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俳句・句集

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#私の学び直し

俳句の講演会に行ったレポート。-白泉句集-

俳句の講演会に行ったレポート。-白泉句集-

新しい創作のヒントを得る為に、
現代俳句協会の講演会に行きました。

そこで得た経験を、ざっとアウトプットします。

雑感

① ルビや詞書について。賛成、反対、自分はどうか?

自分はルビや詞書はあまり使わない。
Wordで詠草集を編集する人が大変なので。
作品本体に注力しているので。
(精一杯?)
でも、面白いルビを開発して使ったら面白いだろうなという憧れはある。

② 分かち書きの効果。

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『現代俳句女流百人』を読む-鈴木真砂女-

『現代俳句女流百人』を読む-鈴木真砂女-

『現代俳句女流百人』より、俳句を紹介する連載。
好きな句と作者を紹介したいと思う。

今回は鈴木真砂女氏。



小料理屋を営んでいただけあって、美味しそうな料理の句。

「風を貰う」や「夏のれん」の爽やかさ。風を感じる句。

結句に海の事が来るかと思いきや、
「雲の峰」で意外性があった。
景も良い。

郷愁を、鯛の目から感じる面白さ。
小料理屋の為に仕入れた鯛だろうか。

鯛の目を瞳とした点に

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『現代俳句女流百人』を読む。-野澤節子-

『現代俳句女流百人』を読む。-野澤節子-

『現代俳句女流百人』より、俳句を紹介する連載。
好きな句と作者を紹介したいと思う。

今回は野澤節子氏。



神話的な擬人法。

天地の部分をあめつちと読ませる工夫も、厳かさがあって良い。

生活の一場面における切実さがある句。

本によると病気が回復した後の句のようだ。
その背景を加味すると、さらに切実に思える。

髪とさくらの取り合わせが、上品で良い。

赤ちゃんの、ものすごい握力を思い出

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『現代俳句女流百人』を読む。-桂信子-

『現代俳句女流百人』を読む。-桂信子-

『現代俳句女流百人』より、俳句を紹介する連載。
好きな句と作者を紹介したいと思う。

今回は、桂信子氏。



蛍のイメージと人と「逢う」イメージが合っている。

俳句や和歌で長い髪の美しさを題材にした作品は多い。

だが、この句はそれを逆手に取った逆説の句。

分つことと意を決すことの取り合わせは
相性が良いと思った。

手袋をする動作で、この後出かけるという行動も予想出来そう。

押入れとい

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