財寶コメコメ
いつもお世話になっているフォロワーの方にやん様と云う方がいらっしゃいます。
私のnoteの中でも古參のフォロワー様の一人でございます。
日本全國津々浦々、色々な場所を鐵道の御朱印とも言うべき「鉄印」を集めて旅されている方で、その行く先々の記事は旅人ならばこそ愉しめる浪漫に満ち溢れております。
そのやん様の記事にこの様なものがございました。
この度、ご許可を戴き轉載させて戴きますと共に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
さて、この記事の不思議な「博石館」と云う場所の名物らしきカレーですが、これを見た時に不思議な感覺、所謂一つの「インスピレヰション」と申しましょうか或いは「ピラミッドパワー」でありましょうか、とても強い魅力に惹かれたのでありました。
即ち地元では無類のカレー好きで通っており、様々な場所のカレーを賞味してきた私にとって、これは非常にミリキ的だったのです。
言うなれば「これイイ!自分で作ってみたい!!」と云う訳であります。
つまり、この「ご飯がピラミッドの形をしている」と云う点がとても宜しいのであります。
こう見えても自炊で作るカレーにはそれなりのコダワリがあるのです。
ルーの味は勿論ですが、ご飯にも色々と氣を遣っているのであります。
例えばこの様にその形を工夫してみると不思議とカレーの味も引き立つものであります。
然してこの有りそうで無かった「ピラミッド型のご飯」は實に面白い可能性を秘めているのだと思うのであります。
しかし、いざ作るとしてもどの様にご飯をピラミッドの形にするかが最大の課題となります。
そこでまずはピラミッドについて學んで參りましょう。
この得軆の知れない博物館、とても面白そうです。
いつかは私も行けると良いなぁ…と思っております。
さて、ピラミッドとは即ち「四角錐」なのであります。
つまり底面が四角形で側面が三角形となっている錐軆の事であります。
しかし、基本的にはその形状を成してはいても世界(主にエジプト)に於いてはその形も王によってまちまちな様です。
そこで私がもしもエジプトの王様であったらと仮定するに、自分のピラミッドは幾何學的にも美しい造形にしたいと思うのであります。
そして思い附いたのが「正四角錐」
それも全ての辺の長さが同じである「ジョンソンの立軆」と専門的に称されている、その第1番目となる形状であります。
まずは圖に起こしてみます。
使っているカレー皿の大きさから1辺は80粍が適切と判断致しました。
そこで三平方の定理により高さを求めます。中學生の問題です。
そして、その圖を元に今度は近所の板金屋さんに發注致します。
後日出來上がった品物がこちら。
これは1枚のステンレスの板金で出來ております。
熱や水氣に強く衛生的な材料で造ってくださいました。
やはり流石はプロの仕事、見事な仕上がりであります。
この儘インテリアとして飾っておいても良い程の出來榮えであります。
板金の端で手を切らない様にこうして折り返しを附けて戴いております。
細かな心配りが嬉しい逸品です。
實は私の小學校からの親友がこの板金屋さんなのです。
家の屋根から鐵道の保存車輛の屋根迄も修繕をする板金屋さんで、近所に、そして友達にこう云う方が居てくれて私は實に幸せ者だと思うのであります。
今迄も趣味で色々な物の製作をお願いしてきたのですが、生粋の職人さんはこうした仕事を實に樂しみ乍らこなしている様でした。
全ての辺の長さが同じであり、どことなく神秘的な雰囲氣を醸し出しているこの「ピラミッドご飯製造器」でありますが、見て解る通りここにご飯を詰め込むのであります。
しかし、ただそれだけではピラミッドの感じが出ないので…
この様に「財寶」を埋蔵するのであります。
これは塩・胡椒で輕く味附けをしたニンニクの素揚げです。
實はこのニンニクと云うのは古代エジプトに於いてピラミッドを建造する勞働者に報酬として支給されていた物であり、當時の職人の活力源でもあった様です。
やはり「ピラミッド」であるからして、ニンニクは不可欠なのです。
單に私の好物であると云うのもありますが、これは私の「ピラミッド」なのですから當然好物も一緒に入れておくのです。
こうして財寶コメコメして作ったピラミッドご飯はカレーの大地に聳え立つのであります。
今回はカレールーではなく、カレー粉から作りました。
使うカレー粉は勿論、日々愛用している「ナイル商会」のインデラカレー。
やはり「ピラミッド」なのですから、ナイルと名の附く物を使いたいのです。
この商品は罐に使い方や分量が書いてあるので、とても助かります。
他社製品である「赤い罐のカレー粉」は最近「レシピはウェブで」などとのたまっており、ロートルな私は頭に來たので賈わない事にしております…。
ピラミッドなのですから發掘するのであるからして「シャベル」を使います。
このシャベルの形をしたスプーンは何年か前に新潟を旅した際に佐渡金山で賈いました。
お洒落な壺に福神漬けを入れると使う樂しみも一段と増します。
ピラミッド脇に副葬致しましょう。
ピラミッドの背後には、これまたお洒落な壺に入ったワインを「王様ゴブレット」に注いであります。
やはりピラミッドなのですからワインは外せません。
古代エジプトでは紀元前4000年代末期頃にワインが作られていた様でございました。
これはジョージアのワインが入っていた陶器の空き容器を再利用しているのですが、食器をはじめとした器物は樂しんでみると食事も一段と面白く、料理の味も引き立ちます。
ピラミッドを發掘していくと遂に財寶を掘り當てました。
シャベルだからこそ味わえるピラミッドカレーの醍醐味ではなかろうかと存じます。
折角發見した寶物なので、そのまゝ口の中に入れてしまいましょう。
カレーとニンニクの風味が絶妙に合うものです。
こうして第2、第3のピラミッドが出來るのであります。
しかし、このピラミッドのご飯にはまだまだ可能性が秘められている様でございます。
未だ多くの謎に満ちているピラミッド、果たしてそこに何があるのでしょうか……?
〽丁度時間となりました♪
ちょいと一息願います♪
またご縁仕つる…♪
續く…
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