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一生分の贈り物

まさか、自分にこんな日が訪れようとは。 この春、私は母になった。 今も隣にはふにゃふにゃと、何やら声を発している我が子がいる。 * * * 子を授かったとわかった日、最初は驚きの気持ちが心の大部分を占めていた。そしてそれはあたたかな喜びの気持ちになり、みるみるうちに冷たく硬い不安へと変わっていく。 私は、実母と壊滅的に性格が合わない。 幼少期からのあれこれで、彼女に母性を求めることを諦めてしまっているのだが、母であるという事実は消えない。それゆえ、色んなことがとてもや

    • 私たちは全力で幸せになっていい。

      昔から、他人の誕生日を割と覚えているタイプの人間である。 数字は苦手なのに誕生日を忘れないのは、多分文章として記憶しているからではないかと最近思い始めた。 いくつになっても急に気づくことはあるものだ。 そして同じく最近気づいたことの一つが 「子どもの幸せしか親は願っていない」ということ。 親と子の方向性が一致すればいいんだけど、そうじゃないこともあって。 だから齟齬が生じたりして難しいのだけど、基本的に親は子の幸せしか願っていないはず。 だから私たちは、全力で幸せになって

      • 贈りたいのは物ではなくて

        2月14日、皆さまにはどんな思い出があるだろう。 「学生時代に友チョコを楽しんだよ」とか 「毎年自分のために催事場でスイーツを買うんだ」とか。 バレンタインデーという行事はがっつり浸透しているので、 きっとみんな何かしらの思い出はあるのではないだろうか。 かく言う私は、この記事を書くために過去のバレンタインを思い起こしている。 小学生の時、家にあったチョコのアソートを一つ一つ仕分けして、クラスの男の子全員に渡したなぁ。 その結果、勘違いした者がおり、あわてて「全員に渡して

        • 冷たい幸せ

          雪だ。 移住して3年目の冬。私たちには初めての、この地方らしい積雪に見舞われた。 ノビ夫は雪が降らない街の出身なので、生まれて初めての雪がある生活にワクワクしているようす。 それはもちろん写真を撮るなどの意味でもそうなのだけど、雪かきが楽しいらしいことに驚いている。 私にとって、雪かきは面倒なものでしかない。 寒いし(もはや痛いという表現が正しいと思う)、雪はふわふわなビジュアルとは裏腹に結構重いし(そういう女子いるよね)、変な筋肉を使うのか腕が痛いし(雪か筋の駆使による

        一生分の贈り物

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        記事

          きっと、いつまでも特別な街。

          ふと「行きたいなぁ」と思う場所って、それぞれにあると思う。 私の場合、それは京都市内。 やはり好きだから行きたいと思うのだけど、”ここが好き!という特定の何かがあるわけではない。 ”好き”は至るところに点在している。 新旧問わずのれんがかかっているお店が多く、そののれんが実はお洒落なこと。 どこからかふわっと香ってくる、色まで見えそうなお香の匂い。 毎日綺麗に整えられている、帽子とよだれかけを着けたお地蔵様に手を合わす人々。 信じられないような蒸し蒸しした夏も、足から全身を

          きっと、いつまでも特別な街。

          一部でなく全体を見れば、世界が変わる

          私たちはなぜか、完璧なものに憧れる。 * * * 人はつい欠けたところばかりを気にしてしまう。 私もずっとそうで 「ここがダメだ」 「ここが出来てない」 そんなことばかり考えてしまうのである。 ダメじゃないところもあって、なんならそれは出来ていないところより多いのに。 * * * ここのところよく目にする「自己肯定感」。 高めるべく、自分を褒めよう!とあちこちに書いてある。 実際試してみたけど、うまくいかない。 どうしても”ダメな方”が気になってしまうのだ。 だけ

          一部でなく全体を見れば、世界が変わる

          本を読んだり、昼寝したり、何もしない。そのうちに急に動きたくなるんだよ

          ここ一ヶ月ほど、根が生えているように動かなかった。 動かないのが私の仕事!くらいの勢いで、うさぎと一緒に床に落ちているスタイルが基本だった。 そろそろ、動いてもいい頃。 さぁカメラを持って外へ出よう。 秋が深まり冬になってゆく様を、まずは心に焼き付けにいこう。 お読みいただきありがとうございました! Youtube : shinya inamoto / novi instagram : inamoto0701 Twitter : inamoto0701 ↑それぞれの

          本を読んだり、昼寝したり、何もしない。そのうちに急に動きたくなるんだよ

          流れに抗わないことを家訓にしよう

          単身赴任を終え、とんでもないレベルの田舎へ帰ってきた。 発つ時はみなぎる生命欲をうゎんうゎんと垂れ流していたセミの声が、今は穏やかな鈴虫の声に変っている。 金色のふさふさを重そうに垂らしていた稲穂は、すっかり刈られてしまった。 完全に秋だ。 この単身赴任中、他にも色々な変化があった。 些細な変化、そしてとてつもない大きな変化。 それらの前に立った時、ノビ夫が言った。 「流されるままでいよう」 * * * 20代の私には、とてもしんどい時期があった。 それは今考えれば、

          流れに抗わないことを家訓にしよう

          【期間限定】おひとりさまの楽しみ方

          絶賛単身赴任中なのである。 ノビ夫でなく、私が。 今回のウィルスの流行は、いろんな物事を変化させたと思う。 私が隔週で山奥から出て単身赴任していた職場にも、その波は押し寄せた。 絶対にリモートにできない業種であり、感染リスクも低いとは言えない。 そのため、スタッフの産休期間が早まったり、パートさんがご家族から心配されて退職することになったりと、完全に人員不足に。 出勤するたびにヘロヘロになっている同僚たちを見ると心が痛み、自分にできることを考えた結果、一ヶ月限定のフル出勤を

          【期間限定】おひとりさまの楽しみ方

          たった一度だけ開いた、祖母の宝箱の中身。

          「素敵な人だったんだよ」 私だけが知っている、おばあちゃんの打ち明け話。 * * * 父方の祖母は筋が通った人だった。 厳しいといってしまうと、少しイメージが違う。 自分も他人も、折り目正しくあることを美徳としている。こんな書きかたで伝わるだろうか。 小さいころから挨拶、敬語、立ち振る舞いなどなど、礼儀作法はきっちり仕込んでもらった。私はずいぶんおおざっぱな質で、ノビ夫によく「基本雑だからなぁ」とため息まじりに言われるのだが、祖母がいなかったら目も当てられないモノと化して

          たった一度だけ開いた、祖母の宝箱の中身。

          ダークサイドに堕ちそうだったから、一人花火大会をすることにした。

          夏らしさを感じる瞬間ってどんな時? 痛みをおぼえそうなほど青い空に、そびえるような白い大きな雲。 空から見下ろしてくる、ひまわりの黄色い顔。 「生きてる生きてるとりあえず必死に生きてるぜうわぁぁぁ!」という風に振り絞るセミの声。 スイカの赤に歯を立てると伝わる、みずっぽい甘さ。 太陽を浴びてちりちりする肌。 夕立の後のアスファルトの匂い。 夜になってもふわりとあたたかい、風。 きっと色んな回答があると思う。 暑さは辛いけど、色々振り切ったこの季節が、案外みんな好きなのでは

          ダークサイドに堕ちそうだったから、一人花火大会をすることにした。

          過去の手紙が、未来を少し変えた。

          実家で探し物をしていたところ、手紙類をまとめたファイルが現れた。 30代半ばはメールと手紙、どちらの時代も経験しており「ここぞ!」という時は、ちょっと長い手書きの文をしたためちゃったりしていたと思う。 そのファイルには整理した時の私にとって、大切な手紙だけが残してあるようだった。 大学受験当日の朝に読むようにと塾の先生がくれた手紙(これまでの受験勉強を労う言葉と、励ましと、困ったときは私の美しい顔を思い出せと書いてある)、 高校卒業の際に担任の先生が一人一人にくれた手紙

          過去の手紙が、未来を少し変えた。

          いつか宝石になる日まで

          恋愛のパートナーがいる方にお尋ねなのだけど、 記念日など、特別なお祝いをする日があるだろうか? * * * 我がノビ家はお祝いをしない。クリスマスとかそういう自分たちにまったく縁がないものは言わずもがなだし、恋愛における記念日も祝う習慣がないのだ。 告白→お付き合いの成立は夜中だったため、日をまたぐ前か、それとも後を記念日にするかがなんとなくあいまいで、結局何日とするかがいまだにハッキリしていない。 結婚することも状況がそうさせた感じで、何の思い入れもない日が結婚記念

          いつか宝石になる日まで

          心地よい環境で咲きたい。

          あじさいが綺麗な季節だ。 カメラを手に写真を撮るようになって、4回目の6月。 2017年の6月。 * * * 2018年の6月。 * * * 2019年の6月。 * * * そして、2020年の6月。 晴れた日のあじさいも文句なしに綺麗だけど、私には雨の日の方が生き生きとしているように見える。 晴れの日に輝く花もあれば、雨だから魅力が際立つ花もあるのだろう。 力を入れずに自身が美しくいられる環境を見出して、そこで穏やかに過ごせるといいよね。 一呼吸して、ゆっ

          心地よい環境で咲きたい。

          流れる今を切り取って特別にできるから、写真が好きだ。

          過去の蓄積が今。今の連続が未来。 似たような日々を送っていたとしても、明日の私から見たら、今日の私は過ぎ去ったものだ。いつか命を失う日がくる以上、どんな時もきっとかけがえのない時間なのだと思う。 でも正直なところ「この時は二度とないんだ!」などと、ギラギラ気合を入れていたら疲れてしまうよね。 だから、写真を撮っておくのが好き。 * * * 例えば、仲の良い人と会う時。 取りたてて何をするでもなくほんのり共に過ごすだけだけど、とても素敵な時間。その空気感を記録したくて、私は

          流れる今を切り取って特別にできるから、写真が好きだ。

          貧しいから、豊かになれた。

          コンプレックスの一つに”胸元の起伏が大変乏しい”というものがある。 それはずっとただの短所であり、私の中では恥ずかしいことだった。 * * * その日、友人たちと高校時代の思い出話をしていた。 私の出身高校は体育祭で応援合戦を行い、各チームでその出来を競い合うというイベントがある。大体なんらかのジャンルのダンスが行われて、応援団はちょっと目立った振り付けで踊る。 私が高校3年生の時のチームでは、よさこいを踊ることになった。 当時の衣装係の子たちが気合を入れて選んだのは、上

          貧しいから、豊かになれた。