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臀物語

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タイトルをしりとりで繋げる物語、です。 「しりものがたり」と読みます。 第1,第3,第5日曜日に更新予定です。 詳しくはプロフィールに固定してある「臀ペディア」をお読みください。
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2023年8月の記事一覧

リア充

普段ならそれほど外食することはなかったが、今日は勇作が夕方過ぎに帰ってくることが分かったため、珍しく家族三人で予定を合わせて外食に来ていた。
「とりあえず、以上でお願いします。」
「かしこまりました。少々お待ちください。」
父親が注文を終えると、店員はそう言って頭を下げてから厨房へと向かった。
「なんだかんだ言って、三人でご飯食べに来るのなんて久しぶりじゃないか?」
「ああ、うん。」
勇樹は適当に

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グランプリ

 夏は一年で一番暑い季節。それは気温に限ったことではない。
 各地で色々な祭典が催されるそんな熱い季節なのだ。
 人間一人一人にとっての夏があり、去年よりもさらに暑い夏にしようと皆、鎬を削るのだ。

 ここは都内某駅前にあるこじんまりとしたファミリーレストラン。都内とはいってもそれほど栄えた場所ではないこともあり、個々のファミリーレストランはいつもそれほど騒がしくなかった。
 そんなファミリーレス

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痛覚

「ですので、この順番で読むわけです。分かりますか?」
榎木田は黒板に大きく書いた漢文の一文を指示棒で指しながら説明した。
二時間目ということもあり、普通ならまだ眠くなるような時間帯ではなかったが、榎木田の授業はそうとは言えない。
クラスの3分の1近くが眠気と戦っており、既に5人ほどノックアウトしている生徒もいるのだった。
「まあこれも、慣れるまでやってみないと覚えられないものです。予習復習をしっか

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長靴

「空いてる?」
 ガラガラという音を立てながら扉を開けたほのかはそんな第一声を放った。
「ここは居酒屋か何かですか。」
「いや、私居酒屋になんて行ったことないですけど。」
 そう言われてみればそうである。
 普段接している分には、皆それぞれの夢があり、目標があり、苦悩がある。だからついつい一人の大人のように感じてしまうし、実際にそういう面がないとも言い切れないが、彼ら彼女らはあくまでまだ高校生なの

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