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【本】特集「今こそおうちでエンタメ三昧!」記事まとめ

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6月特集「今こそおうちでエンタメ三昧!」に寄せられた読書カテゴリの記事をまとめた公式マガジンです
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上半期読書まとめ

上半期って何?どこまでが上半期だと思ってるのこの人って感じですがここでいう上半期は3月〜今日までとさせていただきます。 実は3月から「一週間に一冊本を読む」という目標を立てましたがこれが中々実行できず( i _ i )現時点で14冊の本を読みました。 今日はその感想をまとめてみたいと思います。 『へんなの』国崎☆和也ランジャタイの国崎さんがnoteに書かれていた記事を中心にまとめられたエッセイ集。この頃本当にランジャタイにどハマりしていて(今も好きですが)そんな時に発売

📚読書(中の)レビュー 前編

◇私の読書事情 私はたくさんの本を同時期に並行して読むことが多いです。 私の興味が移ろうのと、図書館で予約待ちをしている本がたくさんあり、 借りることができるタイミングがイレギュラーというのが理由かと思います。 今読んでいる本はどれくらいだろう、と数えてみたらなんと、、、 9冊もありました。。!!!笑 読み途中でのレビューになりますが、笑  私の読書ハビットを通して 本の紹介(+という名の言い訳)を書かせていただきます。 全部少しずつお話ししますので、 読みたいところだ

伊坂幸太郎氏の「777(トリプルセブン)」圧倒的な悪とバランス

先日発売された伊坂幸太郎さんの単行本「777(トリプルセブン)」 過去の作品である『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX(アックス)』の殺し屋シリーズであり、過去に出てきたキャラクターがストーリーの中にも出てくる 舞台は超高級ホテルのウィントンパレスホテル。”死にたくても死ねないホテル”と呼ばれるこのホテルは、宿泊すると幸せな気持ちになるため、死にたかった人も死にたくなくなるらしい そんなホテルで繰り広げられるストーリー。ネタバレは避けつつ、登場人物とあらすじを簡単

2023年9月 読書記録 村上さんのエッセイ集、デルフト眺望など

 9月は、宮本百合子の超鈍器本『道標』に取り組んでいたので、他の作品をあまり読めませんでした。10月初旬にようやく読み終えたのですが、『カラマーゾフの兄弟』や『戦争と平和』に並ぶ長さだった気がします。青空文庫って分量がわからないので、気楽に読み始めてしまうんですよね…。 村上春樹『ポートレイト・イン・ジャズ』(新潮文庫)  ジャズの基本を知りたくて、読んだ作品。ですが、村上さんがジャズを通して人生を語った作品としても読めますね。55人のジャズ・ミュージシャンとその音楽につ

長男がすきな、「しくみ」の本の魅力

去年のクリスマスに、『きかいのしくみ図鑑』という本をもらった長男。 はじめこそ読まなかったが、だんだんおもしろさが分かって読みはじめ、いまやお気に入りの一冊となった。 傘や時計などの身近な道具、水や電気など生活でつかうもの、家電や自動車など、さまざまなものの「しくみ」を図解した本だ。 パカッとめくれるしかけ本でもあり、小さな子供から、内容は小中学生でも楽しめる。 長男のお気に入りは、「洗濯機と冷蔵庫のれきし」や「自動車のれきし」。ほかにも「電気、水のしくみ」も好きなよう

【前編】人は孤独だからこそ生きていける、かも。

*予め断っておくと、この記事は「私には友達がいなくて孤独だけど、それでも一人で何とか生きていける」のような内容とは当たらずと雖も遠からずといった具合なので、その点はご留意を。 (友達が殆どいないのは事実だけどね。)  以下、本文。まず経緯から。 経緯 ここ最近、私は小林秀雄を読んでいる。  そのきっかけは、2023/05/09(火)放送の『爆笑問題カーボーイ』に遡る。  トークの本題が何だったのかは思い出せないのだが、とにかくその日は、流れでいつの間にか小林秀雄の話に

読 書 感 想 文 ( 山 本 文 緒 さ ん : 無 人 島 の ふ た り )

久しぶりの読書。 気になっていたふたつの本。 リクエストした本と、予約していた本。 いまのタイミングで読むのがベストであったなあと思いました。 ひとつは、山本文緒さんの「無人島のふたり」。 わたしが初めて読んだ山本文緒さんの小説は「パイナップルの彼方」。 その頃は図書館を利用して本を借りて読むという習慣が無く、いつも購入していました。文緒さんの文章はすーっと入ってきて読みやすく、あっという間に読み終えたのを覚えています。 読後の感想はいつも記録しているのですが、ずいぶん前

吉野源三郎版「君たちはどう生きるか」が問う、「生きる意味」。

試される大地にも、夏が来ました。 暑いけれども、爽やかな風が吹き渡る夏は、とても気持ちがいいものです。 短く儚い、心地よい季節。 悔いなく味わい尽くしたいものです。 さて、去る7月14日に、宮崎駿監督によるジブリ最新作「君たちはどう生きるか」が公開となりました。 ジブリ好きとして、映画好きとして、もちろん観にいきました。 そこで私が言えるのは、「・・・沈黙しなければいけない」。 それだけです。 映画をご覧になった方は、真意に気づいてくださると思っています。 今回、上記話題

大変遅ればせながら本屋大賞ノミネート10作品を読破したので一応振り返っておこうかな(ネタバレあります)

やっと読破出来たので、昨年に引き続きやっときます。 私は本屋大賞をめちゃくちゃ信頼している。本に詳しい書店員さんたちが「これ、絶対面白いからオススメです」と言ってくれてるわけだから、面白くないわけがない。ホントは大賞が発表されるまでに読破して私なりの予想をしたいところだが、なかなかそうはいかない。そんなわけで今年もとうに大賞は発表されているので安心して勝手な感想を書いておこうと思う。 今年は、私が初めて出会う作家さん率が高かった。まず『#真相をお話しします』の結城真一郎さ

2023上半期に読んだ本

今年は半期ごとに読んだ本についてまとめることにしました。読んだ本の中で心に残った10冊を選んでご紹介します。 香君上橋菜穂子・作 2022 文藝春秋 今期、読んだ本のNo.1は、大好きな上橋菜穂子さんの「香君」です。 「神郷からもたらされた「オアレ稲」によって発展した帝都だったが、その稲に害虫が発生し、国は困難な状況に陥ろうとしていた。優れた嗅覚をもつ少女アイシャは、運命に導かれてこのオアレ稲の謎に迫る…。」 壮大なファンタジーなのですが、私たちが生きる世界のできごとを思わ

くわがきあゆ 『レモンと殺人鬼』 : 知能指数低目の 本格バカミス

書評:くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』(宝島社文庫) まさに「魔が差した」としか思えない。そのひどさは、私としては何十年かぶりという感じで、今更こんなにひどいミステリ小説を読むなんて、思いもしなかった。 「ひどさ」ということでは、清涼院流水のデビュー作『コズミック』(1996)を思い出すのだが、ぜんぜん「ひどさ」の質が違う。 『コズミック』の場合は、本格ミステリのルールをわきまえない幼稚かつ誇大妄想的な内容で、呆れもすれば腹も立ったが、そんな『コズミック』を買ったのは、同

【書評】『わっしょい!妊婦』 笑えて、刺さる…出産を通じて社会を考える一冊

小野美由紀著『わっしょい!妊婦』(CCCメディアハウス刊)をご恵投いただきました。読みだしたら止まらず、一気に読み切りました。何度も笑ったし、ズシンと心の深いところにも残る傑作でした。 言葉選びのセンスと観察眼…笑える一冊 鈴木智彦さんの『ヤクザときどきピアノ』や近藤康太郎さんの『三行で撃つ』『百冊で耕す』(いずれもCCCメディアハウス刊)を手掛けた名編集者、編集Lilyさんが「自分の編集人生でいちばん笑った」とツイートしていて、これは絶対読まねばと気になっていた一冊。

30代がおすすめする恋愛系ラノベ

 10代の頃に初めてラノベに出会ってから、かれこれ20年近く経っている。「本が好き」なパターンには大きく2つあると思っていて、「1ジャンルをこよなく愛するタイプ(それしか読まないわけではないと思うけど、あえていうならば)」と「いろんなジャンルの本を雑食のように読むタイプ」だ。私はもれなく後者の方で、ミステリーも好きだしエッセイも好き、なんでも大好き、の中にラノベもよく読む、が含まれている。  今回、そんな雑食のように読む私がおすすめするラノベなわけなので、偏りがあるし、年齢

2023年上半期の好きな本まとめ

毎年言っているが、もう今年の半分が終わってしまった!今年は3月に未経験の業界に転職し、毎日情報のインプットとアウトプットの多さに置いて行かれないようにへばりついて頑張っている。そして相(愛)も変わらず、夫と幸福に暮らしています。 そんな中で、36冊読むことができ、9冊の好きな本ができたため、ここに備忘として記しておきます。 『潮待ちの宿』伊東 潤瀬戸内海の穏やかな光に包まれる備中の港町、笠岡の旅宿の女将、伊都、そこで働く志鶴、町年寄の佐吉、だれもがかっこいい。 志鶴が1