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『彼女の行方』【第12話】

「最後のピース」

手持ちの写真の場所は全て探したがまだパズルは完成していなかった。

順番通りに枚数が増えているなら残り9ピース。
ちょうどパズルの中央あたりが抜けていた。

野本春美に連絡して他に預かっている写真はないか聞いてみる。

「奈緒ちゃんから預かっていた写真はこの前渡した分で全部よ」

「そうですか・・・」

写真をたどってここまでパズルを作ってきたこと
まだ9ピース分足りないことを説明した。

「あとヒントとなる写真は1枚だと思うんです。」

「あっ」

と野本春美が突然声をあげる。

「?」

「それ、私が前に見せてもらった写真かもしれない。」

「それはどこでした?」

「場所までは覚えてないけど・・・奈緒ちゃんの携帯にあったと思う。
そんなの待ち受けにしてていいのって言ったのよねえ。」

「携帯ですか・・・」

奈緒の携帯電話は旦那さんが持ち歩いていると言っていた。
野本春美との電話を終えてすぐ旦那さんに連絡した。

さすがに写真の詳細については話せなかったが
状況をかいつまんで説明し再び会うことにした。

今回は実家のある富山にいると言うので
取り急ぎ富山に向かった。

「お忙しいところ急に押し掛けてすみません」

「奈緒から連絡もないし、警察に問い合わせても進展がないようで困っていました。」

そう言いながら奈緒の携帯を出してきてくれた。

野本春美の話し通りだとすると、
待ち受け画面に俺と撮った写真があるはずだった。

旦那さんの前で開けてしまってよいものか・・・
と躊躇していると

「中身の確認はできていませんが充電はしてあります。
奥で用事を済ませたいので少し席をはずしますがよろしいですか。」

と、言ってくれた。

携帯には小さなテディベアがついていた。
ロック画面は旦那さんと彼女のツーショットだった。

もし、待ち受けがヒントだとすると
俺が解除できる数字にしてあるはずだ。

事前に予想していた数字を入力してみる。

ビンゴ

数字は蓮の誕生日だった。

待ち受けの画像を撮影し、携帯を返却して東京に戻る。

旦那さんに解除できたことを伝えようか迷ったが
どう説明したらよいかわからずそのままにしてしまった。

最後の写真は2人で住んでいた前の家だった。

奈緒と別れた後、会社の近くに越していて
それ以降来たことがなかった。

マンションに到着してすぐ管理人に写真を見せて確認してみる。

「ああ、来ましたよ。お茶菓子までいただいちゃって、懐かしくてつい話し込んでしまったよ。」

そういえば、住んでいた当時も時々管理人室を訪れては、話をしていたようだった。
引き出しから封筒をだして蓮に差し出してきた。

「これ、預かってた封筒ね。別れちゃったんだって。お似合いだったのに・・・」

管理人に礼を言ってマンションを後にした。
今度こそパズルが完成するはずだった。

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小説やエッセイ・コラム・詩・脚本など文章を書いたり、女神や中世の肖像画・空の絵を描いたり、デザインしたり、 歌ったりコスプレダンス動画を作ったりしています。バラバラなようですべて内なる何かを形にするという意味でつながっています。褒められると伸びるタイプです(笑)