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トゥレット症候群とは?我が友チックンのご紹介#16

(6分読可)トゥレット症候群、またはチック症という言葉を聞いた事がありますか?私もトゥレット障害を持つ当事者です。今日はその理解を深める話をしていきます。

【この記事を書いたきっかけ】
トゥレットやチック症はあまり認知されてなく、偏見に苦しむ方が沢山います。多くの方に知るきっかけとなり、少しでも理解して頂きたいのと、障害があってもここまでできるぞ!!と同士の方々に勇気を与えたいと思った為

要約
トゥレット症候群(チック症)とは「制御できないクセ」を発してしまう病気である。全国に患者さんがいて、メンタルケアに苦慮したり、周囲の理解を得られず、困っている方が沢山いる。原因は解明されておらず、緊張を抑える薬を服用し、症状を抑えるしかない。しかし、チックは別に悪者ではなく、僕はむしろ友達と考えている。チック症の新しい捉え方を発信し、チックで苦しむ方に勇気を与え、少しでも多くの方に知って貰いたい。(200文字)

1.トゥレット症候群(チック症)とは

トゥレット症候群(チック症)について知らない方も多いと思います。公式の定義を引用すると、

トゥレット症候群とは、「チック」と呼ばれる症状が複雑に現れる状態を指し、多くは小学校入学前後の小児期に発症します。チックとは医学的な症状名であり、不随意運動、すなわち自分では意識せずに行動が生じる症状のことを指します。
Medical note トゥレット症候群 より引用

つまり、トゥレット症候群とは、自分ではコントロールできない「クセ=チック」の症状が頻繁に起こる病気のことを言います。

読者の方の中にも「クセ」として知らず知らずのうちにやっていることはないでしょうか?

分かりやすい例を出すと、大物芸能人「ビートたけしさん」の「肩を上げる」という「クセ」をテレビで見かけることはありますよね。

トゥレットの患者さんはその症状が、5個も6個も発症し、普通の人が「クセ」になり得ないような症状まで発症しやすいという特徴があるのです。

では、なぜチック症が起こるのでしょうか?

原因についても引用させて頂くと

遺伝要因と環境要因の両方が関係しているとされています。大脳基底核という運動の調整に関わる部位を含めた脳内回路の異常が考えられています。ド-パミン系やセロトニン系などの神経伝達物質の異常が関係しているといわれています。
NPO法人日本トゥレット協会より引用

つまり、遺伝と緊張しやすい環境が原因です。脳の中の緊張に敏感な部分が、本人の意図しない命令を出すことによって、無意識に「クセ」を引き起こしてしまうのです。

2.自分の症状と体感

実は、僕も小学3年生からチックを発症し、「精神障害者手帳3級」を持つ障害者です。

ただ、僕と関わりのある方はご存知と思いますが、高校も大学も卒業し、正社員として2年弱ですが、普通に生活ができております。

症状としては基本的には「フンと鼻を鳴らす」「首を振る」「強く目を瞑る」「咳払いする」「鼻で強く呼吸してしまう」などなど、沢山あります。

小中学生の頃、バスケ部に所属していた時が一番症状としては酷くて「身体を横に捻るように、腹を圧迫させる」「肩をあげる」と言った「運動チック」がものすごく症状に現れていました。

中学生の一年生の時は、新しい環境で、みんな子供だったということで、簡単な「いじめ」に合うこともありました。

子供ながらに「どうして、みんなは普通なのに、自分だけこうなんだろう」とか、自分のことが理解ができなくて、思春期の苦しい時期を経験したのを今でも鮮明に覚えています。

中学三年生まで、自分の症状の病名がわからなかったのですが、その時の担任の先生が「君はね、チック症なんだよ」と教えてくれました。その後精神科の先生も「そのクセに名前をつけてあげて上手く付き合っていくと楽になるよ」と諭すように教えてくれたのを覚えています。

高校受験と在学中の3年間、大学入試センター試験まで、試験については、配慮の関係で別室での受験を許可されました。

チック症という病名を知ることで「この症状は自分一人だけではないんだ!」「他にも同じ人(仲間)がいるんだ!」という感動もあり、少し悩みが晴れたのと、ただただ周囲の理解に感謝する毎日でした。

こいつ=「チック症状」=「チックン」とも、もう14年くらいの付き合いになるので、かなり仲よしになりました(笑)

今回は、簡単に他己紹介させてください😂

3.チックンとの付き合い方

今、即興で決めましたが、このクセの名前を、「チックン」とでも名付けておきましょう(笑)
我が友人、チックンの面白い所や特徴を紹介させて頂きます。

チックンの特徴】
①緊張しやすい性格なのに目立ちたがり屋
②杭を叩くと、他の所から杭が出る面白いやつ
③世話を怠ると、怒って現れる
④案外悪いやつではないと個人的には思う

3-①緊張しやすい性格なのに目立ちたがり屋

チックンは、自分が凄い緊張している舞台ではここぞとばかりに目立ちたがります(笑)

こっちがいいパフォーマンスをしようとしてるのに、邪魔してくるのです(笑)

本当に困ったものですよ!勘弁して欲しいです(笑)

でも可愛い奴で、こっちが冷静な時は、しっかり黙っててくれます。もっと手名付けないといかんですね(笑)

3-②杭を叩くと、他の所から杭が出る面白いやつ

チックンは、杭を一つ叩く(「クセ」が一つ起こらなくなった)と別の場所から杭が飛び出し(他の「クセ」が発症して)てくるような特徴を持っています(笑)

例えば「左手の親指の爪を人差し指の爪で磨くというクセをもっていて、いつの間にか、やらなくなって治ったとしましょう。

そうすると今度は「歯をかみしめる」という新しいクセが発症するんですよね😂
本当に不思議なやつです!!(笑)

無限ループだと思ってしまいますよね。もっとチックンを理解して、仲良くしなきゃですね〜

3-③世話を怠ると、怒って現れる

チックンは4.5日間程、餌(薬)を与えないでいると、凄い怒ってしまい、普段以上に言うこと聞かなくなります…(笑)

なので、怒らせないように、定期的に餌を与えてあげます。すると、きちんと眠っていてくれる良き友です(笑)

3-④案外悪いやつではないと個人的には思う

最後にチックン、こいつは意外と面白いやつであって、案外悪いやつではないのかなというのを、大学生の頃から思い始めました。

なぜなら、チックンと一緒だったからこそ、上手く行ったこと、関わりが増えたこと、理解が得られたこと、経験出来たことが沢山あるからです。

間違いなく、この障害が大嫌いな人も、同士の中にはいることでしょう。

ですが、僕はチックンと過ごしてることに、ハンデを感じたこともないし、むしろ上手く付き合って、どのように自分の人生に活かすのか?何か手伝ってくれることはないか?という事に注目しています。

なので、これからもチックンとは、仲良く付き合って行き良き関係を作っていこうとおもうのです。削り取っちゃわないでね。

たまに自分の声の録音を聞く時は、さすがに症状が客観的に聞こえるので、心苦しい時もありますけどね…(笑)

チックンのことは、ずっと別れられない友達、奥さんのような存在ではないですが、運命共同体に違いはありません

どうせ、今後とも長く一緒に付き合っていくんだったら、チックンとは仲良くしていきたい。

僕はそう思うんですよね‪🍀

4.感謝とお願い

小学生から社会人2年目になるまで14年間、自分と関わってくれた方へ。

沢山、心配して頂いたり「気にしないよ」とか「知り合いに、たまにいるよ」などと気遣ってくれたり、心優しい方々に支えられて生きてきて「自分は幸せ者だなぁ」と感じております。本当に感謝しております。ありがとうございます!

そして、トゥレット障害のことを知らず、この記事をここまで読んで頂いた方へのお願いなのですが、

このトゥレット症候群を抱えて、苦しみながら生きてる方が、実は貴方の身近にいます。必ずいると思います。

その方々は決して、〈悪意があったり故意に「クセ」を発している訳ではない〉という事をご理解頂けると幸いです🙇‍♂️

どうか良識のある判断で、決して差別やいじめなどはしないで下さい。

そこだけは、ポジティブにトゥレットと付き合う自分が代表させて伝えさせて頂きます。

宜しくお願い致します🙏

5.まとめ

トゥレット症候群(チック症)を抱える人は実は沢山います。

しかし、皆んなが皆ネガティブな訳ではありません。

私みたいにチックンなどと適当に名付けて、友達扱いしてる輩もいるくらいなので(笑)

これからも、チックンと共に色んな挑戦をしていきたいなと思っております。

トゥレット障害の理解を広げていきたいと考える第一人者としての活動もしたいと考えております!

今後とも応援宜しくお願い致します✨

最後までお読み頂きありがとうございました。

(3633文字/執筆時間132分)

リライト更新1回 2020/3/25 13:33

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