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連作短編小説「奇特な病院」

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ニッチで風変りな、もしかしたらどこかにあるかもしれない病院の話です。
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記事一覧

「奇特な病院」魅力再発見科(第1シーズン完結)

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第46外来:魅力再発見科(院長 栂村惣一郎) …

渋紙のこ
6日前
2

「奇特な病院」作業効率科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第45外来:作業効率科(担当医 越智健斗)  …

渋紙のこ
7日前
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「奇特な病院」今年にかけたい科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第44外来:今年にかけたい科(担当医 渡辺洋二…

渋紙のこ
8日前
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「奇特な病院」秘密科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第43外来:秘密科(担当医 六井あつこ)  誰…

渋紙のこ
11日前
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「奇特な病院」うそつき科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第42外来:うそつき科(担当医 冷泉エミ) 「…

渋紙のこ
12日前
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「奇特な病院」仲直り科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第41外来:仲直り科(担当医 瑠璃川まゆみ) …

渋紙のこ
13日前
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「奇特な病院」仲間はずれ科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第40外来:仲間はずれ科(担当医 力石睦美)  出会った少女は、とても青白く透き通った肌をしていて、今にもこの世から消えてしまいそうなほど儚げな姿をしていた。  私は、同性でありながら、しばしその少女に目を奪われた。  名を、ソヨと言った。 「なんで死んではいけないんですか?」  とソヨは、私に言った。 「なぜそんなことを考えるのかな?」  と私はソヨに訊ねた。  ソヨは、うんざりしたように私を見た。  私は、その場の空気を変え

「奇特な病院」今までよく生きてきたね科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第39外来:今までよく生きてきたね科(担当医 …

渋紙のこ
2週間前
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「奇特な病院」思い込みの壁科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第38外来:思い込みの壁科(担当医 吉本六三郎…

渋紙のこ
2週間前
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「奇特な病院」希望を探して科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第37外来:希望を探して科(担当医 湯本孝弘) …

渋紙のこ
2週間前
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「奇特な病院」きっとうまくいくよ科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第36外来:きっとうまくいくよ科(担当医 八木…

渋紙のこ
2週間前
1

「奇特な病院」私が悪いんです科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第35外来:私が悪いんです科(担当医 森本隆之…

渋紙のこ
3週間前
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「奇特な病院」外面科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第34外来:外面科(担当医 目白レミ)  イン…

渋紙のこ
3週間前
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「奇特な病院」平和を求める科

※連作短編小説ですが、1話でも完結します。 第33外来:平和を求める科(担当医 村上亮)  世界の平和、家庭の平和、多くの人が平和であれと願っている。  では、実際どうなのか。  願うだけではそうそう現実はうまくいかないようだ。  平和には、小さな平和と大きな平和があることに、この科を担当して気づいた。  小さな平和とは、自分の家庭や自分の周りの人との生活の中にある。  誰かの機嫌が直ったとか、周りの誰かに優しくされたとか、自分の手の届く範囲だけの平和を重視しているのが、