num_ami_dabutz

南無さんは死なんよ、何度でも蘇るさ。

連続ブログ小説「南無さん」第十一話

両の乳首から抜け落ちずに伸び続けた一本ずつの長い長い乳毛を胸骨のあたりで蝶々結びにして愛でていた南無さんが、往来でつまずいた拍子にすべてを無に帰してからすでに一…

連続ブログ小説「南無さん」第十話

陰毛散らしと残尿さらいが犬猿の仲であるのは、この界隈ではもはや語るに及ばざる事実である。とはいえ、いざ目の前で争われると、かくも厄介なものかと南無さんは嘆息した…

連続ブログ小説「南無さん」第九話

師走、雪。静まり返った山中の境内に、ただひとつ響く音がある。  パアン、パアン、と数秒ごと、空を割るがごとき破裂音。草木を震わせ禽獣を目覚ますその音は日の出とと…

連続ブログ小説「南無さん」第八話

平生から長らく近所の公園で用を足していた南無さんが、官憲の手によってそのところを追放されて久しい。  いかに用を足し習わしたかわやが無くなったとはいえ、往来で放…

連続ブログ小説「南無さん」第七話

時は平成、世は太平。 アスファルトは熱射を照り返し、南国もかくやとばかりに往来人の肌を焼く。 さながら地獄の様相で沸き立つ陽炎の奥、ビルの影から一糸とまとわぬそ…

連続ブログ小説「南無さん」第六話

ついに渾身の我を世に晒す時がやってきたようだ。南無さんは回覧板の文字を見てそう解釈した。 そこに書かれていたのは英語らしかったが、なにぶん南無さんは義務教育を放…