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俳句・句集

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句集や季刊誌の紹介など。
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2023年4月の記事一覧

『俳句を遊べ!』を読む。

『俳句を遊べ!』を読む。

タイトルとカラフルで楽しそうな表紙に惹かれて購入。

面白い俳句を作る事でファンの多い池田澄子さんや、又吉直樹さんも登場。

対談あり、句会のレポートあり、動物園での吟行レポート、漫画や、俳句の基本ルール紹介ありなど幅広く面白い。
写真やイラストが多く、対話形式で読みやすい。

巻末付録には、季語の簡単な一覧や、
俳句に関するオススメのブックガイド、
本に登場した俳句の一覧とその掲載ページ数など充

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「現代俳句」2023年3月を読む。

「現代俳句」2023年3月を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印を付けている。
そのうち、特に面白かった感銘句(◎をつけたもの)を
勉強のために紹介。

2023年3月号より。
※()内はページ数。

かろがろと臓腑なき雛終ひけり 津田道代 (7)

作っては泣かせてしまう雪だるま 山田真貴 (14)

しりとりの最後は「むげん」霜育つ 神野紗希 (16)

炊き出しや余震にゆるる蜆汁 熊沢れい子 (29)

誰が好きとか嫌い

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「現代俳句」2023年2月を読む。

「現代俳句」2023年2月を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印を付けている。
そのうち、特に面白かった感銘句(◎をつけたもの)を
勉強のために紹介。

2023年2月号より。
※()内はページ数。

ざれ言のやうにざらざらざらめ雪 西川良子 (6)

春浅し言わないという思い遣り 河上和美 (8)

一途とは執着でした雪解川 柏瀬眞理子 (12)

昼からはすでに絶望したる蟬 木村オサム (12)

一本の線にも生死初硯 三

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「現代俳句」2023年1月を読む。

「現代俳句」2023年1月を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印を付けている。
そのうち、特に面白かった感銘句(◎をつけたもの)を
勉強のために紹介。

2023年1月号より。
※()内はページ数。

象の背のなにを啄む寒雀 中村和宏 (12)

ロボットのきれきれダンス帰り道 長野君代 (50)

待たされて少し大人になる枯野 脇本文子 (50)

耳搔きの頭に雪の積もりける 大類つとむ (50)

しぐるるや私を超えるのは

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『木の椅子』黒田杏子第一句集を読む。

『木の椅子』黒田杏子第一句集を読む。

先日、俳人の黒田杏子さんが亡くなられた。

※関連ニュース(Twitterより)

偶然、手元に
黒田杏子第一句集
『木の椅子』
の増補新装版がある。

ここから五句選で紹介したい。

代表作としてよく引用される句。

「ひかりの棒」という魅力的な比喩、
「いま刻む」の臨場感など
代表句とされる理由が分かる。

池の亀を見ると一つの石にたくさん亀が載っている光景を見かける。

それは亀なりの執着か

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「現代俳句」2022年12月を読む。

「現代俳句」2022年12月を読む。

「現代俳句」を読む時に、感銘句に印を付けている。
そのうち、特に面白かった感銘句(◎をつけたもの)を
勉強のために紹介。

2022年12月号より。
※()内はページ数。

熟れ過ぎし地球を包むメロンの香 郡山やゑ子 (12)

焼肉を二人で食べて蚊に好かる 田中徹男 (13)

卒業の以下同文を生きてゐる 田村葉 (27)
※第五十九回現代俳句全国大会・朝日新聞社賞

失言の多くは本音蟬しぐれ 

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【告知】4月の企画

【告知】4月の企画

4月は
毎週月曜日に
月刊「現代俳句」の
感銘句を紹介します。

よろしければご覧ください。

お楽しみに。