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教師冥利につきる日

はじめに

 昨日の卒業式すごくいい時間になりました。詳細は「つぶやき」のところで書こうと思いますが、その弊害として、なんだか体がバキバキです。腰も肩もめちゃくちゃ痛い。眠気もハンパない。反動がエグいわ。今日からは片付けと事務作業。ちょっと余裕があるので、のんびり始めていきたいと思います。

今日のつぶやき

 今日は最終日のつぶやきをのせて、卒業式を振り返ろうと思います。卒業式って生徒と先生のサプライズ合戦みたいなところがある。オレとしては負けたくないので、様々な仕掛けを用意していく。先日行ったムービーの上映と、歌のプレゼントもその一環です。卒業式当日のサプライズは、まず「オリジナルのつぶやき」の作成。個人情報がかなりの量含まれるので、ここに載せることはできないんだけど…一年を通してみてきた生徒を連想させる漢字を一字贈りました。まさに金八先生の所業です(笑)その子の素晴らしいところや、武器になるところ頑張ったところをしっかりと伝えてあげたいと思い、こんな取り組みをしました。巣立つ子どもたちにできることは、背中を押してやることしかもうないからね。二つ目は「手紙」です。7月に子どもたちは「卒業式の日の自分への手紙」を書きました。そのなかにオレからのポストカードを忍ばせたんだよね。つぶやきと違って、これは全員分直筆。こっちのテーマは「共に過ごした時間の振り返り」。オリジナルのつぶやきは「未来」用。手紙を通して、自分の歩いてきた道のりを再確認して、その時間の価値を感じ取ってほしい。そんな想いで書き上げました。そして3つ目に「DVD」のプレゼント。これは視覚的に思い出を残すため。これから先ちょっと心が折れそうになったとき、仲間のことを思い出したくなったとき、見直せるようにしておきました。そのほかにも教室に集合写真をたくさん貼ったり、朝からムービーを流しておいたり…少しでも卒業式が心に残ってほしいと思って準備した。何か届いていると嬉しいな。見る人が見たら「自己満足」と言われるかもしれない。でも届くか届かないかわからないからやらないんだったら、この仕事はなにもできなくなる。だから自分が「これなら届く」と信じられることを1つずつ積み上げていくしかないんだろうね。
 最後の学活はまず卒業証書・通知表渡しから。全員と握手をしました。オレからの感謝の気持ちを、そして応援の気持ちを込めたつもりです。そして、委員長に任せた「子どもたちの企画」の時間。クラス全員からの一言。笑顔の子も泣いている子もいて、それぞれらしさが出ていて心がほっこりした。次に「カーテンをずらしてほしい」というのでやってみると、そこには指示の書いた付箋が。指示通り、掃除道具箱を開けて、後ろのロッカーを見て。最後の指示通り振り返ると、全員がクラッカーを持っていて、一気に鳴らしてくれました。そして花束寄せ書き、オレへの通知表と記念品のタンブラー。嬉しかったなぁ。そして、みんなで合唱。「あなたへ」を歌った。何十回も合唱コンクールの練習で歌ってきた曲。聞いてくれる人に何か届けようと歌った歌を、最後だけは自分たちのために歌う。技術を超えた気持ちを強く感じたなぁ。
 そして最後にオレからの話。みんなが「卒業式の自分への手紙」を書いたとき、オレはみんな宛に手紙を書いておきました。それをみんなの前で読んだ。オレは昨日3回泣いた。一人一人のコメントで3年間持った生徒が「最高です」と言ってくれたとき。クラスで最後の合唱をしたとき。この手紙を読んだとき。一年の想いがすごい勢いで自分のなかを駆け巡り、が溢れた。途中読めなくなるくらいね。でも不思議と恥ずかしくはなかった。むしろ泣けるくらいの1年を子どもたちと過ごせたことが誇らしかった
 昨今の教師という仕事は風当たりが強い。肩身も狭い。でもこの想いが出来るなら、教師も悪くない。いや教師でよかった。そう思える。これが全て教師冥利につきる。これからのあの子達の人生が最高に輝くことを心から祈る1日になりました。

今日の名言

本気でやるから、
本気で笑えるんだ。

By 江頭2:50(お笑い芸人)

 やっぱり最後はオレの座右の銘でもあるこの言葉で。人生本気で笑えるように、本気で生きてほしいシンプルだけど深みのあるこの言葉を最後に子どもたちに伝えました。少なくともこの1年クラスは本気だったので、生徒のみんなは本気の笑顔だったと思います。

今日のTikTok


おわりに

 卒業式の翌日、教室を片付ける。みんなのコメントが書いてある黒板を消す掲示物を剥がす。そして、なにもなくなった教室を眺める。このときが一番寂しい。心にぽっかり穴が空いたような空虚さを感じる。それを乗り越えて、4月を迎えないといけないんだよな。ちょっと時間がかかりそうです

それでは、今日も一緒にいい日にしよう。


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