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遥かなる本社

大きい会社には多くの場合、支店とか地方の営業所、海外など様々な地域、国などにオフィス、工場などの拠点があります。一方本社は、特に地理的に離れた地域で採用された立場の方には、奥座敷というか天上界というか、遠い場所に感じるのではないでしょうか。私は見ました。

やっぱり吸ってる空気違います

昔話から先に言うと、今から四半世紀くらい前に業者として本社と支店にたて続けに業務時間にお邪魔した時の話です。//金融で全国区の会社

本社では、

私語一つなく、全員着席して、まるで入学試験でも受けているかのような空気が、そこにはありました。

何だか、銀河鉄道999の終点みたい、と思ったものです。//通じない例えか?

一方支店では、

責任者らしき窓を背にした横が長めの机の主は、新聞読んでました。その部下の皆さんは、お茶くんでたり隣の人と会話してたり、なにより体の向き全員バラバラ(笑)。

しかし、楽そうだし人間らしい、と思いました。

とはいえ、業界トップクラスの企業です。ドラマ半沢直樹で見た人も多いと思いますが、それは序列の結果だったのかもしれません。と、当時は思ってました。

そして、それからさらに10年くらいの後、自分の会社で、結果ではなく原因らしき状況を知るに至りました。

本社(の中枢にいる人々)の役割は、

会社の隅々にわたる健康状態とか健康を脅かす世の中の何か、などなどをずーっとモニターして、10年後、5年後、今年、今月の目標、を決めて、昨日どうだったか、先月どうだったか、今年度どうなりそうか、とかをまとめて報告します。

こういう仕事をしてる人って、大体が会社の将来に悲観的になるようです

そりゃそうですよね。自分の会社の金の使われ方とか稼ぎの中身とか、国内外の競争相手の情報、社内で起こる大小様々な不祥事の数々。それ全部頭に入ってきたうえで、明るい会社の将来描くってキツそう。

ちょっとでも業績落ちたら原因分析して対応策考えないといけないし、支店や子会社の皆さんを締め上げるようなこと言わなきゃなんないし。

そしてそこで延々続く社長を目指す方々のエンデュランス・レース

やっぱ、全部飲み込んで何万人も引っ張っていく器って、並みの人間じゃないですよねー。

一方本社から遠く離れたところでは、

こんな大手企業に入ったのだから倒産することはないだろうし、ふつうに働いていたら給料悪くないし、結婚相手もちょっとは選べる(はず)、とか思ってる人も多いんじゃないかな、と。

そして何より、仕事が具体的で結果(成果)が短期で出る仕事が多い。一番単純なケースだと、「今日の仕事は今日終わる」です。これ、ストレス一番少ないんじゃないかと思います。仕事の後のビールが美味そうです。

この落差

格差だと思ってる人もいるかもしれません。しかしワタシは精神的なスタビリティっていう点で落差だと思ってます。そして、

このへんは一つ大企業特有の症候群ではないかと。病気ってほど命の危険には至らないとしてもですよ。

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