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新井薬師前で酎ハイと
かくかくしかじかパンいち珈琲
氷菓子ひとつくださいな
カモメカモメかちんかちん
男気ひとつくださいな
未来から鼻が伸びて
あの娘の肩をトントン
嘘つきって言ってください
森を抜け欲情が伸びて
あの頃の腰をフニャフニャフニャ
赤穂浪士をひとつまみ
エッサエッサと窓際族が
大量生産在庫過多
もう一度こっちを見てよ
窓の外には何もないから
空の上にも何もないから
思い出生焼けちゅるちゅると
蝶のよ
教会通りに陽は落ちて
知られたら最後だと、渡り鳥は鳴いた
この坂を登りきればと、木こりは言った
真っ赤なウソと黄色い声をミキシング
見上げればうろこ雲
ほら
かなしばりにあったみたいな顔してる
読み上げたら終わりだと、五月が行き過ぎ
この手を握ればと、差し出された非常階段
ハッピーアワーと黄昏時がミキシング
見上げればもう
ほら
夜がすぐそこまで
仕事終わりのこの時間に僕は何を書こうとしているのだろう
時
飯田橋のホームの先っぽ
ピラミッド後退ジャンジャンコクトー
パイの実パイの実タケコプター
ロンドン橋から川を見て
あなたの事を考える
洗濯ばぁちゃんドカチャカドカチャカ
みなしご通りに醤油をたらす
シミの裾野は広がって
通勤時間が一泊2日オーシャンビュー
安全地帯を駆け上がり殿様気分で緑茶ハイ
キノコタケノコ普通の子
手を上げたのはいいけれど、まだ何も決まっていなくていつきまるかもわからない
とりあえずは逆立ち定食馬
いつのまにか、海を見ていた
君は言う 「甘い匂いがするね」
風を包んで飴玉一つ 君の口に放り込む
梢が 転がって
木立が 「よいせ!」と起き上がる
ざわめきが肩を組んで雲が鳴り
朝をつくろうとしている
二人は 少し 笑った
遠く 明けの カラスと漁師
ひびの入った ガランドウ
白黒はらわた倦怠感
通りを行けば 打ち上げられた
二月とコーラとヒヤシンス
もうすぐ 終わる 息の気配を
始まって しまった 潮の記憶
「庭でとれたイノシシを食いに来いや」
古い友人に誘われ仮病を使って奈良に。
そこから友人の村までタクシーを使う
「観光客のやるせんべいおますやろ、あれは鹿にとってなんの腹の足しにもなりませんねん」
残念そうな顔で運転手は教えてくれた。
村は雨で霧が山間までのびている
村の人達は気持ちよく僕を迎えてくれた
「東京は怖いでっしゃろ」
「私はシナシナのお鍋は食べないの」
「おかきのニーズは団欒です。」
「あれは実は大仏の鼻なんです」
春夏秋冬、雪も降る。
夜家に帰ると電気はついているが、誰も見当たらなく、クリスマスツリーが飾られていた。「ただいま」と声をかけると
炬燵からネコとウサギと子供たちが順に出てきて最後に妻が出てきてみんなで大笑いしている
「今日雪降ったんだよ」と下の息子が言った