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ぱるてな
2019年10月23日 22:10
さゆりは小説家だ。小説家といっても、素人に毛が生えた程度だ。いつもはブログに短編ストーリーを掲載している。コメントが大体100くらい、いいねが300くらい。これ1本で食べていけるわけもなく、昼間は一般企業に勤めている。小説の収入は月に約8万円。会社からの給料が20万円。二つ合わせるとまあまあの収入になる。でも、どちらかが欠けたらやっていけない。さゆり自身、どちらかの専業になりた
2018年11月5日 22:23
電車はダイヤの乱れもなく、通常通り順調に進んでいる。行きたくもない目的地が刻一刻と迫ってくる。私は大きくため息をついた。今日は結婚式。天気は快晴。雲ひとつない。秋も深まり昨日は肌寒かったが、今日は日差しが暖かい。それはそれは結婚式日和だ。 グリーン車の窓から見慣れた景色を眺める。ああ、本当に行きたくない。今日の主役は私にとってはどうでもいい人間だ。大学時代、同じダンス
2018年10月14日 09:13
晴れている。こんなに雲ひとつない青空は久しぶりだ。青さが目にしみる。冬物のスーツでは少し暑い。そういえば今日は天気予報を見ていなかった。こんなに気温が上がるなら着てこなかったのに。コーヒーを買いに早くコンビニに行こう。どうもここの会社とは合わない。営業先の担当者で好きなヤツなんていないが、ここは特に嫌いだ。呼びつけておいて無駄話で時間を潰し、結局何も買わない。いつものことだ
2018年10月11日 00:42
私はアラサーOLである。お察しの通り悩み多きお年頃だ。そこに独身彼氏なしなんて付加価値もつけば、もうやってられなすぎて天を仰ぎたくなるほどだ。土曜日。昼過ぎに携帯のバイブレーションで起こされた。半開きの目で確認したメッセージには「結婚することになりました!結婚式にはぜひきてね!」とビックリマークとハートが飛び交った文章だった。こんなメッセージは今年に入ってもう4通めだ。既読を