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num_ami_dabutz
2016年2月28日 16:52
秋は夕暮れ。弓なりになって雄叫びを上げた南無さんは、フッと糸が切れたように後ろへ倒れこむと、やがて静かに射精した。寝転がっていると、公園の芝生が背中をちくちくとくすぐるようで、それが気持ちよくて、南無さんは二度目には勃起もせずにサラリと流し出した。さながら乳白色の泉が湧いて出たようである。山に帰るカラスの一羽が、通りざまに糞を落としていった。南無さんの少し手前より投下されたそれは、慣性にし
2016年2月23日 22:06
春はうららか、南無さんの朝は起き抜けの放尿から始まる。寝床からかわやへ向かう間に、申し訳程度に身につけていた布はすでに脱ぎ捨てられている。生まれたままの姿で放たれる黄金色の水は、ジョボジョボと深淵の闇へ吸い込まれていった。一糸乱れぬ大放尿。梵我はここに一如である。日課を終え、南無さんはかわやを後にする。その表情は穏やかでありながら、澄み切った鋭さをもたたえていた。残尿はない。陰茎を振る
2016年2月15日 22:56
バシッ! と、空をはじく音があたりにこだまする。乾坤一擲、放たれた南無さんの一撃は空を裂き、彼方へと飛来。日本列島を上空より俯瞰したのち、遠く琵琶湖へ着床した。フゥ、いまのは、なかなかの抜き手だった。自身でも頷くほどの、勢いのある射精。標高3,776米、富士山剣ヶ峰。吹きすさぶ烈風に身を晒しながら、南無さんの体からは汗が吹き出し、湯気が立ち上った。どれほどのカロリーを消費したのだろ
2016年2月15日 00:52
ひどく冴えた冬の朝のことである。南無さんの体に異変が起きた。すなわち、徐波睡眠下における下腹部海綿体への過剰送血、いわゆる朝起ちである。これを必定、生命の危機と感じた南無さんは、取るもの取り敢えず、穿くもの穿き敢えず、枕を引っ掴むや否や、キラキラとカウパーの尾を引きながら、家を飛び出してしまったのだった。全裸の南無さんを見かねたのか、道行く青年がこれに声をかけた。おいおい、あんた、
2016年2月10日 23:37
南無さん、南無さん。白昼往来、己を呼ぶ声に南無さんが振り返ると、そこには一人のTENGAが立っていた。南無さんはこれに何用かと尋ねる。南無さん、いまあなた、いやらしいことを考えていた。そうでしょう。そこでゼヒ、ぜひわたしを使ってもらいたい。いかがだろうか。南無さんはこの手の押し売りには慣れていたので、社交辞令としてTENGAをひと撫でふた撫でぐらいしてから、やっぱりいいよ、今日は気分じ