見出し画像

メンタル病みは植物を育てよう

自分はうつ病と双極性障害を繰り返していて
長いことずっと不安定だ。
外にあまり出ないので家で観葉植物を育てている。

家族でマンションに引っ越したとき、
憧れていたモデルハウスにあるような
大きなパキラを飾った。

それから各部屋に小さい観葉植物を置いた。
だけど当時は仕事も忙しく
憧れのマンションを手に入れたのに
家に居る時間は少なかった。

そんなわけで、
観葉植物は枯れてしまった。

しばらくするとまた新しい観葉植物を
買ってきて飾っては枯らすを繰り返し、
とうとう丈夫な大きいパキラまでもが枯れてしまった。

どうしたことかと悩んだけど、
それならサボテンにしようと思い立った。
水やりもいらないし手も掛からないから大丈夫。
そう思っていたのだ。

ところがある日、
指でちょっと押してみたらボコッと陥没した。
えっ?と思い他の子たちも確認すると
中身がスカスカになって枯れていたのだ。

ショックだった。

自分には植物を育てる才能がないんだと諦めて、
フェイクグリーンを購入することにしたのだ。
それからしばらくはフェイクを飾り適当に過ごしていた。

そして病気になった。

仕事も辞めた。

向精神薬で頭がボーッとして
何もかもが緩慢でゆるゆる時間が過ぎていった。

何年くらいそうしていたのか覚えていない。
少しづつ意識が戻ってきて
考えることが出来るようになってきた。

人間相手はまだ無理だけど
ウチには猫や犬たちがいてくれた。

そしてある日、
ふと思いついて観葉植物を買ってきた。
小さな陶器に植えられた葉っぱは
とても可愛いと思った。

それから毎日ちいさな観葉植物の様子を見ていた。
新しい小さな葉っぱが出てくると
嬉しくて観察していた。

そうして過ごしていると、
あれ?なんか葉っぱに張りがないなとか、
土が乾いているなとか、
葉っぱが窓の方に向かって
枝を伸ばしていることに気がついた。

それから、
日中日の当たる場所に移したり、
向きを変えたり、
夜は窓辺は冷えるから
室内に置いたりと色々発見があった。

あぁ、ねこ達や犬たちとおんなじだ。

同じ生きものなんだ。

放置して水だけやってれば
いいわけではないんだと認識を改めた。

それから少しづつ植物を増やしていった。

土はどんなものがいいかとか、
可愛い陶器鉢を探して植え替えたりとか、
植物を置くための棚とかも買って、
いくつも育ててきた。

自分の体調のムラとかもあって
時々枯らしてしまうこともある。
失敗を教訓に今も11鉢を育てている。

庭があれば土いじりでお花や野菜も
やってみたいところだが、
あいにく狭い仮住まいなので鉢植えが限界だ。

メンタル疾患を持つ方に向いていると思うのは、
「土いじりをする」ということだ。

どういう訳か
人間は土や植物や木の近くにいると、
精神状態がとても安定する。

畑仕事や収穫なども効果がある。

そして摩訶不思議なことに
「気持ちが通じる」という体験をする。
これは驚くべき事だ。

犬猫は泣いたり吠えたりして意思表示をするが、
植物たちもよく話すのだ。

ちょっと変な人みたいだから表現を変えると、
植物の気持ちを理解できるようになると言うことだ。

植物に必要なのは水と日光だけだと思っていたけど、
「風」も大事な要素らしい。

確かに窓辺で日光だけより
窓を開けて風に揺れる葉っぱ達は
嬉しそうに楽しそうに見える。

なるほどなー、
風を取り入れてから
植物たちはどんどん成長している。

そしてもうひとつ、
植物は光合成によって
二酸化酸素を吸って酸素をだす

小学校で習ったはずだ。

ただでさえ辛気くさい自分の部屋の空気を
植物たちが綺麗にしてくれるのだ。
自分の周りが浄化され気分が良くなる。
ますます愛着が湧くってもんだ。

部屋に植物があるのとないのでは大違いだ。
そして育てる植物にはちゃんと
リスペクトすることも大事だ。
そうやって土や葉っぱと接すると気持ちが安定してくる。

「人間は土から離れては生きられない」

風の谷のナウシカの台詞だ。
腐海の森は人間達が汚してしまった
大地の毒を綺麗にしてくれている。

観葉植物のお世話をする度に
自分はこの台詞を思い出してしまう。

大地や木々や葉っぱ達が一生懸命
綺麗にしようとしているのに、
人間は害を巻き散らかしてばかりいる。

せめて自分の部屋の中くらい、
自分が生きるスペースくらい綺麗にしたいものだと思う。

そうやってひとりひとりが土を植物を育てることは
結果としてメンタルの安定と環境にも配慮できる。

そう難しい事ではないから
まずは一鉢からでも毎日向き合ってみて欲しい。


今日も読んでくださった方ありがとうございます。

もし面白かったなと思っていただけたなら
下にある記事をサポートから評価金額を入力ください。
応援していただくことで田中もなかは今後も
がんばって書き続けていきます。

この記事が参加している募集

いま始めたいこと

with アドビ

田中もなかは読者様のサポートをパワーに執筆活動をしています!よろしくお願いします!