吾輩は猫である

春休みに読んだ本の感想を夏休みの今、書きます。


夏目漱石の「こころ」を高校2年のときに読んだのが、私が初めて彼の本をちゃんと全部読んだときです。

読み終わって、夏目漱石に親近感が湧いたことを覚えています。明治時代は日本がハラハラしていた状況、改革の時代であったのだなと痛感しました。「こころ」についての感想はここでは書きません。

漱石は晩年、「則天去私」天に則り私を去るという言葉を残し、自己本位について語っています。 

夏目漱石 私の個人主義https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/772_33100.html

夏目漱石に親近感が湧いたのは、彼が小さいおじさんであったこと、英語が堪能であったこと、顔写真が他の文豪よりも私の好みであったことが主な理由です。

イギリスに留学したのに、その土地に馴染めず、心を痛めて日本に帰ることを切望していたようです。

親近感湧いちゃいませんか?

吾輩は猫である を購入したのは3年前で

画像1

買ったものの読まないまま月日がたっていました。

春休み、コロナ騒ぎの中、家で過ごす時間はたっぷりありましたので、ようやく読み通せたのです。


読んで思ったことは、和やか、穏やか、落ち着く、リラックスした気分になれる!

という感じです。猫目線で明治時代の人々や生活の様子が描かれており、くすっと笑えるところもあります。明治時代の人はこんな感じなのかあ、のんきだなあ、と思い、今の人たちも暇なときは明治時代の人たちと同じようなものだろうなあ、と思い、

迷亭先生と水島寒月くんらがふらっと猫の飼い主、苦沙弥先生のもとへ訪ねてくるところ、そこで交わされる会話が私は特に好きです。

猫さんからみたカラスの観察も印象に残っています。

本全体としては猫さんの一生が物語られています。猫さんの人生の中で見聞、考察したことという内容です。

ちなみに、水島寒月という登場人物は、明治時代の物理学者、寺田寅彦を夏目漱石はモデルにしたそうです。お伺いの手紙(夏目漱石から寺田寅彦への)が見つかっているそう。

明治時代に思いを馳せた春休みでありまして、2020年夏、現在も未だに明治時代や、1800年代から1900年代の人々や暮らし方について考えてしまうのです。


みなさん、吾輩は猫である を読んで、猫さんに癒されてみては??


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?