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茶色いけれど滋味深かった夏の麺|かつおうどん、オクラのラーメン、レモン麺

食材を選ぶとき、たとえば野菜の場合、なるべく色の濃いカラフルな野菜を選びたいと思っています。それは栄養面のポイントでもあるし、目からも元気になりたいという気持ちが心のどこかにあるのです。

でも余裕が無いときはそうもいきませんよね。今回は『あんまり映えない』けれど『滋味深かった』麺料理を中心にいきたいと思います。





1.オクラと肉そぼろのラーメン


豚ひき肉と野菜で、そぼろを作って常備しています。野菜と調味料次第で無限大なので作るたび違う味になるのが飽きないところ。うどんやラーメンにのせても美味しくて重宝しています。

この日は、いただきもののオクラが大量に冷蔵庫にありました。少し変色していましたが、ギリギリ食べられそうだったので茹でて刻みました。

中華麺を茹でて、肉そぼろをのせます。
刻んだオクラと茹でササミを
薄切りにして添え、スープをかけます。
最後に海苔を散らしました。

このラーメンの『滋味深ポイント』はオクラです。夏のネバネバ食材は疲れた胃腸に優しい存在。ネバネバ成分が胃腸の粘膜を保護してくれます。

他にも長芋、なめこ、モロヘイヤ、もずくなど色々ありますので、なんらかの食材があると思うと安心できます。

食べ進めるとスープにオクラのとろみが自然と加わり、このとろみからも何だか優しさを感じます。



2.かつおの大根おろしうどん


かつおは貧血対策として定期的に食べるようにしています。刺し身を食べ切れなかったとき、茹でてオイルをかけておきました。

夏は焼いた茄子の煮物をよく作ります。サッと作れて味が染みやすくて、気がラクなのです。大根を薄いイチョウ切りにすると早く火が通りました。薬味は茗荷と生姜です。

うどんにかつおと茄子の煮物を並べます。
つゆをかけて大根おろしをのせ、
ネギを散らして完成です。


このうどんの『滋味深ポイント』は大根おろしです。胃腸が良くないときは大根おろし、というのが祖母の教えでした。

祖母が脳梗塞で倒れた入院中のこと、私は胃腸の調子が悪かったのです。そのとき教えてくれました。自分も大変な状況なのに、私を気遣ってくれた祖母の優しさ。今でも大根をおろしていると祖母を思い出すことがあります。


3.レモン香るインスタント麺


幼い頃、叔父がインスタント麺を作ってくれたことがありました。様子を見ていると、なんと油抜きをしていたのです。←茹でたインスタント麺をザルにあげて水洗いする。そんな方法があるなんて驚いて、とても記憶に残っていました。

時代は進んで、最近では各メーカーが夏は冷やしラーメンを推奨するようになりました。茹でたインスタント麺を水洗いするという方法、叔父は時代の最先端を行ってたんですね。

というわけで、『滋味深ポイント』はインスタント麺の油抜きです。手間はかかりますが、あっさりして胃腸の負担が減る気がしています。

小皿1/スープ浅漬け
…きゅうり、枝豆、茗荷、セロリ
小皿2/わかめナムル…もやし、ごまラー油

ラーメン自体は具を加えない『素ラーメン』です。おかずを小皿に盛っておいて、ラーメンは出来たてを食べられるようにしました。

1.スープを作る
器にスープの素を入れ、お湯(200ml程度)を注いで溶かします。キレートレモンを少し加えて味見をします。さらに少しずつお湯(200〜250ml程度)を足して、少し濃いけど飲める程度に味を調えます。

2.麺を茹でる
インスタント麺を表示時間通りに茹でます。自分で作るときはザルを洗うのがめんどくさいので、鍋の中で流水でサッと洗う程度です。

3.仕上げ
茹でた麺を器に盛り、黒こしょうをふります。


4.理想と現実と思い出と


暑すぎて何も考えたくない。けれど家族は家にいて作らないといけない。もう栄養とか色合いとか気遣う心境ではない。そんなときに見映えを諦めて作ったのは茶色い麺料理でした。

そして、noteを書いていたら、いろいろと思い出が蘇ってきました。そんな思い出が、今でも私を支えてくれているということも。

消化や体への負担を少し考えて、自分なりに作って食べる。色の濃いキレイな野菜を添えれば栄養が摂れますが、こういう映えない麺料理もたまには良いのではないでしょうか。

思い出ごと食べる日があってもいい。そんな『思い出ごはん』を、これからも作って食べていきたいです。


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