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誰でもできる「科学的思考」

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震災や感染症などで不安や混乱が取り巻く社会に決まって広がる似非科学、デマ。 SNSが発達した今、あなた自身がデマ拡散に加担しているのかも。 これは、ニセ情報に騙されないハウツーを… もっと読む
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#エビデンス

変化の中で捉える科学思考

変化の中で捉える科学思考

2020年1月全地球的に広がった新型コロナウイルス。

当初はCDC(米国疾病予防管理センター)もWHO(世界保健機関)も、マスクは医療従事者と感染者の介護者だけがつけるべきで、一般の人には勧めない立場でした。

その後同年4月にCDCが、続いて6月にWHOも、一般の人にもマスクを勧奨する立場へと変更。

専門家でも意見は変わり得る、これはその一例です。

「意見がコロコロ変わる専門家は信用できな

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「ある」エビデンス、「ない」エビデンス

「ある」エビデンス、「ない」エビデンス

運用開始された携帯電波5Gの電波によりコロナウィルスが活性化し蔓延した、と物理学者の先生が一般向けに講演したことについて、本ブログでお伝えしました。


この記事を書く際、私は何をしたのか?


当然、彼が主張するメカニズム、すなわちでコロナウイルスの「ヒゲ」がテレビアンテナの要領で5G電波に共鳴してそのエネルギーを吸収し、その結果ウイルスが活性化する、という事実が本当にあるかどうかを検証

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些細なことから差別は生まれる(岩上安身氏のツイートに寄せて)

些細なことから差別は生まれる(岩上安身氏のツイートに寄せて)

この記事を書いている現在、ウクライナはロシアによる侵略を受けている真っ最中。

当然ながら現地からの情報や国際政治の専門家、評論家・ジャーナリスト、そして政治家などの人たちの言説がTV・ネットニュースやSNSで飛び交っています。

岩上安身氏もそんな中の一人。

氏はインターネット上に独自のメディアを立ち上げ、国際情勢に関する情報を日々発信しつつ、ツイッターでも毎日多くの発言をしている国際派ジャー

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エビデンスは万能にあらず

エビデンスは万能にあらず

世間ではなにやらエビデンスという言葉が「流行り」らしい。

私自身はこの言葉を以前から使用していたので、なぜ流行っているのかはよく分かりません。

どうやらネットを介して一般の人でも様々な情報、特に専門的な情報に接することが容易になり、かつSNSで他者との交流も活発になる中で、意見が食い違った時に「それエビデンスあんの?」などと、相手に論拠の提示を迫りつつその場でちょっと優位に立とうという、野暮

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