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【目印を見つけるノート】272. 幸福な王子でもつばめでもありませんが

けさはよく晴れていました。

さて、2021年は1月6日から連載している小説の更新をスタートする予定です。まだ草稿整理中ですが😅決めたらね、やるしかないですので。
今年で2章分を最低限の目安にしています。

予定の告知は正式に明日出します。

今年はnoteの投稿でペースを作ってきました。来年のことはわかりません。ただ、このような情勢で個人としても波をかぶる中、何とか1年を終えられることに感謝しています。

4月からとりあえずの連日272日、お目通しをいただいたことにお礼を申し上げたいです。
本当にありがとうございます。

▲龍に見えなくもない雲です。おすそわけ。

⚫乖離

今年は人と語り合う機会がほとんどありませんでした。カキトモと数回会うのがやっとでした→新築おめでとう🎉もう少ししたらお祝いしようね。

▲27日に撮った写真です。レタッチ。

その他に新たに知り合えた人が何人かいましたが、連絡先の交換などはしなかったので、再会は難しいのかな。
その人たちとは初対面でも結構突っ込んだ話ができたのですが、どれもね、今の情勢について深く感じさせるものでした。
それぞれみんな、たいへんです。

「シモーヌ・ヴェイユを実践している」と前に書いたことがありました。ナンノコッチャイという感じですが、たいへんな現場を知るということになるのでしょうか。

そこには、このnoteで見られるような明るく整った平穏な日々というのはありません。毎日どう暮らしていこうかという、剥き出しの悩みの渦がありました。いいえ、今もたくさんあるでしょう。シモーヌ・ヴェイユはボーヴォワールを喝破しましたが、それは今の時期には有効な発言だと思います。

そこを再び抜粋しましょう。

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ボーヴォワールの『娘時代』という作品に書かれています。
あるとき、彼女はヴェイユと議論をします。人にとって大切なものは何かというテーマだったのでしょう。ちなみに原文ままではありませんのであしからず(高校時代に読んだきりでうろ覚えなのです)。

W「最も必要なのは、すべての人に食べ物を与える革命よ」
B「うーん、人の中にそれぞれの存在意義を認めることが大切なのではないかしら」

ヴェイユはボーヴォワールに言いました。
「あなたが空腹に苦しんだことがないのは明白ね」
ーーーーーー

私は革命が必要だという考えには賛同しかねますが、存在について考えるよりまず生命の確保だという点については同じです。

このnoteでも、最初の方から閉店するライブハウス、飲食店のことを書いてきました。近くの行きつけの定食屋さんが店を閉めたときはショックでした。経済の復興もずいぶんといわれましたが、本当に困っている方のところにお金が回ったのかは疑問が残ります。

それに、医療労働に従事する方が疲弊していることもたいへん気になります。

ネットやメディアではあまりそういう情報は出てこないように思います。テレビのドキュメンタリーはたまにやっていますが、もっとクローズアップするべきではないかと思います。

私は、美しいものが好きだと前に書いたことがあります。
確かに今もそうなのですが、少し回りを見渡すだけでいろいろ見えてくるのです。

私は『幸福な王子』なのでしょうか。
つばめなのでしょうか。
特別なのでしょうか。

いいえ、きっとどなたでも見えると思うのです。

そして私は、
見えているものを見えないふりで見過ごすことは、やっぱりしたくないのです。

ですので、書いています。

私にできることといえば、話を聞くぐらいしかできないのですけれど。
それでもいいですか、神さま。

ネットで見る美しい日常と、出会った人や閉店した店の残像を重ねると、その違いに「同じ世界の話なのだろうか」とたまに分からなくなります。
その違いを認識して今後に生かすように、何か自分にできることを考えようと思っています。

そこから希望を見いだすために、です。

とりあえずそのような趣旨の小説を書こうと思っていて、資料を探しているところです。もろもろで完成するのに3年はかかると思いますのであしからず。

今年1年は私にとって、学びの年でした。
去年もそうでしたし、来年もそうでしょう。

しめくくりにひとつ。
あなたがいて、ほんとうによかった。
今年最後の1曲は、そのような思いを込めて。

鬼束ちひろ『流星群』

この方の歌は、本当に美しいです。

それでは来年も、ごひいきに。
みなさまにとって、素敵な年になりますように。

尾方佐羽

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