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中山かず葉
2024年4月30日 23:59
知らなかったはずの匂いが不意に鼻をかすめわたしは突然「懐かしさ」の惑星に飛んだあの美しい都だけを置き去りに
2024年3月28日 19:56
満ちゆく月に痩せた背中を重ねて手を伸ばすこの世界から消えてしまったあなたの名前を僕らは今でも地球のどこかで呼びあっている
2024年3月15日 22:45
僕らはいつだって互いの才能に両片想いふたつの唇からこぼれおちる「羨ましい」という音階だけを残したまま言葉になりそこねた吐息ばかりが水平線の向こう側へと溶けていく