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218.ひとりぼっちの100万馬力のこころ。

自らに光を照らす

 

僕はこのまま消えていくのだろうか?

 

僕はこのまま誰からも愛されず、気がつかれずこのまま去るのだろうか?

僕はこの宇宙の果てに塵くずのようにただ漂うものなのか?

 

ここは真っ黒な宇宙空間に、ただ独り・・。

 

僕はこのまま死んでしまうのだろうか?

 

大陽は黒点の以上な状態を迎えた・・。

このままでは地球が危ない!

 

人間たちはあらゆる知識を終結してこれを打開すべく開発した「無人の自動操縦ロケット」を開発し大陽に向ける。このロケットで大陽の軌道をずらすことで地球を救う、それが今回の計画でした。

 

僕はそんな人間たちのためにロケットの軌道がそれないよう途中までそれにのり込んだ。

ロケットはものすごい速度でに宇宙空間の闇を突き進み燃え盛る大陽に向かい、迫る。ところが、不運なことに、隕石がそのロケットに激突してしまいます。そのためロケットはダメージを受け、更に軌道を外してしまいました。

 

このままでは地球が危ない!

 

人類の命運はどうなるのだろう?

 

彼の名は「鉄腕アトム」という。

出典: https://www.amazon.co.jp


彼は地球にいるお茶の水博士と通信をします。「博士、だめです・・。僕がこのままロケットを誘導します。」

「やめろ!アトム!如何にお前でも、大陽の引力に引き込まれてしまったらドロドロに溶けてしまうぞ!やめなさい!アトム!やめるんじゃ!」

博士は彼を必死に説得します。

しかし、

「博士ゴメンなさい・・・僕このままロケットを大陽まで誘導します・・さようなら」

「アトムや・・アトム・・・・・」博士は呼び続けます。

アトムは宇宙空間でロケットとともに十万馬力のパワー全開でロケットを大陽に向けて誘導します。


真っ黒な空間には誰もいない・・。

 

たった独り・・。

とても寂しい・・。・

出典: https://www.amazon.co.jp

 

やがて目の前には巨大な大陽が迫って来ます。

 

僕は人間に創られた原子力モーターで動く子どもだ・・。僕たちが一体何の悪いことをしたというのだろう?僕たちはどうして人間から嫌われなければならないのだろう?

 

原子力を考えたのは人間たちだ。原子力を作り動かすのは人間たちだ。原子力を利用しているのも人間たちだ。

僕は人間の夢ではなくて、ただの怪物だったのだろうか?

人間に創られ、人間のためだけに生き、尽くし、働き、世の中を光で照らし・・。

 

しかし、今では無用の長物なのか?

もう人間には必要がないのか?

 

日本人ほど原爆の恐ろしさを知る者はいないといいます。事が起これば、すべての人間は原子力の所為にします。だが、原子力は何も悪いことをしてはいません…。悪いことをするのはそれらを扱う人間にあります。

 
「うわあ〜大陽ってスゴイんだあ〜綺麗だなあ〜」

 

「お茶の水博士ゴメンなさい・・・。地球のみなさん、さようなら・・・。」

 

独り地球の方角を見つめてアトムはつぶやいた。

でもね。なんて、なんて美しい太陽の光なのだろう…。

太陽がこんなにも美しいとは誰にもわからないだろう。

出典: https://www.amazon.co.jp

 

僕の名前は「鉄腕アトム」

 

人間の手で造られた人間の心を持つロボット。

エネルギーは原子力の十万馬力。

人間のために尽くし続けている。

 

ロケットは見事に大陽に誘導され、黒点は正常に戻り、人類は救われた。

世界中の人々が、空を見上げ、祈りを捧げた。

 

鉄腕アトムは多くの人類のために、こうして地球から消えていった・・。

              テレビ版アニメ「鉄腕アトム」最終回より。

出典: https://www.amazon.co.jp


coucouです、みんさん、ごきげんよう!

coucouさんはアトムとともに生きて、アトムとともに育ち ました。

病気がちで友だちとも遊べないcoucouさんでしたが、このアニメ映画「鉄腕アトム」にどれだけ救われたのか、想い出はつきません。

そのcoucouさんのヒーローのアトムを最終回で人類のために死なせてしまうのです。

coucouさんは尊敬していた手塚治虫さんを恨みました…。

この最終回のアトムの姿を想い出すだけで今でも涙が零れてしまいます。アニメ映画なのにとても残酷な物語です。

アトムは人間の心をもち、人間以上の優しさと愛を持ち、ロボットなのに寂しかったり、涙を流します。

しかし、人間からは薄気味悪く思われ、友だちと遊びたくとも誰も遊んでくれません。いつも独りぼっちなのです。

でも、それでも人のために戦い続けるという物語でした。

coucouさんには100万馬力の力はありませんが、100万馬力の心はあるのだとアトムとともにアニメを見続けながら、一緒に戦ってきました…。

この最終回はcoucouさんにとって立ち上がれないほどの衝撃と、精神的に落ち込んでしまったことを想い出します。


原子力を使用したアニメや映画ヒーローといえば「鉄腕アトム」「エイトマン」「ゴジラ」などがそのキャラクターたちです。しかし、どの内容もヒーロー物にしては暗さが目立ちます。 

どれも完全なヒーローではなく、人間と同じ心を持ち、苦しみ悲しみます。そして人間から迫害又は差別を受けてしまいます・・。

それらは人間のエゴから生まれたものだからなのかもしれません。原発やアトムには何の責任もありません。責任があるのはそれを利用する人間にあるのです。

東日本大震災は地震、津波災害、放射能、風評被害と三重、四重に重なる被害が続く中で、一部帰省を認められたものの、原発問題がまだまだ続いています。

 

しかし、事故による被害は事実だが、原発が悪いのでしょうか?

ほとんどの者たちは原発の所為にしていますが、地震や津波災害が悪いのでしょうか?

悪いのは原発を扱う人間そのものではないのではないのでしょうか。

まるで原発が人類の最大の敵かのように嫌い、蔑み、批判しますが、

もしかすると、この最終的な災害なども人災といえませんでしょうか?

 

私は、鉄腕アトムを見るたびに涙が出てしまいます。


本日も、ここまで読んでくれてありがとう!


とても、とってもうれしい!

また、あしたね!


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