって、自分自身が興味のある、あるいは出身の業界や職種である領域に携わって、転職支援をするということが可能です。
個人的に面白いなと思ったことのひとつでもあるですが、立場上、たくさんの相談を受けることになるので、インターネットにでてこないような情報も話を聞けるということです。
なので、さまざまな産業や仕事内容、生々しい話である給与や評価制度などの話を聞くことになるため、世の中を立体的にみることができます。
定年を迎えても働きたいときに働けるか
今回、最終的にいいたかったことではあるのですが、定年を迎えても働き続けられる仕事は、何が残るかを考えました。
50代、60代、たとえ会社という環境がなくとも、働ける仕事。
それは、転職エージェントという仕事は、間違いなく、長く働ける仕事だと思います。
むしろキャリアを積んでいったほうが、知識が深まるだけでなく、顧客も増えるので、アドバンテージになると思っています。
特定の商品に依存することはないので、顧客に求められ続ける限り、仕事を行うことが可能です。
友人や家族からの相談に乗ることだって可能です。
今後、どこの業界や仕事がいいのか、的確にアドバイスができると思います。
転職を経験した人が活躍する?
そもそも私が入った一社目の大手転職エージェントの会社では、新卒を大量採用する会社でした。
会社を辞めてからふと思ったことでもあるのですが、多くのエージェントは転職を経験したことのない人が、転職を支援しているという構図であるということに、気づいてしまったのです。
ですので、転職を考える際の働きやすさや働きがいといったことは、新卒で入った転職エージェントの会社では、想像の域を超えることがないのです。
ですので、やはり転職を経験したことがある人こそ、次の環境に求めるものは身をもって考えることができますし、アドバイスをしても説得力があります。
これは私自身が転職を経験して、恥ずかしながら初めて、「転職」ということに向き合えた瞬間でした。
この記事を目に頂けている方にとっては、すでに転職を経験されている、あるいは経験しようとされている、ということでもあるかと思いますので、すぐにその経験は活かせるものが、たくさんあると思います。
本日は転職エージェントという業界を、”働く”という側面で、ご紹介をさせていただきました。
詳しい話をもっと聞きたいということであれば、弊社は絶賛仲間集めに奮闘中ですので、ぜひHPなどでお知らせいただければと思います。
転職エージェントという業界が少しでも、ポジティブに、世の中に認識されてもらえましたら、嬉しいです。
ペルソナ株式会社 佐野
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