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成果が出るかわからない「面倒くさいこと」にこそチャンスがある

先日、YouTubeをぼんやり見ていたら、たまたまホリエモンと SHOWROOM の前田裕二さんとの対談の動画が流れてきた。この動画で話されていた内容にハッとされられたので、記事に残しておこうと思う。

動画の内容をざっくり要約すると、めんどくさいことにこそチャンスがあるよ!なぜならみんながやらないから、という内容だった。

面倒くさいこと⇒みんな嫌がってやらない⇒競合がいない⇒差別化・価値になりやすい、とのこと。

なるほどなぁと思うのと同時に、「面倒くさいこと」を掘り下げると、大きく2つに区分できると感じた。

①成果がわかりやすい面倒くさいこと
②成果になるかわからない面倒くさいこと

①の成果がわかりやすいことは、多少面倒くさくても頑張る人は多い。というか、一般的な仕事と呼ばれるものって基本的に①に該当するんじゃないかなと思う。みんな頑張るから、当然競争も激しい。

一方で、②の成果が出るのかわからない面倒くさいことって、正直あんまりやりたくない。骨折り損になるかもしれないし、どうせ同じ時間を過ごすなら、他に楽しいことなんていくらでもあるのだから。もっと他に成果に直結することがあるかもしれない。ROI(投資対効果)を考えれば、明らかにコスパが悪そうである。しかし、だからこそ②にチャンスがあるとも言える。

仕事の場面で、①②にどんなものがあるか考えてみた。何を面倒くさいと感じるかは、人による部分もあるので、あくまで僕の主観だが。

①成果がわかりやすい面倒くさいこと
≒やらなければならない仕事
・メール返信
・プレゼン、資料作成
・MTG、社内調整
・データ分析
etc…
②成果がでるかわからない面倒くさいこと
≒やらなくてもいいけれど、何かに繋がるかもしれないこと
・飲み会幹事
・会社の偉い人と話す
・外部の専門家の話を聞きに行く
・勉強会を開く
etc…

思いついたものを書き出してみた。飲み会の幹事をしたり、会社の偉い人と話しに行ったり…。これらは、仕事上はやらなくてもいいことだ。けれど、こういうことを率先してやっている人に情報が集まりやすいのも事実。何か新しいことを興そうとしたときの協力者も多い。飲み会の場では成果を生まないけれど、後からジワジワと効いてくるくのだ。

僕の知人の例を紹介したい。彼はとあるサービスで、最新技術を実装するプロジェクトを進めていた。その際に、彼は飛び込みで大学の研究室に問い合わせて、専門家の意見を聞きに行ったそうだ。大学教授は、ずっとアカデミックな世界で研究していて、なかなか実務領域の人間との接点を持ちづらかったこともあり、そのプロジェクトを面白がって色々な意見をくれたそうだ。結局、このプロジェクトときは意見交換のみに終わった。

しかし、数年後にその大学と企業で協業してプロジェクトを進めるまでに取り組みが発展することになる。彼は最初は、意見交換してアイデアのヒントになればいいや程度にしか考えていなかったそうだが、結果的にはさらに高い成果を上げることとなった。


この文章を書いてる僕は、この数年間、成果に直結しやすいことばかりやってきたので、少し反省していたりする。目の前の仕事に必死だったのもあって、成果がでるかわからないことを率先してやる気にはならなかったのだ。

これから成果に直結するかわからないことも頑張って行きたいと思う。

「面倒くさいこと」にどう優先順位をつけるか

とはいえ、成果が出るかわからないことを全部やるわけにはいかない。ただでさえ面倒くさいのだから。何かしらの基準で優先順位をつけたい…。

そこで、優先順位を付けるための軸を考えてみた。

・楽しい or 楽しくない
・得意 or 不得意

という2軸だ。「楽しいかどうか」「得意かどうか」は自分の主観で100%判断できるため、この軸を選択した。他人が喜ぶかどうかという軸を加えるかは迷ったのだけれど、成果が出るか否かと同様に自分ではコントロールできない領域なので今回は外すことにした。

また、大前提の考え方として「面倒くさい=楽しくない」ではないということがある。同じ面倒くさいことでも、やってみて楽しいこととそうでないものが存在する。僕の場合、先程例に出した外部の専門家の話を聞いたり、勉強会を開いたりすることって面倒くさいけれど、結構楽しめる。面倒くさくても楽しむことはできるのだ。

その上で、2軸をかけ合わせた図がこちら。

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基本的には、①→②→③の順番で取り組むのがいいんじゃないかと思う。

①楽しむことができる得意なこと⇒最優先

四象限で最優先すべきこと。他のことはやらずにこれだけに集中してもいいくらい。もっとも自分が価値を生み出しやすい領域だからだ。楽しむことができるという時点で、他の人よりもアドバンテージになる。それを活かさない手はない。

②楽しむことができる不得意なこと

①をやった上で、二番目に優先するなら「楽しむことができる不得意なこと」。③の楽しくはないが得意なことと優先度を迷うところでもある。

ただ、僕はたとえ不得意なことだったとしても、楽しめることを優先すべきだと考えている。今、不得意でも楽しく継続していれば、いつの間にか上達するものだから。人間どんなことであっても、一定レベルまでは上達可能。上達したら、①楽しむことができる得意なことに昇格することもありうる。

今という時点で比較したら、②よりも③の方が生産性が高いかもしれないけれど、長い時系列で見たら②楽しむことができる不得意なことに生産性も抜かされていくんじゃないかなと思う。

不得意なりに頑張っている姿も味わい深いもので、それがその人の「味」になったりもする。

③楽しむことできない得意なこと

楽しくないことはどこまでいっても楽しくない。だから、できればやりたくない。とはいえ、自分の得意なことは省エネでこなすことができるので、時間をかけずにできるなら、優先度は下がるけれど、取り入れてもよいとは思う。

④楽しむことができない不得意なこと

基本的に、やらない選択がベスト。嫌々で不得意なことを続けても誰も幸せになれない。どうしてもやらなければならない場合も、他の人にお願いするのか、作業自体を自動化するのか…やらなくて済む方法を検討した方がいい。※この辺の詳細は、過去に「頑張らないという戦略」 持続的に成果を積み上げていく方法の記事でも書いたので、割愛する。

面倒くさいことを習慣にしてしまう

面倒くさいという感情を生み出す大きな要因の1つにわからないことがあるというものがある。人間は本能的に、わからないことに対する恐れの感情が働いてしまうため、結果面倒くさく感じてしまう。

「わからないこと」は大きく分けると2つに区分できる。

・やり方がわからない
・結果がわからない

両方ともほとんどの場合、慣れで解決する。やり方がわからないということについては、何度か繰り返すことで、流れを掴むことができる。無意識でできるレベルまで繰り返せば面倒くさいとも感じなくなる。歯磨きやお風呂に入ることを面倒くさいと感じないのと同様だ。

結果がわからないということについても慣れで解決できる。必要なのは、最初の勇気を持つこと。

たとえば、初めてセミナーで登壇することになったとしよう。最初は失敗したらどうしよう…とか上手く喋れるかな…など様々な恐怖が襲っいかかってくる。あー面倒くさい。

けれど、実際やってみたら、結果のフィードバックを得ることができる。そのフィードバックを活かして、次はもっとうまくやれるようになる。これを繰り返しているうちに、だんだんと結果への恐れへの耐性がついてくる。感情が麻痺するまで続けることが大事だ。

面倒くさいという感情を大切に

面倒くさいな…という感情が沸き起こったら、そのままスルーせずに向き合ってみる。これは四象限のどこにプロットされるのだろうかと考えてみる。自分が面倒くさいと感じることは他の人も面倒くさいと感じる可能性は高い。率先して、自分が行動すれば独自の価値になる。

また、余談だが世の中の多くの商品やサービスは、面倒くさいという負の感情から生み出されている。今ここにある面倒くさいという不快を解決するサービスを作れる可能性すらある。

「面倒くさい」にはチャンスがたくさん埋まっている。まずは、自分の感情を観察することが、チャンスを掴むための第一歩になるかもしれない。


文章・画像
おかしょう(TwitterInstagram)



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