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ただの大学生が日本語教師として生計を立てるまで

割引あり

子どものころから、なんとなく本を読むのが好きだったとか、なんとなく作文があまり苦しまずに書けるとかそのくらいで、何も自分の日本語能力に関して特別なことはなかったと思う。

ただ日本で日本人の両親のもとに生まれて、日本語を母語として身につけて、日本で大学に入っただけの普通の人が、不思議なことに今は日本語学校で、日本に留学してきたさまざまな国の人に日本語を教える仕事をしている。

どうやって私はこの仕事に出会い、どうやってこの仕事に就き、どのようなキャリアをたどってここまで来たのか、もしかしたら誰かの何かの役に立つかもしれないと思いつつ、書いてみる。

ちなみに、非常勤時代のコマ給や自分のキャリアなどをかなり詳しく書いたから、初めて有料記事にしてみている。値段はコーヒー1杯分ということで300円にした。だけど、問題なさそうなところまでは無料公開にしてあるので、いろいろな人に読んでもらえたら、何かの役に立ててもらえたら嬉しい。


「日本語教師」との一度目の出会い

日本語教師と言う職業があることを初めて知ったのは、中学生のときだったと思う。
図書室で見つけたこの本を読んで、おもしろい!と感動した記憶がある。

中学生当時から国語は好きだったけど、この本で読んだ外国人たちの日本語への質問やその答えは、国語の勉強とはまた質の違うもののように感じた。

かといって、この時点で読んで心が震えるほど大感動して、「私も将来は日本語教師を目指すぞ!」とまで決まったわけではなかった。

「日本語教師」との二度目の出会い

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