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224.それは、生きなさい、生きて、生きて生き抜きなさい!
1.とても優しかった母の思い出と、母に対する思い
カーネルはこの世から去ってしまおうかと考えていた。
なぜならまったくの希望がなかったから。
妻とは別れ、大切な子どもを失い、財産のすべてを失い年金すらも生活するには足りない。
もう何もない…。
彼は命を絶とうとしていた。あたりは静寂に包まれ、カーネルはひとり考えた。人は人生の最後に一体何を想い出すのでしょう?父の想い出のない彼には優しかった母が思い浮かんだ。
あの日、あの時の母の姿は生涯忘れられないだろう…。何を考えたかというと、あたたかく優しかった母の姿が目に浮かぶ。
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2.カーネルはお母さんが大好きだった。
カーネルはお母さんが大好きだった。
父のいない家庭で3人の子どもの面倒をみるということは当時、誰もが想像できる大変な時代でした。
カーネルはわずか10歳で働きに行く決心をした。
まだ自分より年下の弟と妹がいる、母だけに辛い思いをさせるわけにはいかない。まるでカーネルは父の代わりのように思っていたのかもしれない。
もちろん10歳の子どもだ、どこも雇ってはくれない。
しかし、それでも1か所だけカーネルを雇ってくれるところが見つかる。
ただし、月10ドルというわずかなお金。
それでも、カーネルは喜んだ。お母さんの生活のわずかでも役に立つという喜びでもあった。
だが現実は厳しい、10歳の子に厳しい農場の仕事など勤まるわけがなく、1日でクビとなる。カーネルは悲しんだ、お母さんになんていえばいいんだ…。
彼は家の中に入れず、うろうろと回り続けていた。
彼は暗闇の中でカーネルはただポロポロと涙を流していた。
なかなか帰らないカーネルを心配してか、母は庭に出る。
すると、カーネルが目に留まる。
何もいわず、ただ家に呼ぶ母。
部屋では温かいスープとチキンがあった。
カーネルは母にすすめられるままチキンとスープを味わった・・・。
美味しかった。
あの味は生涯、忘れられない味だ…。
また、66歳で当時を振り返ってみると、カーネルはあることに気付いた。
それは母は何も食べていなかったことだった…。
苦しくても一生懸命に食事を子どもたちのために作ってくれた…。ただ、母は彼が美味しそうに食べている姿を嬉しそうに眺めていた。
もしかすると、仕事をクビになったことも、悲しかったこともすべて母はわかっていたのではないだろうか?
カーネルはそう感じたのかもしれません。
母の愛は海よりも深し・・。
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3.貧しさから生まれた12種類のスパイス
そしてさらに振り返る、あの味、あのチキン。
母のチキンは12種類のスパイスを調合した母の貧しい生活の中から生まれたオリジナルの味付けだった。
カーネルはいなづまに打たれたかのように突然閃く、それがフライドチキンの商品化である。
まさに母はカーネルの心の中で生き続けて、語りかけていた…。
それは、生きなさい、生きて、生きて生き抜きなさい、と。
人生はまだまだ、もう一度頑張んなさい…。
そんな言葉が聞こえたのかもしれないね。
神を信じない彼は、その神に祈った。
「私に力をお与えください、私はあなたと約束します。多くの人々を救います。ですから、もう一度力をお与えください…」
彼はこの世を去るときに神との約束を果たしました。
ケンタッキー・フライドチキンはそり調理の味もありましたが、彼を有名にしたのは膨大な寄付だつたことはあまりにも有名なお話です。
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4.誰にもわからない味
ケンタッキー・フライドチキンの製法は誰も知りません。これはカーネルの母との大切な想い出のあるものだからです。
通常は、「特許権(製法特許)」等に出願するのですが、その場合、公開が前提となり誰にでも内容がわかってしまうため、あえて出願しない企業秘密として金庫にしまわれています。
これはコカ・コーラなども水面下に隠すという意味ですが、「サブマリン特許」といわれ、出願していません。
特許権というものは公開することを前提として、それぞれの国の「国内法」のため、世界中に独占権を得るためには、世界中に申請しなければならないという欠点があるからです。(蛇足でした)
![](https://assets.st-note.com/img/1644021020961-UfROcG41aW.jpg)
coucouです。みなさん、ごきげんよう!
本日はcoucouさんの大好きなカーネル・サンダースのお話です。さらに詳しいことを知りたい人は「YES short story155.のカーネル・サンダース物語」を見てください。
神からの啓示はお母さんの12種類のスパイスにありました。
貧しい子どもたちに美味しい料理を食べさせたいとお母さんが独自にあみ出し出したものです。
彼が死を決意したとき、ふと蘇った記憶、それが66歳の彼の人生を変えた瞬間でした。
本文は、coucouさんの勝手な内観によってカーネルさんの自伝からその言葉の背後を感じた創作です。
coucouさんは父とオーバーラップしました。
coucouさんの父も11歳の時に丁稚奉公を始めます。
ちちを失くし、母と病気の兄、幼い妹を支えるために働き始めたのですが、11歳では何の役には立たず、働いたお金ももらえず、家には戻れない日々が続きました…。そう、母の顔を想い出せばお金を届けることができずに帰るわけにはいかないからです。
カーネルの人生と父の人生、そしてcoucouさんの人生があまりにも重なり、「それは、生きなさい、生きて、生きて生き抜きなさい!」という父の言葉に繋がりを感じたからです。
ここまで読んでくれて、感謝致します。
では、また明日ね!
※coucouさんの電子書籍〈~神様から与えられた時間~「贈り人」①②〉好評発売中!note記事には書ききれない物語満載。お時間がありましたらお読みくださいね。下記↓YRLで目次内容等を見てください。
![](https://assets.st-note.com/img/1644024102626-EjLOmvYKAh.jpg?width=800)
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