拝啓 クロネコヤマト様

貴社、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

今日、注文していた服が届いた。今までなら、夏服を気にかけ始めるこの時期に、春服を買った。

昨年の夏、わたしは服を一着も買わなかった。大好きな服にさえ、興味がわかない。ベッドと友達。辛い以外、何もなかった。

家では、仕事で着ていた服を着ていた。保育士の仕事着は、家着にちょうどよかった。

秋になり、ふと新しい服がほしいと思った時、ものすごくうれしかったのを覚えている。ファッションへの興味が戻ってきた。

家にいて、ものが買える時代で本当によかった。

わたしは配送業社の中で、クロネコヤマトが1番好きだ。理由は、きちんとしているから。

ストレス発散のため、ネットでものを買いまくっていた時期がある。服に本に生活雑貨。別々のものを別々に注文。思い付きで購入するため配送日時が合わず、週2、3回荷物が届くこともあった。

担当の人は何人かいたけど、みんな知っている顔。

クロネコヤマトの人は、絶対に玄関の内側には入らない。玄関の外側で、やり取りをする。誰が来ても、そうだった。だから安心していた。

他の配送業社の人は、平気で1歩、2歩と侵入してきた。偶然かもしれないけど、そんな偶然ないと思う。

クロネコヤマトさん、今日もありがとう。こうして遅ればせながら、わたしにも春がやって来た。うれしい。