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#デマに惑わされないように
古くて新しいマインドコントロール
私が疑似科学関連の問題に首を突っ込むようになったきっかけの一つが、オウム事件。
オウム真理教は80年代から90年代にかけて、数々の破壊活動を主導し多くの犠牲者を出したカルト宗教団体。
物理学専攻の、私の大学院の同窓生がこれに加担し、他の教団幹部と共に死刑になりました。
マインドコントロールに目が向けられた時代オウム全盛のころの報道。
捜査員や報道陣の前をうろつく、頭にヘッドギアを付けた
役立つ情報の見極め方
2022年ツイッター社を買収したイーロン・マスクさん。
X(元ツイッター)の広告収入減をユダヤ人組織のせいだ、と見事なデジャヴ。
富士山はいつ噴火してもおかしくない状況だそうですが、いざ噴火したら出てくるんでしょうね、似たような「○○(組織)の陰謀だ」論が。
京大大学院教授で医師の中山健夫はその著書で、役立つ情報を見極める5つのポイント「A,B,C,D,E」を提唱しています(※)。
古くて新しい霊感商法問題
昭和の頃、ひとしきり問題になった霊感商法。
先祖の霊が苦しんでいる、このままではあなた(もしくは身内の誰か)が不幸になるなどと不安を掻き立て、壺やら高麗人参茶やら印章などを高額で売るやつ。
残念ながら我が親も被害者でした。
私自身も、街頭で勧誘に呼び止められ、ビデオセンターに連れられたことがあります(高校生だったんだけどそうは見えなかったのかな?)。
すでに宗教系の勧誘への警戒心は持ってお
「がんにも効く」はウソ、やめとけ
従前より私は拙著やブログなどで、エセ科学にだまされるのを防ぎ、自然科学非専門の人がニセモノ科学とホンモノ科学を見分ける為の「クリティカルシンキング7ヶ条」(略称クリシンセブン)というものを提案しています。
これは完成形ではなく今後改訂されるべきものであり、その為にもいろいろな事例を見て分析していく必要があるでしょう。
医師・桑満おさむはその著書、「“意識高い系”がハマる『ニセ医学』が危ない!」
人類の行く末を決める?物理学者の多様性
私は常々人の本性というものは言葉より行動、特に何かうまくいかないことがあったり、人から批判を受けたりした際にどういう行動をとるかに現れる、と思っています。
心理的負担のない平常時に口にする言葉・立ち居振る舞いは、言ってしまえば粉飾可能。
「人あたり」を演出できます。
しかし例えば、自分の非が明らかな事案について人に批判を受けた時、その事実に真摯に向き合った行動がとれるか、やみくもに言い訳した
使いたくなる「知識の魔力」
「知識の魔力」に関する面白い実験があります。
科学用語の魅力アメリカの認知科学者・D・ワイスバーグらは、人間の認知に関するある現象について、それがなぜ起こるのかを解説する文章を被験者に読んでもらい、そしてその良し悪しを判定してもらいます(※)。
被験者に呼んでもらうこの文章にはまず、学術的に妥当なもの、不適当なものの2種類があり、またそれぞれに科学用語を含むものと含まないものの2種類があります