マーダー・ライド・コンフリクトPart1/6
また「13」だ。開店時間から間も無い焼肉屋の、「空いているお席にどうぞ」と言われて座った四人掛けのテーブル席に振られていた番号は「13」だ。朝に立ち寄ったコンビニの会計も釣りが「13」円だった。読みかけの小説は最後に栞を挟んだページが「13」章目だった。ふと腕時計を見たら秒針が「13」を指していた。
リュックを下ろして着ていたトレンチコートを脱ぐ。くたくたになっているコートをクシャクシャにして席の隅に押しやった。頭が昼過ぎから痛いのに、「13」が周囲をチラついて酷くストレ