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11日目/僕が僕であるために本屋を開くまでの道のり

本の効能

本を読むことで、今の自分が消える。そして新しく自分が生まれ変わってしまう。そう聞くと怖いですね。笑

少し言い方を変えると、iPhoneのアップデートの様に、自分0.1は消え去り、自分0.2にアップデートされる。というと分かりやすいですかね。

けれど、アップデートっていう言葉は機械的であまり良くないですね。

まあ、本に限らず、人間は1日前と同じなんてことは絶対にあり得ません。

細胞は分裂を繰り返し、古い細胞は死んでいきます。でも僕たちは変わりなく僕たちとして生きていきます。

それと同じで気づかなくても、僕たちの思考も細胞と同じようなことを繰り返し、昨日の自分は消えて、新しい自分が生まれます。新陳代謝です。 

本を読むことは新陳代謝。これが今のところしっくりきますね。

すこし、話が脱線した気がします。誰かが線路のレールに石を置いたんでしょう。

今、列車が復旧しました。わかりやすいように僕を例にします。



1年前、僕は『ホモデウス』という本を読んで、不老不死が完成する未来や色々な知識を得ました。

そして、近未来と不老不死をテーマにした小説を書きたいと思いました。これは面白いと思ってiPhoneのメモにも残しています。

しかし、先のことなんて僕には読めないので空想に終わりました。

半年前はフィッツジェラルドの『グレート・ギャッツビー』やヘミングウェイの『武器よさらば』など海外の純文学、日本文学では川端康成の『伊豆の踊子』や『雪国』などを読んでいました。

純文学を多く読んだ結果、近未来や不老不死よりも、退廃の中にある希望など、主観的な感情をテーマにすることに興味を持ちました。

今では近未来や不老不死のテーマの小説がらあったとしても手に取らないと思います。価値観や考え方が大きく変わりました。今、1年前の自分の考えは死んでいます。



つまり、本を読めば、間違いなく内面が変わります。そして、内面が変われば、現実の行動にも影響を及ぼします。

だから自分を変えたくない人は無理に読まなくてもいい気がします。

けれど、常に新しいものを身体に入れておきたい人には読書は良い効能をもたらします。読書はいい風が吹くんです。


余談ですが、このnoteのサムネを見て、アルバイト先の1つ歳下の後輩が「『キャッチャー・イン・ザ・ライ』とか『ノルウェイの森』、『グレート・ギャッツビー』自分も見てます」と教えてくれました。周りに小説を読む人がほぼほぼいないもんで、こんなにも身近に小説を読む人がいるって知ってすごく嬉しくなりました。

さらに余談ですが、僕のアルバイト先は古着屋です。古着の毛玉取りをして、死んだ服を蘇らせています。古着の錬金術師です。

その後輩はカルチャーが大好きで、小説という文化を愛し、古着という文化を愛し、ジャズという文化を愛し、ロックも愛す。映画も愛す。とにかく古い文化をこよなく愛しています。彼曰く「色々な文化は絡み合っているから面白い、1つを愛すと、そこから違う文化に出会う。そして愛す」という様なことを言っていました。末恐ろしい男です。本当に詳しいです。

余談でした。終わり。

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