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エッセイ𓆸こういう事を考えている

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何も考えず生きていくのは楽で怖いので、時々考えるようにしている。 思いつくまま。エッセイ。
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#最近の学び

それはもう綱渡りをする人みたいに

それはもう綱渡りをする人みたいに

12月末 すごく年の瀬。

遅い通勤、駅までの道を俯いて歩いていたら視界に靴下が入った。

靴下?

ちょっと色褪せた水色地、側面に沿って白い線が一本入った靴下がすいすい視界の左上を出たり入ったりしている。

え?と思って顔を上げたら2メートルほど先で若い男の子が右足の靴を脱いで逆さまにしていた。バランスをとる靴下の右足は器用で、綱渡りの人のそれの様で、何度かすいすい、すいすーいとした後に一度も地

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母の格言

母の格言

うちの母は極めてステレオタイプで俗物な人間だ。

幼き頃から母に唱えられていたフレーズがある。

その、母独自の格言の様な物を私はだいぶ大人になるまで心のどこかで信じてた。気がする。

曰く

胸の大きい女は頭が悪い

曰く

足の大きい女は頭が悪い

曰く

運動が出来る人間は頭が悪い

曰く

背の高い人は頭が悪い

曰く

背の小さい男は中身が詰まってる

曰く・・・

子供の時、母独自の格

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嘘またはそれに準ずるもの

嘘またはそれに準ずるもの

いつからだろうか?非常に嘘が上手くなった。

高校時代まではあれほど、NOをNOと言っていたのに、理不尽な事を理不尽だと憤っていたのに。

今、高校生に戻ったら、私は一つ一つ理不尽だと感じた事をメモに残したい。
表紙に書くのだ、「人間は忘却する生き物」と。

「この悔しさは絶対忘れない」と思ってるそこの私!必ず忘れます。テストに出るよ!

人間に潔癖で、許す事が困難であったあの頃から、私は自分のシ

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