映画「銀河鉄道の父」を観てきました。ネタバレになりますが、何度観ても泣けると思います。今日の写真は「紀州鉄道の夜」
「銀河鉄道の夜」は宮沢賢治さんの作品で「銀河鉄道の父」はその宮沢賢治さんのお父さんの話です。実話を参考にした小説を映画化したもので 、宮沢賢治さんの妹さん、祖父、お母さんと弟さんとそのお嫁さん。
家族の話だと思いました。
人生は生まれてきてから死ぬまででは無いのです。
おじいさんが、死が身近になって狼狽えてしまった時に、妹さんが「怖くない。若くても死ぬのだから正常な心に戻って」と抱きしめるのです。映画の中では「綺麗に死ね」と平手打ちをするのですが、この文字は見なかったことにしてください。
わたしはおじいさんの心が妹さんにバトンタッチしたと思いました。
妹さんが結核病にかかり闘病生活に入った時に宮沢賢治さんは「風の又三郎」を書き上げて妹さんに読み聞かせるのです。宮沢賢治さんの心が「風の又三郎」に伝わりそしてそれを見聞きした人に伝わるのです。
宮沢賢治さんの心には宮沢賢治さんのお父さん・お母さんの心が伝わりそれが、妹さん、弟さんにも伝わり、寄せては返る波のように深くなって、さらに心の波が、お父さん・お母さんに返ってきたのです。
心の波は、大きくなり過ぎると受け止められなくなって身体が誤動作を起こします。他人の役に立ちたいと自分の身を削って尽くすのは間違っています。
身を削って得られるものは何もないのです。
自分の心のバランスを自分で制御できれば、行動がバランスの取れた行動になるのです。妹さんが死を迎えて、宗教に助けを求めた宮沢賢治さんは、「宗教は家族を救うことはできない。家族を救うのは物語を書くことだ」と気づくのです。
でも、その宮沢賢治さんも結核病にかかり死を迎えてしまうのです。
妹さんとの約束。それは「日本のアンデルセン」になることです。妹さんの死後、その約束を引き継ぐお父さんは、童話作家の宮沢賢治さんを応援していたのです。
宮沢賢治さんの死後、弟さんが出版に尽力を尽くしました。