ポルトガル一人旅で子どもがうまれた話
子どもが年長に進級した。このままいけば、来年ランドセルを背負うことになるだろう。いつの間にか赤ちゃんを卒業し、少女へと歩を進める子を見てふっと不思議な気持ちになる。
わたしは一族郎党のほぼ末っ子として育った。つまり身近に赤ちゃんがいたことがない。そのせいかずっと「子ども嫌い」というより「子ども苦手」——いや、いい人ぶらずに言えばやっぱり「子ども嫌い」だったかもしれない。赤ちゃんが無条件にかわいい、という感覚がよくわからない。子どもとどう接すればいいのかわからない。無駄に道化