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「好きなモノ」ベースの職探し、あり?なし?

突然ですが、「図書館職員」と聞いて、どんな人を思い浮かべるでしょうか。

人それぞれイメージはあると思いますが、共通するものとして、本が好きな人というイメージがあるのではないでしょうか。私自身、現在図書館で働いていますが、志望動機のひとつにやはり本が好きであるというものがありました。

では、本が好きなだけで図書館の仕事は務まるのでしょうか。お察しのとおり、NOです。どんな仕事でも、好きなだけではやっていけません。

では、好きなモノを基準に仕事を選ぶのは間違っているのでしょうか。この問いにも、私はNOと答えます。なぜなら、今私は自分の仕事に満足しているからです。でも、満足していない人もいるし、一歩を踏み出せない人もいますよね。私の友人を例にすると、彼女は「ディズニーは人生の一部」というくらいディズニーが大好きなのに、ディズニーランドのキャストに応募しようとは思わないそうです。「裏側に幻滅するのが怖いから」とのこと。ここが、「好きなモノ」を仕事にすることが向いている人かどうかのチェックポイントだと感じました。

好きなモノを仕事にしても大丈夫な人は、その舞台裏を楽しめる人。

たとえば図書館の仕事は、本を選んだりカウンターに座ったりしているだけではありません。他機関とのやりとりや各種統計データとの格闘、利用者対応など、その仕事は多岐にわたります。
(図書館の仕事については、その一部を以前に書いています。ご興味のある方はぜひお読みください!)

あなたは、利用者である時には見えなかったこの舞台裏を楽しめますか?「意外とめんどくさそうな仕事だな」と引いてしまった方もいるでしょうし、想像していた「図書館の仕事」と違った、という方も多いかもしれません。それから「大好きな本が集まる図書館って、こうやって運営されているんだ!」と、目を輝かせてくれる方も。裏側の部分に興味を持てる人は、「好き」を仕事にすることに向いています。仕事とはその作品を楽しむものではなく、作品自体の制作に関わっていくものだからです。

例えば、あなたに好きなゲームや漫画、小説があるとします。それらが生まれた背景や制作秘話などにも興味津々、という方は、ぜひ「好きなモノ」を仕事にしましょう!また、歴史が好きな人も「好きなモノベース」の職探しに向いていると感じています。なぜなら、歴史とは対象の過去、つまり舞台裏を掘り下げていくものだから。このような人たちは、「好きなモノ」の内部事情を知ることにより、知識と知識の空白が埋まってさらにそのモノが大好きになっていきます。大好きになればなるほど、仕事への熱意も増していきますからね。

まとめ

舞台裏を楽しめるかどうか。「好きなモノ」を基準にした仕事選びが成功となる人は、対象の見えない部分までにも興味を持てる人です。好きなモノに関われるならワクワクして仕事ができるはず、と思うこともありますが、皆さんもご存じの通り、仕事には地味な作業がつきものです。例えばお菓子が大好きな人がお菓子メーカーに就職し、あまり楽しくない仕事を任されたとします。いくらお菓子が好きでも、つまらないものはつまらない。それとこれとは別だ、という状況になってしまいかねませんよね。しかし、舞台裏を楽しめる人にとっては、地味な作業だって驚きの連続。「自分の大好きなお菓子が世に出るまでには、こういう作業がされているのか」と、全体を興味深く見わたせます。楽しくない仕事をする時だって、それがどのように役に立っているのか、自分がどのようにお菓子業界に貢献しているのかを見つめられ、誇りを持って業務に取り組めるはずです。

仕事の本質とは、何かを舞台裏で整備すること。それは、俳優やモデルのように、前に出るお仕事でも同じです。彼らは、テレビ番組や雑誌という一つの「作品」を完成させるために必要な存在のひとつ。物事はすべて、今見えている「すてきな面」を支えてくれている誰かのおかげで成り立っているのです。あなたはどんな物事の「縁の下の力持ち」になりたいですか?この答えが、あなたの天職を見つけるヒントになるかもしれません。

この記事が、人生の選択に迷っているあなたの道しるべになりますように。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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