街道ロングライド夫婦・日光街道をゆく(DAY1・旅の計画は慎重に)
私達或るサー夫婦は、ハネムーンで中山道600kmを自転車で走破しました。
愛情アリ、号泣アリ、の自転車旅をまとめた記事は私達のアカウントで一番の人気を誇っています(ありがとうございます!)。
街道ロングライドがすっかり代名詞になった私たちです(?)ので、ツマの私はこんな妄想を繰り広げております。
「5街道制覇・・・しちゃう?」
アドベンチャラスなプランを企てるのはいつもツマの私。
そんな私にオットは優しくこう言います。
「ツマちゃんについていきます。」
私はよく、友人にこう言われます。
「そんなことに付き合ってくれる人、他にいないからダンナさんに感謝しな。」
・・・はい。感謝しています!!!
こんなに面白いことができるようになったのもオットが付き合ってくれるおかげなのです!!
ということで、私たちは5街道制覇に向けて動き出します。
中山道は終了したので、残るは東海道、甲州街道、日光街道、そして奥州街道です。
まずは関東から気軽に行ける「日光街道」にチャレンジ!
関西出身のオットはなんと、日光東照宮に行ったことがなければ、宇都宮餃子を食べたこともないのだとか(彼は餃子が食べ物で一番好き!)。
それはいかんということで、宇都宮に泊まる1泊2日コースで行ってまいりました。
I. 出発後に知らされる+15km
10:30
私達が住んでいる埼玉の自宅から宇都宮までは90kmほど。
かつて600kmを連日走った私達には余裕☆
ってことで朝はゆっくりめのスタート。
しかし、中山道旅のときは自宅が街道沿いにあったのですが、日光街道は違います。
私は起点の日本橋からとは言わずとも、なるべく街道に沿って走行したいので、自宅から最も近い草加宿を経由したいと考えておりました。
そうすると、90kmじゃないんですよね・・・
プラス15kmあるんですよね・・・汗
でも15kmなんて大した距離じゃないし!と思っており、オットには伝えていませんでした(忘れてた☆)。
ので、自宅を出て、自転車にまたがろうというその時、
「今日の走行距離は何キロだったっけ?」
とオットに確かめられたときに、
「草加宿に寄りたいから105km」
と答えたら、オットの頭にはハテナがみっつ・・・。
「???」
「90kmだと思っていたからこの時間でいいと思ったけど、プラス15kmあるならもっと早く出発した方がよかったんじゃ・・・」
と不安を口にするオット。
はい、これが後に尾を引くことになるとはこの時は2人ともまだ知り得ません。
II. まだスタート地点にあらず
12:00
草加宿清水本陣跡に到着。
ちょうど昼時なので、ランチにするか、もう少し先を急ぐかを相談し、春日部まで進むことにしました。
「ここがスタート地点。今まで走ってきたんはスタートでさえなかったんやな・・・。」
オットが心細げにつぶやきます。
14:00
粕壁宿(春日部市)到着。
おなかがすいたので、ここでランチにします。
埼玉といえば、実はうどん屋さんがたくさんあるのをご存じでしょうか?
せっかくなので評判のいいうどん屋さんに入ろうということで、ネットで見つけたのが「つたや」さん。
入店して席に着き、メニューをパラパラめくってお互い何にしたのか確かめると、
「鴨せいろ」
「なんでこんなにたくさんメニューあるのに同じやつ選ぶねん!」
とふたりで笑いました。
日常的に飲食を共にしていると好みも似てくるのかもしれません。
食べ終わって店を出たあと、何やらオットがリュックに手を入れてまさぐっています。
「タンパク質が足りなかったので補給する。」
・・・実は、オットの本業は「フィジーカー(ボディビルの一種)」。
※注)本職は別です。
彼は常々、その時自分に必要な食べ物(栄養)を持ち歩いています。
ということで、つたやさんの駐車場をお借りして、パパっと鶏むね肉とゆで卵を食べていました。
III. ラストオーダーの罠
この旅では終始、私が前を走りオットが後ろをついてきてくれます。
ハネムーンでの“おいてきぼりツマ号泣事件”の反省を活かし、今回はオットの暴走はありません。(DAY3 後半参照)
パンクなどの大きなトラブルもなく快適に走行していますが、なかなかに宇都宮までの距離が縮まらない・・・
20:00
やっとのことで宇都宮駅到着!!
春日部から5時間半もかかってしまいました。
さあさ、頑張ったご褒美の餃子祭りじゃー!!!
道中で調べておいた餃子屋さん「青源」は駅ビル・パセオの1階です。
急いで自転車を駅前の駐輪場に停め、パセオに入店しようとすると、
「・・・あれ?」
自動扉が開きません。
アタフタしていると、地元のおかあさんが、
「飲食店に行くときはあっちの入口から入るんだよ。」
と親切に教えてくれました。
テナントは閉まっていますが飲食店用の出入り口があるようです。
なあんだ、とスキップを踏まんばかりに心を躍らせてパセオに入店。
すると、ずらっと並ぶ飲食店の店内は半分照明が消えていたり、看板を片付けていたりして不穏な空気・・・。
いや、でも!!!
私たちが目指す「青源」は21:00閉店だったから大丈夫なはず・・・!
と思って店先に行くと、
ラストオーダー 20:00
「!!!!!」
泣く泣く退散しました。
駅に向かう途中に餃子屋さんをたくさん見かけており、まだ大勢の人が並んでいたお店もあったので、気を取り直してそちらに向かいます。
オットはせっかくなら評判の良いお店に行きたい、ということですぐにネットで口コミを調査します。
そこで選んだのが「香蘭」というお店。
そちらに向かうと外まで人が並んでいます。
入れそうだネ☆と、ホッと一安心したのも束の間。
最後尾に並んでいるお客さんの背中には「受付終了」を示す看板が下げられていました・・。
オットはヘロヘロヘロと力が抜け、
「ツマアアア」
と恨めしそうに私の名前を小さくつぶやきます。
おそらく、
・予定より走行距離が長かった
・その割に出発時間が遅かった
・私の走るペースが遅かった etc
などに対して文句の一つも言いたいところなのでしょうが、具体的なことは何も言いません。
私の方はというと、もちろん全く落ち度がないとは思ってはいませんが、やってみないと分からないこともあるからなあ、と開き直っております。(オットよ、ゴメンネ。)
ただ、餃子をこよなく愛し、このために今日一日を頑張ったオットが餃子にありつけないということがあれば、それはかわいそうすぎる・・・と思い、どうか開いている店がありますように、と祈っておりました。
次に向かったのは「香蘭」の斜めむかいにある「宇都宮餃子館」。
横断歩道を渡ろうと交差点に行くと、角にある金券ショップ「アップルチケット」の店先に置かれた自動販売機に「宇都宮餃子食べ歩き券」というものがあるのに目が留まります。
どうやら500円分の「宇都宮餃子食べ歩き券」が450円で購入できるよう。
ここで1500円分買いました。
さて、「宇都宮餃子館」に着いて閉店時間を見ると22:00。
外に並んでいる行列の最後尾の方の背中には何の掲示も下げられていません!
なんとか本場の宇都宮餃子にありつけそうです!!
20:30
行列から真正面に見える駅のロータリーの歩道橋には「JAPAN CUP CYCLE ROAD RACE」の大弾幕が掲げられています。
調べてみると、1990年に自転車の世界選手権が開催されたことを記念して、1992年から開催されているプロシリーズの大会なのだそうです。
宇都宮市は「自転車のまち」としても有名だったのですね。
21:00
1時間近く並んで、ようやく私たちの順番になりました。
席に着くと、ラストオーダーなので全て注文してください、とのこと。
腹ペコのオットは食欲が爆発し、8種食べくらべセット、11種食べ比べ、スタミナ健太餃子、ティエンツウ(水餃子)、梅チャーハンを注文しました。
ここの餃子は具がパンパンに詰まっていて満足度高しです。
これは家では作れないな~と思いました。
21:45
最後の客になるまで食べ続け、閉店間際でお会計を済ませて退店しました。
IV. 初体験のラ〇ホ
さかのぼること数週間前、宇都宮の宿泊先を探していたところ駅近のホテルはビジネスホテルでさえ軒並み1万円以上していました。
なぜならこの日は3連休の中日なのです。
普段はせいぜい5000円くらいであろうビジネスホテルに倍以上の値段で泊まるのはなんだか悔しい・・・
と思ってネットサーフィンしていたら、駅から7km離れてはいるが、日光寄りかつ街道沿いのすぐ近くに格安ホテルがあるではないか・・・
気になるのは「大人専用」と書かれているのと、20時以降のチェックインだとさらに割引がきくという点。
もしやこれはラ〇ホなるものか・・・?と疑うも、外観にはネオンに包まれているような派手さはなければ、宿泊先情報にもそれらしい記載はない。
なにせ格安だし、我々にとっては最高の立地。
ここにしない理由はないと、予約したのでした。
22:00
餃子を満腹食べて満足した私たちは、さらに7km先の「ホテルミラノ」に向かいます。
道中でまさかの私のライトがバッテリー切れ。
前をオットが走り、私はテールランプを付けて後ろを走ることにしました。
ちなみにライトは100%にフル充電していましたが、無意識にライト強をつけっぱなしにしていたので3時間ほどで切れてしまったのでした。
22:45
ホテルミラノ着。
「うん。これラ〇ホやわ。」
「まさかラ〇ホに泊まることになるとは。」
ホテルミラノの看板を見てオットが呟きます。
広い敷地に入り、予め聞いていた部屋番号のカーテンを開けると車庫になっていました。
その中に自転車を停めているところで、オーナーの女性が声をかけてくれました。
車庫の後ろにある扉を開けると、集合住宅の中庭のようなところに出て、そのすぐ隣に私たちの部屋の扉があります。
中はかなり広い。
部屋中ピンクだらけ・・・ということもなくごくごく一般的な雰囲気です。
そしてラ〇ホだからなのでしょうか。
バスタブが大きい!!!
男性でも十分に足を伸ばせる広さです。
そしてなによりすごいのが・・・
部屋にカラオケがある!!!
これもならではなのかと思うのですが、部屋が完全防音のため、こんな芸当がまかり通る・・・。
私はラ〇ホ初体験だったのですが、
いいじゃんラ〇ホ・・・!
と思ってしまいました。
バスタブにお湯をため、私から入らせてもらいました。
その間オットはカラオケで熱唱。
交代して私が熱唱。
オットが風呂から上がったら、二人で交代しながら大熱唱・・・!
エンドレスで2:00まで歌い続け、もう声がガラガラ。
最後は和田光司さんの「Butter-Fly」を二人で。
ラ〇ホなんだからそういう雰囲気になるかも・・?とちょっとドキッとしたけどまさかのカラオケ大会になってしまいました。
これもまたいい思い出。
ちなみに色っぽい小道具とかも一切なく、とことん「良い部屋」でしたとさ☆
本日の走行距離110.4km
(自宅~「草加宿」埼玉県草加市~「宇都宮宿」栃木県宇都宮市)
DAY2につづく・・・
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