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サステイナブルって言葉に騙されてない?「カウスピラシー」は優しくなれる映画


健康って何」「ゲームチャンジャー」に続いて食のドキュメンタリー第3弾です。

環境のこと、食のこと、考え出すと止まらなくなってしまいますね。もっともっと食のことを考えるきっかけをつくりたい。少しでも誰かの選択肢を増やすきっかけになれたらと思っています。

今回は、「カウスピラシー」といって、レオナルド・デカプリオがプロデューサーとして参加している健康って何の前に同じ監督、キャスト キップ・アンデルセンによって制作された作品。もちろんNetflixで観られます。

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サステイナブルの本質を環境保護における畜産のもつ意味をキップ本人が環境団体や農場を訪れ実際にインタビューし、実態を探っていくストーリーになっています。


朝から小鳥のさえずりが心地よくって、愛おしい気持ちが溢れます。

命の重み、私たち人類は命を守るべき立場に立っていることは頭の片隅にありながら、どこか他人事のようで実感がないことを理由にここまで自分ごととして深く考えることを避けてきたのかもしれない。



🌼世界最先端のベジムーブメント🌼


今作でもちょっとだけ触れられますが、

#Meet Free Monday というムーブメントをご存知ですか。

実は、ポールマッカートニーが地球環境保護を目的として提唱している「週に1日だけ菜食を実施する」ことにインスパイヤーされた世界的な運動。

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🌿Meet Free Monday All Japan こちら🌿

Instagramでもここ最近週に1回ベジる運動を行っている投稿を目にすることがあります。

あの三浦春馬さんや、水川あさみさんなどがバトン形式で取り組んでいるみたい。

お肉を食べるのを減らすことで、気候変動へのインパクトをグッと減らせます。週に1日 #ベジる だけで1年間でなんと


🌐CO2を110キロもダイエットできる
🌐約133㎡の森林を守れる
🌐107人分の飲料水を節約できる
🌐約60匹の動物の命を守れる

ことにつながります。

あなたの選択が世界をつくること。

お家時間が増えた今だからこそ、ゆっくりお料理して少しでも生きのもの命の大切さを考える時間をつくってみませんか。


🌈このままだと最悪なシナリオが待っている

In the end, we will remember not the words of our enemies, but the silence of our friends. 

- 結局我々は敵の言葉でなく味方の沈黙を記憶する。

この言葉で物語ははじまります。



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現在までに世界の平均気温は産業革命前よりも1度上昇しています。

今の目標ではパリ協定の1.5度目標にすら抑えられない。

そもそもどうして2度なのか。

それは、地球全体の平均気温が2度を超えてしまうと温度上昇は止められなくなり人類が地球に存在できなくなるからです。

海の酸化が進み海の生き物がいなくなり干ばつが進み、飢餓や紛争が絶えなくなります。種の絶滅、つまるところ食糧不足が起きて"地球温暖化戦争"が起こるといわれています。

それを避けるには気温上昇を2度以内に抑える必要がある。

記憶に新しいオーストラリアの大規模な気候変動による火災は、今は異常に思えるけれども、地球の温度が3度まで上がった世界では普通に起こる現象の一例という記事もあります。

日本は世界第2位の災害リスクであるといわれています。

なすすべもなく、恐竜の絶滅以来の途方もない規模のものになる可能性があります。


環境破壊や気候変動の主要因は畜産です。


🌈温室効果ガス

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運送やエネルギーの産業がやり玉に挙がるのは二酸化炭素のせい。

でも実際には温室効果ガスの排出量は、車やトラック、鉄道すべての運送関係の合計を上回るガスを、畜産業が排出していると国連の報告書でも示されています。

畜産は大量の亜酸化窒素(二酸化炭素の296倍😵😵)を排出しています。

前回も書いていますが、家畜は大量のメタンガスを排出しているのでその影響力は計り知れません。

畜産は環境破壊につながる資源消費の最先にたっています。


世間では脱炭素化を目指してはいますが、内容はどれも天然ガスや石油の開発をうたってばかりで、燃料をうわまわる汚染の原因となる家畜については触れられていません。

この先化石燃料の使用をやめたとしても、畜産だけで温室効果ガスの排出量は増加し続けて2030年には限界値を超えるというのです。

あとたったの10年で。

1万年前の生物量の99%は野生動物でした。残りの1%がわたしたち人類でしたがたった1万年で立場は逆転したのです。


🌈水の消費

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"ハンバーガー1個必要な水=2ヶ月間シャワーを浴び続けるのと同じ"

世界の水消費の3割が畜産で行われています。

地球の45%を占める量です。それはブラジルの森林破壊の原因の91%になり、海の酸化や、生息域破壊の主な要因になります。

毎日の生活の中で自分のできる範囲でのエコ活動には取り組んでいるつもりです。

電気をこまめに消したり、水の出しっ放しはしなかったり。


家庭での節水が叫ばれているけれど、家庭での使用量はたったの5%。一方で家畜は55%に及びます。

水の節水をうながす水管理サイトでは、「トイレの節水装置をつけることや、水漏れをなおすことが節水につながる。」と論じています。

確かに節水にはつながりますが、それでは一向に間に合いません。

家畜業の圧倒的な消費量に対しての節水を呼びかけるべきではなでしょうか。

明らかに畜産業による大量の水の消費は承知のようですが、政府に国民に肉の消費量を減らすよう呼びかける要請はしません。

実現しないのです。

「習慣を変えるのは管理を超えている。」と

わたしたちは、家畜に使われている膨大なバーチャルな水量にはなかなか目が届きません。

でも考えてみてください。隣の家で1万リットルもの水が水浸しになっているのと同じです。そしたらどうにかして止めようと行動するはずです。

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🌈海が死ぬと人類も滅びる

このままでは2048年には海から魚が消えると言われています。

人間が海から引き上げた動物は一年で280億匹にものぼります。

なぜなら魚の乱獲などでは大型の網が使われ1kgの魚をとるごとに5kgの不要な動物もとれてしまいます。イルカやクジラ、ウミガメやサメです。

このようなことが海では毎日起きているのです。

漁業によってサメは毎年4000〜5000万匹殺されています。中にはヒレだけを切られてそのまま海に流されてしまうサメもいます。

もっとも驚いたのは、その漁で釣れた魚は環境保護団体により"サスティナブル"と認証されているんです。

サスティナブルと聞けば、食べる時に罪悪感を感じないですよね。
漁に関しても一緒ですが、サスティナブルなタンパク質とは、いえません。

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世界最大の海洋保護団体のオーシャナのサイト内では、なんと魚の保護のために魚の消費を推奨しているんです。

パンダ保護のためにパンダを食べようと言ってるのと同じです。

調べたら本当に出てきました。
👉https://oceana.org/living-blue/10-ways-you-can-help-save-oceans

実際にオーシャナへインタビューしたところ、
「海が永続的に生物を生み出していきます。まるで工場のように海が魚を生産するんです。常に生産は行われるので数は自動的に増えるんです。」と笑いながら語っていました。

しかし実際には海の4/3で魚の数は減っています。乱獲を続ければ少なくなった魚の次にまた違う魚を乱獲し、段階的に生態系を壊してしまいます。

動物の繁殖力はその速度に追いつかず数は現象する一方なのに。

海に焦点を当てたドキュメンタリー「ミッションブルー」という作品も面白いですよ。


🌈正しいことはするな殺される

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2005年、突如アマゾンの熱帯雨林を守る活動を行っていた修道女が銃殺されるという事件が起きました。

殺し屋を雇ったのは牧場主だったのです。

ブラジルの森林法の改正によりアマゾンをはじめとするブラジル国内の森林破壊の深刻化がきっかけとなりました。

その件についてロビイストや畜産業などを批判して声を上げた人々の多くが相次いで殺されてしまったのです。

牛の放牧がアマゾンを破壊すると彼らは主張していた修道女ドロシー・スタングもです。

この件で声を上げた結果殺されたのです。

彼らは自ら先頭に立って畜産業を批判していました。

過去20年ブラジルで殺された活動家は1100人以上です。


熱帯雨林は二酸化炭素を吸い、酸素を出しますよね。

いわば、地球の肺のような役割をしてくれます。

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それが次々と切り開かれているのは家畜の放牧とその餌を育てるためです。


アメフト場ほどの広さが毎秒失われています。


カルフォルニアで農場を経営する夫妻は動物が好きだからこそこの仕事をしているといいます。

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彼らの子供たちは牛や豚を親友同然として過ごしているのにも関わらず、たった生後数ヶ月で殺されていくのにです。

温室効果ガスに関しては家畜がその原因だとは考えていないと答えました。

しかし事実、草で牛を育て放牧の場合、食肉処理できるまで8ヶ月分の水が余分に必要になります。排泄物もその分多くなり、ガスの排出量も大幅に増えます。

ブラジルでは放牧のために8割の熱帯雨林が失われました。
サスティナブルどころか大量生産の農場より悪いことがわかりました。

牛乳の生産に必要なものは多く、全世界の需要を賄うのは難しく
すべてをサステイナブルな方法で製造するといのは不可能なのです。


🌈間違った情報に惑わされないで

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地球の砂漠化の原因はゾウにあるとして4万頭が殺されてしまうということがありました。

もちろん間違った情報による誤った判断で何の罪のないゾウたちが命を奪われました。

家畜のために、犠牲になる動物も少なくありません。

ある時ワシントンではオオカミが捕食として牛を狩ることが相次ぎそれが原因となりオオカミは一匹残らず殺されてしまいました。

最初はその地域だけの問題でしたが、いまは連邦会議で議論されその動きを許そうとしています。

家畜を捕食とする動物の数を減らそうとしているのです。

どうして多くの企業は食肉の消費を減らせと言わないの?

例えば環境団体のほとんどは会員制なので数は可能な限り増やしたいわけです。
大勢が共有する習慣に反する主張をしてしまうと資金集めに影響が出るためです。

目をつぶるのはビジネスに支障が出るからなのです。

みんなが晴れものにさわるように事実を隠しているので結局問題は解決しません。

活動団体や企業がこの問題に気づかないはずがないのです。

確固たる情報が目の前にあるのにそれを知った上で行動に起こしません。

彼らは人類によって環境破壊が引き起こされたと実際の問題をすりかえて動物を育てて殺すことが地球を殺していることから目を背けさせます。

産業界の政府に対する影響力は国民も気付いていると思います。

畜産が環境破壊に及ぼす影響力を調べようとどんなに真実を暴こうとしても、政府は商標問題や企業機密など様々な理由を挙げて国民に真実を知らせません。

世界一の権力を持ち、環境に影響を与えながら実態を明かしてはくれません。

自分たちひとりひとりが考え、行動を起こさなければいけません。


🌈植物系の食糧こそがサステイナブル

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人類は毎日200億リットル近い水を飲み、10億キロの食糧を食べます。

一方15億頭の牛は毎日1700億リットルの水を飲み600億キロ近い餌を食べるのです。

毎日いまと同じようにお肉を食べる生活を続けるのには、供給が追いつきません。土地が足らないのです。

菜食主義に必要な農地は4000平方メートルなのに対して、卵と乳製品を食べる場合はその面積が3倍になり、肉食者の平均は約18倍の土地を必要とします。

ヴィーガンの二酸化炭素排出量は肉食者の半分、化石燃料の消費は11分の1、水は13分の1で土地使用は18分の1です。

再生エネルギーの施設を造ることはいいけど実用化には20年かかりら18兆ドルの予算が必要と言われています。

それなら、肉食をやめればいいんです。すぐに結果が出て莫大な予算も必要ありません。

温室効果ガスの問題が解決できて食の安全も守られます。

食糧不足の問題だって改善します。

思いやりや誠実さや、優しさなどの人の本来あるべき姿も取り戻せます。

肉食をやめることでそういう気持ちを抱けるようになって人々に考える余裕も生まれます。


生物を殺す。自分がされて嫌なことはわたしは絶対にしたくはありません。


毎日自分のできることを続けるのです。

わたしたちが生かし、繁栄させられる最後の世代なのです。


選択さえすれば、変えられます。


Filmarks @mmko1220