功名心と出世欲
幕末の名著「言志四録」に学ぶ
東洋の生き方学 No.9
言志録 第九条
『名誉と出世』
出世欲は物欲と何ら変わりない。
だから、忌み嫌う人が多い様に思う。
その弊害として
名誉心や功名心まで否定されている。
あの人は出世しか考えていない。。。
あの人は出世するためなら何でもする。。。
確かにこれは単なる出世欲だと思う。
何のために出世するのか?
これが、
功名心から生じる出世なのか
物欲から生じる出世なのかを分ける。
功名心と出世欲を混同してはならない。
功名心は
伝統と歴史に自己の人生を繋げ、
自分だけの人生の持つ尊い価値を
実証しようとするエネルギー。
出世欲は単なる物欲だ。
物欲は満たされればそれで終わる。
功名心は永遠を志向する。
遠くへ行きたくば、
出世欲を捨て功名心に生きるのみ。
言志録 佐藤一斎著 第九条 引用
【原文】
君子とは有徳の称なり。其の徳有れば、則ち其の位有り。徳の高下を視て、位の崇卑を為す。叔世に及んで其の徳無くして、其の位に居る者有れば、則ち君子も亦遂に専ら在位に就いて之を称する者有り。今の君子、盍ぞ虚名を冒すの恥たるを知らざる。
【訳文】
徳のある人物を君子という。徳のある人は、それ相応の立派な地位があった。徳の有無によって、地位の高下があった。
しかし、後世に至って、徳はなくとも、地位のある人が増えてきて、地位のある人が「君子」と称するようになった。
今日の君子達よ、君子という虚名をおかして恥ずかしくはないのか。
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