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紬糸
2022年1月27日 17:38
ここに書かれているのはきっと、大人になればなるほど忘れていく原色の自分についてだれも答えてはくれないし、だれも答えなど知りもしない自分だけの〈願い〉と〈疑問〉が隠されたどうぶつたちの物語◆あらすじ 〈叶った夢・叶わない夢・叶っている夢〉 一度でいいから、ひっくりかえる。そんなサギの〈願い〉は、 原題『ほんとんどみんなひっくり返れたーBijna iedereen kon
2020年10月19日 23:48
人生は劇的ではない。ぼくはこれからも生きていく。 読書をする。記録をつけて、感想文を書く。だから、読んだ本のあらすじや、感想はいつでも鮮明に思い出すことができるのだけれど、ふっと薄れて消えてしまうような作品に出合うこともある。 面白くなかった、嫌いだった、という安直な理由ではなく、つかみどころのない、それでいて、いつまでも、香りだけが残っているような作品に出会う。私にとって、その最たる作品
2020年10月14日 23:56
心の中でリズムをとるんだ、自分だけのリズムを「おとなこども」という言葉を使う人がいて、意味は、「大人だけど、子どもの感性を失わずに持ち続けている人」と勝手に解釈している。僕は、その言葉がとても好きだ。子どもは言葉を知らない。だから、自然と見たまま、感じたままを、それぞれの方法で表現する。そこから紡がれる剝き出しの感性。思わずドキッとするような瞬間が何度も訪れる。『リズム』は、まるで子供
2020年8月24日 23:55
僕の中でのプレゼントにしたい本。第一位。いしいしんじ『トリツカレ男』今回は、いや、今回も一方的な物語への愛情を書かせていただきした。(お付き合い頂けると嬉しいです……)ピュアなきもち誰かを好きになるという不思議。見た目。内面。言葉遣い。年収。地位。理想。年を重ねれば重ねるほど、相手に求める条件が高くなっていきますよね。だから、「好きになる」がどんどん下心を帯びて、現実的な理
2020年7月10日 17:53
ときどき、わたしのなかで千人の小人たちがいっせいに足ぶみをはじめる。その足音が心臓にひびくと、身体じゅうの血がぶくぶくと泡をはくみたいに、熱いものがこみあげてきて抑えきれなくて、わたしはいつもちょっとだけふるえる。 森絵都さん。タイトルよりも人の目を引く、ちょっとずるいペンネームだなぁと、彼女の本を手に取る前はいつも思う。絵の都。素敵な名前だと思う。 そして、タイトルの『宇宙のみなしご』。
2020年4月22日 14:04
パーティーや映画、お茶に招かれたりすることが素晴らしいのは、あくまでも自分以外の連中ーはみな「内側」の人間、何か目に見えない魔法の輪の内側にいる人間なのだから。その点、アンナ自身は「外側」にいる人間だから、そういうことはすべて自分とは無関係なのだった。 イギリス児童文学の金字塔にして、ジブリでの映画化がされた「思い出のマーニー」。絶対に原作を先に読んでから、映画を見る!と変なこだわりがあるぼく