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地域と選書 Vol.2 青梅

青梅市とは

今回は「奥多摩」のお隣、「青梅」にスポットを当てました。
市域の3分の2を山林が占める自然豊かな場所でありながら、
交通・教育・商業・病院など生活を支える都市基盤が整っている街として、子育て世代にも人気のある場所です。最近では地域のつながりを意識した、個性豊かなカフェ・ギャラリー・映画館なども増えています。

そんな青梅で活動されている魅力的な方々はどんな本を読んでいるのでしょうか…。

東京都の多摩地域北西部に位置する市。 島嶼部を除いた東京都の市町村では4番目に面積が広い。


青梅のキーパーソンによる選書

・朗読家 / 大勢待 なつみ さん
・街づくり行政書士 / 遠藤 諒 さん
・岩蔵温泉儘多屋六代目 / 儘田 菜つ美 さん



■朗読家 / 大勢待 なつみ さん

世界は文学で出来ていると本気で思っている。
朗読家ともちょっと違う、製本、読書会、
とにかく本と人と物語の間にいたい人
twitter @hon_to_ringo

ラフカディオ・ハーンの 印象が変わる

100分de名著 日本の面影 小泉八雲/池田雅之

小泉八雲は怪談を書いた作者として有名ですが、それは八雲の「土に眠る物語に耳を澄ます」という行為の一つに過ぎません。「雪女」には大自然の猛威や破壊、秘めた豊潤さや静けさがお話しの深部に隠されています。お雪が若く歳を取らないのも人と自然の時間軸の違いが現わされているのかとも思います。そしてこの怪談が八雲自身の生い立ちをも癒していく。「物語」は私たちの実際の人生にも起こる。

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イオマンテ めぐるいのちの贈り物/(文) 寮美千子 (絵) 小林敏也

めぐるめぐるいのちは巡る。かたるかたるお話しは語り継がれる。
北の大地でともに育った少年と熊の物語。神とは人とは自然とは。
太古から流れる時間と、今を生きている悲しみの時間が交じり合う
その瞬間に祈りがおとずれる。読んでいる間にも心がふるえる一冊。

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山人と里人のあわいに

オオカミの護符/小倉美惠子

かつて人々は大事なことを決める時には必ず土地神さまの前に集(つど)っていました。人と自然と神さまとのつながりを深め、平穏無事を祈る御岳山の
「オオカミの護符」を巡る探訪。そこで暮らし、自然に還っていった人々の想いはその土地に降り積もる。「お山」の麓に暮らしているのだということを気づかせてくれた本です。




■街づくり行政書士/遠藤 諒 さん

ラジオ好きの、夜行性おじさん。身近にあるべき「行政」の存在があまりに遠すぎるので、橋渡し役になりたい、と奥多摩町の地域おこし協力隊に。
任期満了に伴い行政書士を開業。なにかお役に立てることがありましたら、お気軽にご相談下さい。

遠藤行政書士・街づくり支援事務所HP https://gyosei.tokyo.jp/


セゾン 堤清二が見た未来/鈴木哲也

「セゾン文化」の生みの親、というより、無印良品、ロフト、パルコ、
これらを世に送り出した人物、と紹介したほうが、彼の凄さが伝わるかもしれません。創設者の息子でありながら、西武グループ中核企業の相続を許されなかった堤清二。セゾングループの形成から解体までを見届けた彼の人生哲学からは多くのことが学べます。

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読んでみたい方はこちら

読みたいことを、書けばいい。/田中泰延

「文章を書きたい、けど、書けない」と悩んでいる人に、最初にオススメするとしたらこの本。タイトルを見て「いや、書けないよ」と思った方こそ、手にとって読んでみてください。軽いタッチの文体とは裏腹に中身の濃い、実に愛に溢れた本です。書けるようにならなかったらごめんね。

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日本辺境論/内田樹

パラダイムシフトを体験できる貴重な一冊。日本を「世界の辺境」と
定義し、どうして今の日本があるのか、ウチダ流に解説してくれます。
何が正しいのか分からないこの世界で、我々はどう振る舞うべきなのか。
面白いと思った方は「呪いの時代」や「寝ながら学べる構造主義」も
どうぞ。




■岩蔵温泉儘多屋六代目/儘田 菜つ美 さん

専門は歴史民俗地理。ワインが好きでソムリエを、
本が好きで古物商許可を取り、きまぐれに古本屋をしている。
ひそかな趣味はひとの本棚を覗くこと。海外留学、海外放浪を
夢見る四十路、2児の母。

岩蔵温泉儘多屋HP https://mamadaya.com/


あなたのための短歌集/木下龍也

依頼者からの想い、悩み等のお題をもとに短歌をつくりその人に販売したものを集めた新しいスタイルの短歌集。依頼者のお題もリアルで生々しく、
それに対して「こう来たか!」と良い意味で裏切られる短歌での回答。
短歌って面白いですね。(後日談。同じ著者の「天才による凡人のための短歌教室」を早速購入し勉強中。)


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カスパー・ハウザー/A・v・フォイエルバッハ

ドイツの近代刑法学の父が遺した、19世紀ドイツの最大の謎とされている奇妙な少年についての観察記録。出会いは高校の倫理の授業。
以来、何度読み返したことか。自分閲覧用(文庫)/ 保存用(文庫)/保存用(ハードカバー)の計3冊持っております。自分用は、もうボロボロ。刑法や政治には殆ど興味はない私ですが、適度に緊張感を与えてくれる不可解な歴史ミステリーとして重宝しております。


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すごすぎる天気の図鑑/荒木健太郎

雨や雷の音を怖い怖いと怯える娘のために買った本。どうすれば克服してくれるか。天気について科学的に説明すればきっと理解してくれるだろうと、藁をもすがる思いで手に取りました。小学1年生の子供にもわかりやすい内容で、結果、娘は気象に興味を持つように。私にとっては恩人のような1冊です。