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深夜、堕落したブルーライト、ぼくら勝手に孤独になって輪廻。

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散文詩/自由詩まとめ。
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2021年7月の記事一覧

きっと入道雲のルサンチマン

頭痛、
頭痛、
怠惰、
柑橘の飴のにおい、
雑貨屋でかわいい灰皿を買って、
アクセサリーを入れて困らせたい、
食べたことのないお菓子がスーパーから消えた、
(わたしにとって)
明日きえてしまっても困らないもろもろ、
(だれかにとって)
明日きえてしまっても困らない、
わたし、というもの。


白いTシャツ、汚してあげないとかわいそうなくらいだね、雲ひとつない空がほんのすこしこわい、完璧主義な

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レモン柄のシャツが欲しいしはやく光になりたい(0722)

今日も今日とて悪夢を見たりする、馬鹿みたいな化物とか謎の組織とかよりただ嗤われる、嘲笑われる夢、がいちばん恐ろしくて、まとわりつく夏がさらに不快になっていくね、
こんな日は、こんな日じゃなくとも、パフェが食べたい。繊細でもガサツでも美しい、ひとみたいなパフェ、バカみたいに甘くてもやさしい甘さでも、どうせおいしい、わたしみたいなパフェ。


久しぶりにライブに行ったりした、誠実なものを見ると自分も

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星なんかどうせ光る

眠たいときにだけほしは現れる、目をとじてやわらかいおなかのほうをすうっとおもっては、異星人たちがざわざわと暮らす街をのぞき見た。
ばけものどもめ、ひとのからだで楽しそうなことね。
彼らは各々のことばでいっせいに歌をうたいはじめるけれど、それが賛美歌などでないことだけはよくわかる。広場の真ん中にあるおおきな光る球体を、だれもありがたがっていない。
わたしたちが、太陽を風景にしちゃったみたいに、月の次

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シー・サイド・アップ

シー・サイド・アップ

たまごを割るときのきもちでいつもいられたらいいのに、と思う、いままでを終わらせるような、これからをつくるような、きもち。
海、あなたも、満ち引きのときはこんなきもちですか、と、黒いおちゃわんにちゃぽん、とたまごが落ちて白身が波をつくるとき、いつも聞いてみたくなる。
おこがましい。いままでもこれからもみんなくるくる巻いてしまって、たまご焼きにしてしまえばいいよ、って、答えてほしい、海はわたしに、いつ

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からあげを揚げなかったサラダ記念日

 
だからどうということはないね、蒸し暑いね、今日も雨で頭が痛いね、思いついた言葉がもうだれかのものだったとき、わたしたち、前世ごと絶望しちゃうね。
 
 
だいじなもの、だいじだから、だいじだから尚更ぜんぶ捨てちゃおうかなと思う日がまだあって、からだばかりが日にちの分だけ軋んでいくの、アンバランスで泣きたくなる、
うたいたい歌が今日も思い出せなくて叫びたいだけだってことに気づいてしまう、夜になら

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ゴーストタウン・ラブストーリー

愛以外どうでもいいけど、愛以外いらないわけじゃない。世界のど真ん中にいるのがわたしなのか君なのかってはなし、うそをついてまでおだやかでいたくないって永遠の清潔さを、例えば成長とか、そういうくだらないもので片付けるなら、ナイフを持ってること、せめてちゃんと自覚しあおう。

教えてほしかったのはナイフをするどく、するどく研ぐ方法だけで、分別して捨てる方法なんて一生知らなくていい、もしものとき困らない

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