マガジンのカバー画像

「損切丸」-「日銀」編

530
「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
運営しているクリエイター

2021年1月の記事一覧

”言い訳” に終始する日銀。

”言い訳” に終始する日銀。

①「ETFおよびJ-REITは、当面、年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する保有残高の増加ペースを "上限" に積極的な買入れを行います。」

②「CP等、社債等については、2021年9月末までの間、合わせて約20兆円の残高を "上限" として、買入れを行います。」

③「物価ですが、生鮮食品を除いた消費者物価の前年比をみますと、感染症や既往の原油価格下落、GOTOトラベル事業の影響などに

もっとみる
「日銀バランスシート」アップデート@2021.1.20 ー e.g.「米・民主党政権」=「ドル安」の ”亡霊” 。

「日銀バランスシート」アップデート@2021.1.20 ー e.g.「米・民主党政権」=「ドル安」の ”亡霊” 。

 まずは最新@2021.1.20の「日銀バランスシート」。

 何とかバランスシートの膨張は食い止めているが、日銀券、当座預金の減少がじわり進み、また「政府預金」が61.6兆円に+5.7兆円増加。「資金繰り」は改善が進まない。

 今回の政策決定会合では変更無しだったが、「YCC(イールドカーブコントロール)のレンジ拡大」 e.g. 10年JGB▼0.2%~+0.2%、のアドバルーンは既に上げてお

もっとみる
日銀の「出口戦略」 ”ステルス” から "地上" へ。 ー 「表向き」と「本当の事」を見分ける良い実例として。

日銀の「出口戦略」 ”ステルス” から "地上" へ。 ー 「表向き」と「本当の事」を見分ける良い実例として。

 ”金融政策の柱である長期金利操作の運用見直し案が日銀内に浮上していることが分かった。上場投資信託(ETF)や国債を買い入れる手法の見直しも検討するとみられる。”(1/15 時事通信)

 「損切丸」の「日銀バランスシート」シリーズを読んでこられた方の多くはピンと来たはず。筆者も現場を退いて4年になるが、日銀とは付き合いが長かっただけに彼らの "思考回路" は熟知しているつもり。今回も ”読み”

もっとみる
「過剰流動性相場」と「無担保コールO/Nレート」の連関性。ー 「出口」に向かう日銀。

「過剰流動性相場」と「無担保コールO/Nレート」の連関性。ー 「出口」に向かう日銀。

 「こりゃあ、ドル金利上がってくるなあ」

 「損切丸」が「ドル金利上昇」に見通しを大きく変えたのは実は昨年9月に「政府預金」の謎。↓ を発見してから。根底には「過剰流動性」の震源地「日本」。( ↓ 2020.10.22稿)の認識がある。

 本邦金融機関が400兆円余りの「外債投資」をしているのは「資金循環統計」等で確認されているが、ほとんどは米国債をはじめとしたドル建債券。これがここ数年の「過

もっとみる