国語ってなぜ学ぶの?という問いに、どう答えればよいのか悩んだときのエピソード
「国語ってなんで勉強するの?」
もし、子供からこんな質問をされたら、みなさんどう答えますか?
今回は、僕のエピソードを交えつつ、とある著名人の名回答をご紹介したいと思います。こんな美しい答え方があるんだ...そう思わざるを得ません。
ひとまず、こんな息子です
質問への回答の前に、少しだけ背景を説明しますね。
小学生になる僕の息子が、なんでそんな質問をしてきたのか?
それは、彼の「好き嫌い」がはっきりしていることが原因の1つです。
例えば、好きなものといえば、ダンボールを使った工作、昆虫採取と標本作り、日本画の模写など。最近だと、SwitchでひたすらMinecraftをやったりしています。
反対に、学校の勉強はというと、苦手な分野もあるようで。
特に、国語。
息子に言わせると「漢字とかつまんない」の一言。
今でも、
・漢字の書き取り
・文法を復習するプリント
これらが宿題の時は、華麗にスルーします。
宿題やってないなぁ、一体、どうするんだろう?と不思議に思い、
あえて「宿題をやれ!」とは言わずに静観したりしていると、
次の日の朝、慌ててノートを広げる始末。
そして、堂々と忘れていったりする姿を見ると「あっ晴れ」だなぁと、とても清々しい気持ちになります。
なんで国語とかって勉強するの?
そんな息子から、冒頭の質問を受けました。
「なんで国語とかって勉強するの?」
僕は、真剣に向き合おうと思い、こんな風につらつらと説明しました。
・国語がわからなかったら算数も社会もわからないこと
・自分の気持ちを表現するのも国語であること
・文章を理解できないとあらゆる面で困ること
すると、
・漢字とかめんどくさい
・そもそもパソコンで変換できる
・別に覚えなくてもいいんじゃない?
という、彼なりの正論が返ってきました。
困りますよね...
たまにありますが、小学生ぐらいの子供が、網の目をかいくぐって、ポイントをついてくる。そして、なんて切り返そうか悩んでしまう。
例えば、これが大人の世界だと、
・「言葉のボクシング」をするもよし
・「相手を受け止めて諭し続ける」もよし
時と場合に応じて、なにかしら返事ができるものですが...
子供が相手だと「なぜ?」&「どうして?」の無限ループになり、そういうわけにもいかない。
たまたま見つけた言葉があまりに強烈
そんな時、本棚の隅っこにおいてある、異様な辞典を見つけました。
わからない単語に付箋を貼ってメモしていたようなのですが、メモのしすぎで不格好になっている、そんな国語辞典でした。
「ほら、こうやってわからないことを調べたりしてるんだから」
「宿題もサクサクやったほうがいいと思うよ」
そんな感じで辞書を手にとって、表紙をめくってみると。
「国語を勉強する理由」に通じるものが、こんな文章で始まっていました。
国語はわたしたち日本人のたからです。
国語はわたしたち日本人のたからです。
同じことばを使って、
おたがいの心が通じ合えばこそ
−わたしもあなたも日本人だ−という
親しみもなつかしさもわいてくるのです。
また、むかしの遠い祖先とも、
未来の世の子孫たちとも
心のつながりを持てるのです。
文章はもっと続きますので、後半は割愛しています。
上の文章を読んでみてください。
決して、難しい漢字や表現を使っていません。
小学生の辞書なのであたりまえですが、大人でも子供でも、誰にでもわかる平易な言葉でまとめられています。
そして、国語を学ぶことがなぜ大切なのか?
それは、あなたが生きる未来、人生のつながりと連続。
その広がる可能性に触れることができる。
だから、国語は日本人のたからものである、そう伝えています。
「国語とは何か?」
「なぜ学ぶのか?」
を問われたときに、
「国語はわたしたち日本人のたから」だから。
こんなストレートな表現、できませんよね笑。
このたった1ページの文章を末尾まで読み進め、そこにある著者名を見て妙に納得してしまいました。
ちなみに、原文はこちらです。ご参考までに。
編集のことば、金田一京助
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?