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常識を覆せるか?「逆転のリーダーシップ」とは

目標達成に向けて、集団の先頭に立ち、人を導く「リーダーシップ」。この考え方が今や変わろうとしています。

近年、注目される「逆転のリーダーシップ」は、この常識を覆す新たな視点を提供します。



逆転のリーダーシップとは、ボトムアップのアプローチ


「逆転のリーダーシップ」とは、従来のトップダウン型の指導ではなく、ボトムアップ型のアプローチを重視するリーダーシップスタイルです。

ハーバード・ビジネススクールのリンダ・A・ヒル教授が、2014年に「Collective Genius: The Art and Practice of Leading Innovation」という著作で提唱しました。

このスタイルでは、リーダーは自分の意見やアイデアを押し付けるのではなく、チームメンバーからのフィードバックやアイデアを積極的に求め、それを基に決定を下します。

このアプローチは、従来のリーダーシップスタイルとは大きく異なります。リーダーは自分が全知全能であるという考えを捨て去り、自分の限界を認識し、他人の知識と経験に依存することを選択することで実現されます。これは、組織全体が一体となって問題解決に取り組むことを可能にし、より創造的で革新的な解決策を生み出す可能性を秘めています。

しかし、逆転のリーダーシップを実践するには、リーダー自身が自己のエゴを捨て去り、自分の意見や考えを押し付けない柔軟性を持つことが求められます。また、チームメンバーに対する信頼と尊重、オープンなコミュニケーションを促進する環境を作り出すことも重要です。


逆転のリーダーシップを実践するのは、あの有名な会社のCEO?


では、具体的な事例としてはどういうものがあるでしょうか?

ひとつは、Amazonの創設者であるJeff Bezosが挙げられます。

彼は成功するビジネスは顧客重視であることを常に理解しており、そのビジョンを掲げ、チームメンバー全員を強く鼓舞することができました。このリーダーシップスタイルは、まさに人々が自分自身を革新するよう奨励し、鼓舞し、ビジネスの成長と成功に貢献する「逆転のリーダーシップ」そのものです。このようなリーダーシップスタイルにより、従業員は創造力を発揮し、大胆に考え、コーチングやメンタリングを通じて新しいソリューションを積極的に提案できるようになります。

逆転のリーダーシップは、常識を覆すかもしれませんが、それは新たな可能性を開くための一歩と言えるでしょう。それは、リーダーシップが一方向的なものではなく、相互の理解と協力に基づくものであるべきだという、新たなリーダーシップの形を提示しています。この新たな視点は、私たちがリーダーシップを理解し、実践する方法を根本的に変える可能性があるでしょう。

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