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【2021年下半期】読んでよかった本7冊

2021年ももう終わる。

転職・結婚・出産・育児・引越し・・。いろんなことにがあった1年だった。この数年で1番忙しかったのだけど、不思議なことに読書冊数は162冊と1番多かった。

忙しくても本を読む時間だけは捻出したい。そう強く思い、朝、赤ちゃんが起きる前に1時間読書タイムを作るようにしていた。結果、この数年でもっと本を読むことができたわけだ。

そんな中で読んで良かったなと思ったを7冊選んで紹介したい。今年は仕事漬けだったせいか、ビジネス本が多めです。

世界は贈与でできている

この本は去年に一度、読んでいたのだが、あんまり心に刺さらず素通りしていた本。1年置いて、改めて読んだら本が付箋だらけになった。

自分に子供ができたこと。それが、捉え方が変わった1番大きな理由だと思う。この本はタイトル通り、贈与をテーマにしているのだが、子育てというのは、ある意味、最大級の贈与だからだ。

子供に熱心にいろいろなことをしてあげたとしても、見返りがかえってくる保証なんてない。そもそも返してほしいと思っていない。ただただ、こちらからは注ぎつづける。

僕らの子供もまたいつか親となって、子供に贈与する。そうやって贈与のバトンが続いていく。

資本主義のど真ん中で生きていると、ついつい労力や使うお金の投資対効果を考えてしまう。見返りはなんだろうかって。

そんななかで、純粋な気持ちで贈与するというこは、とても難しく、だからこそ贈与することの価値は高まってるんじゃないかと思わされた。定期的に読み返したい一冊。

超一流になるのは才能か努力か

物事に熟達するためのエッセンスがつまっている。上達論に関しては、この本を読んでおけばオーケーじゃないかな。

上達論では、1万時間の法則が有名で広く受け入れられている。なんと言ってもわかりやすい。とりあえず1万時間やっとけって。そうすれば、一流になれるから。

たしかに量をこなすことは重要だ。しかし、漫然と一万時間を頑張って本当に一流になれるだろうか。

たとえば、年功序列企業のサラリーマンがずっと同じ会社で働いて、同じ仕事をしたとする。生涯の時間換算したら余裕で1万時間を超えているはずだ。しかし、一流サラリーマンがたくさん生まれているのかといえば、そんなこともない。本当に一流と言えそうな人は一握り。

一流は何かが違う。

一流まで上達する人とそうじゃない人の違いは、平たく言えば時間の使い方だ。有限な時間をいかに「上達のための練習」の機会に変えているか。そこが分岐点になる。

本書で提言されている限界的練習を理解できれば、どんなことでも上達できると思う。常に現状の自分の限界を突破しないといけないから、めちゃくちゃつらいけどね。。。

科学的な適職

仕事がつまらん。そんなときは、環境を変えることを考える。けれども、どんな環境を選べばいいのか自分でもさっぱりわからなかったりする。自分のやりたいと思っていることを選んだとしても、実際やってみないと、楽しく仕事できるのかもわからない。

この本で示されている仕事の幸福度を決める7つの徳目を知っておくだけでも、かなり環境選択の指針になるはずだ。

❶自由:その仕事に裁量権はあるか?
❷達成:前に進んでいる感覚は得られるか? 
❸焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
❹明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか? 
❺多様:作業の内容にバリエーションはあるか? 
❻仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか? 
❼貢献:どれだけ世の中の役に立つか

確かに振り返ってみると、上記の条件が満たされている時は楽しく仕事できることが多い気がする。

特に職場に友人がいるかどうかはめちゃくちゃ重要。何をするかよりも誰とするか、とはよく言ったもので、ここが合わないとかなりキツい。

最近流行りのリファラル採用は、転職者にも雇用主にとっても理にかなってると言えそう。転職者的には、新しい職場に1人でも知人がいたら、気が楽だし、なじむのも早くなる。

進化思考

内容がカルピスの原液ばりに濃密すぎて、咀嚼しきれなかった。これは噛めば噛むほど美味しい類の本だ。

イノベーションは生命進化のプロセスととても似ているそうな。生命進化の原理原則とそれをビジネスにどう活かせるのかをセットで紹介してくれている。原則だけでも10個くらいあって覚えられないので、たまにペラペラめくって参考にさせていただこうと思う。

直観と論理をつなぐ思考法

新しいアイディアを生むだめのヒントが欲しくて読んだ本。進化思考よりはとっつきやすい。

もし理想の状態が実現したら?

僕たちは何かアイデアを考えるときに、ついつい今ある制約を前提に思考を始めてしまう。制約の中でアイデアを洗い出して、その中で最も効果がありそうなものを選択する。この方法を今存在している価値の延長線上で改善を積み上げていくときには有効だが、まったく新しい価値を生みたい場合には、思考に制限をかけてしまって自分から可能性を狭めてしまう。

真面目な人ほど陥りやすい。

このような思考の制約をブロックを打破するために、本書が提唱しているビジョンドリブンな発想方法が役に立つ。頭を空っぽにして、理想のあるべき状態はどんな状態なのか。もし理想が実現したら?と問いかけてみる。浮かび上がってきた理想像をプロトタイプ化して実証する。

そうやって理想地点と現在地を行ったりきたりしながら、直観と論理を結びつけていくのだ。

ドキュメントコミュケーションの全体観

ビジネスパーソンの家には、一家に一冊置いておきたい。ドキュメントコミュニケーションの教科書。
元マッキンゼーのパートナーを務めた方が書いているだけあって説得力がハンパない。

ドキュメントの品質が、職場の生産性を左右する。
わかりにくいドキュメントは作らないほうがマシ。むしろ害悪だ、と筆者はわかりにくいドキュメントを切りまくる。

ドキュメントは、作るのにも読むのにもパワーがかかる。せっかくパワーをかけているのに、うまく伝わらないことほど、もったいないことはない。

本書で示されている手順通りに作れば、誰でもわかりやすい資料を作れるようになる。パワーのかけ方を知るのだ。

僕自身も本書を参考に社内資料作って、決裁を1つ通すことができた。

旅のラゴス

旅をする物語が好きだ。旅には非日常性がつきまとうから。旅先には、新しい出会いや刺激が待っている。何が起こるんだろうってワクワクする。

主人公ラゴスは旅のなかで、奴隷に身を落としたり、王様になったり、いろいろなハプニングに遭遇する。最後に行き着いたカカラニという街でひらすら本を読むようになる。

人間はただ一生のうち、自分の最も適していて最もやりたいと思うことに可能な限りの時間を充てさえすればそれでいいのだ。

旅を続けるなかで、これは!と思うようなものが見つけられれば、それに没頭すればいい。見つからなくても、経験のひとつひとつは糧になる。旅に出かけさえすれば、なにかが起こる。

僕も旅するように、生きていきたい。そんなことを思った。


2021年ももう終わりだ。来年もたくさんチャレンジして、旅をしたなぁって思える1年にしたい。




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