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作品のようなもの。

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ちょっとした短編小説のような作品を集めてみました。
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2021年9月の記事一覧

日常の音楽会。

日常の音楽会。

いつもより静かな一日を過ごしていた。
だからなのか、たくさんの音が私を迎えた。

雨の音。鳥がさえずる音。
心地よかった。
目を覚まさずにそのままでいたかった。

そんな中、暖かい音に包まれた。
キッチンで料理を作る音。湯を沸かす音。

耳を澄ますと聴こえてくる。おと。
日常の音楽会にまたきっと足を運ぶ。

温もりを感じて。

温もりを感じて。

空から舞い降りた一縷の光。泉。温もり。

白馬を連れた一人の少年に見守られながら、
小さな身体で大きな声を上げる。

周りに響き渡る、太鼓の音、手のひらを合わせる音、草履を引きずって懸命に歩く子どもの足音。
それら全てをかき消すかのように。

小さくも大きな声は、一本の木に届いていた。
空へと真っ直ぐに佇む一本の木。
風に揺られながら、淡くも力強い色を放って。

甘く温かな香り。握りしめる小さな手

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こ・と・ば

こ・と・ば

ある日のこと。
突然、少年は言葉を話せなくなった。いや、話さなくなったという方が正しいのかもしれない。

今まで、少年は言葉によって自分のことを守り続けてきたのだ。相手を傷つけないように、傷つけないように....と。

けれど、相手を傷つけないようにするというのは表向きの理由であって、本当はただ自分が傷つきたくないからだった。

僕なんか言葉を話せなければいい。
そうやって生きていた方が、周りにも

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